理不尽に勝つ
平尾誠二(著)
/PHP研究所
作品情報
仕事で無茶な要求をされたり、いわれのない責任を押しつけられたりして、理不尽な気持ちを抱いている人は多いかもしれない。神戸製鋼でラグビー日本選手権7連覇を達成し、ラグビー日本代表監督、日本サッカー協会理事を歴任した著者。その陰には、不登校、『スクール・ウォーズ』の舞台ともなった伏見工業高校での他の部員との軋轢、日本代表監督でのプレッシャーなど数々の試練があった。著者は、理不尽な状況に直面した時、どのように乗り越えてきたのだろうか? 内容例を挙げると、◎媚びない、キレない、意地を張らない ◎妥協せず、折り合いをつける ◎「怒らない」と「怒れない」はまったく違う ◎「自分だけ」と思い込むな ◎瞬間瞬間にすべてを賭けてすべてを出し切る 等々 また、著者は「理不尽」を経験するからこそ、人は磨かれ成長する、と言う。そしてリーダーとして選手や部下に「理不尽」を与えるならば、必ず成果に結びつけろ、と言う。ビジネスマン必読。
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商品情報
- シリーズ
- 理不尽に勝つ
- 著者
- 平尾誠二
- 出版社
- PHP研究所
- 書籍発売日
- 2012.04.16
- Reader Store発売日
- 2018.08.24
- ファイルサイズ
- 0.5MB
- ページ数
- 232ページ
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この作品のレビュー
平均 3.6 (27件のレビュー)
-
平尾誠二さんが亡くなられて、もう5年。53歳という若さで亡くなられたことが本当に残念です。私より4歳年下。伏見工業高校で日本一。同志社大学で日本一。神戸製鋼で日本一。そして日本代表監督。本当にラグビー…エリートです。ミスターラグビーと呼んでいい方だと確信しています。30年以上前に一度だけ梅田で、お見かけしたことがあります。カッコ良かった。オーラが凄かった。彼が存命であれば、日本のスポーツ界に大きな影響を与えていることは明らかです。前置きが長くなりすぎました、本の内容は、生きていく限り理不尽を避けて通れない。理不尽であることを認めて、自分の考えを変えることが大事なことである。理不尽を乗り越えることにより、新たな世界が見えて強くなれると言うことが書かれていると私は理解しています。作品とは関係ありませんが、ノーベル賞受賞者の山中伸弥先生との友情も感動的です。長くなりました。彼に対する思い入れが強すぎたように思います。続きを読む
投稿日:2021.04.29
理不尽な体験をすることは決して無駄にはならない。
この世の中は決して公平でも公正でもない。フェアではない。
大切なのは、そんな境遇にあっても、いつも自分の夢を持ち続け、なんとかして理不尽な状況に打ち勝…って夢を実現しようとすること、理想の人生にできる限り近づこうと努力すること。その過程に、生きることの醍醐味というか喜びもある。
人間は無力であり、現状を受け入れるしかないということ、そのうえで気持ちを切り替えるしかない。過ぎ去った時間は戻らない。どんなにつらくても、現状を受け入れ、気持ちを切り替えて次に向かうしかない。状況を変えるには自分が変わるしか、自分自身で変えていくしかない。
あることをあきらめて、別の道や可能性を探すことは決して悪いことではない。でもたいがいの場合、また同じことを繰り返すのではないだろうか。どんなところにいっても、多かれ少なかれ理不尽な目に遭わされる。そこに人間が介在する限り、絶対に矛盾が生じるから。
野球じゃなくてラグビーを選んだ。その理不尽さにおもしろさを感じた。というのは後付けの理由で、当時はそこまで冷静に考えていたわけではない。本能的に感じとった。
サッカーは点を取るゲームなのに、手を使えない。理不尽。だからこそ、そのルールによってゲームとしてすごく面白くなっているし、ダイナミックにもなっている。もしかしたら、自分の人生も同じかもしれない。この理不尽さ、今の状況は、人生をより楽しくするためのものなのかもしれない。
ある選手が伸びるか伸びないか、それを見分ける時、私は次のことを一つの大きな判断材料としている。うまくいかなかったとき、その原因をひとのせいにするかどうか。人の責任にする選手は、どんなに才能を持っていたとしても、それ以上は伸びない。自分の責任を放棄しないで、どうすればそれを克服できるかを考える。
たとえ理不尽に見える状況であっても、自分にベクトルを向ければ、もしかしたら成長するチャンスかも。やりたい方向に近いことが全てできなくなるわけじゃない。そこでできることをどうやったら大きくできるか。それを考える。
他人に責任転嫁しようとしてないか?といったん落ち着くには?自分を客観視する。今は自分が人の話を聞こうと着てないな、とか。客観視するには?物事を多面的に見ること。そのためには好奇心。物事や問題の本質や実像を掴もうとすること。
笑顔は意外と重要だ。運と愛嬌、素直さ。人との関係性の構築のしやすさ。関係が深まる。笑顔を見せてくれた相手に対して、人はもう一言言葉を重ねる。それだけ話に厚みと深みが加わって、相手の理解度も深まる。互いの距離も自然と縮まる。
周りがだらけている。楽な方向に流されている。そんなときはどうする?周りが文句を言えないくらいのことを自分がする。実際の行動と態度で示す。他の人が認めざるを得ないパフォーマンスをする。
折り合いをつける。自分のしたいこと100%はやらせてもらえないかもしれないけど、ある程度はやらせて貰える、そこで折り合いをつける。
ここで突っ張っても仕方ないな、と思ったら、周りの空気を読みながら、状況に合わせて思考を展開していく。それならこれはどうだ、それならこれは、と状況を見ながら柔軟に変える。でも、信念のところは変わらない。
道を拓くためのいちばん大きな力となるのは、「なんとかなるさ」という精神。
あまり細かくプレーを決めずに、状況を見ながらここぞという場面でたくさんのオプションの中から最前と思われるプレーを選択するほうが、良い結果をもたらすことが多い。これしかない、と思い込んでいると、間違った時に修正するのが難しくなってしまう。後戻りもしにくくなる。なんとかなる、と思っていた方が、失敗してもショックもダメージも少ないし、すぐに気を取り直して別の選択ができる。
なんとかなるさ、は楽しいことに出会う可能性も高くなる。
戦略的なゲームメイクばかりしていると、それ以上伸びない。新たな力、可能性を引き出すことはできない。それまで勝ち負けだった価値基準に、おもしろいか、おもしろくないかという視点が加わったことで大きく飛躍した。
理不尽な仕打ちが、日本代表の闘争心に火をつけた。ワールドカップ前の国際試合で四連敗した時には選手たちも盛大に叩かれた。けれどこれが選手の闘争心に火をつけた。このままでは終われない。
あまりに外部から理不尽に圧力をかけられたことが、大きなブラックパワーを産むとともに、横の連帯を強める。
社会というものは、世の中というものは、そういうふうにできている。理不尽にできている。だとしたら、問題はおれのほうにある。おれのキャパシティが非常に小さいんだ。世の中に理不尽はつきものであると認め、現実を受け入れること。そもそま世の中はそういうもの。
「理不尽に勝て」世の中は理不尽を解消しようという方向に向かっている。理不尽をいわば病原菌とみなし、「無菌状態」におこうとしている。でも理不尽はいくら排除しようとしても、完全には無くならない。もともと矛盾を孕んだ人間で世の中が構成されている限り、絶対に無くならない。
若い人や子どもが人間として間違っていることをしていると映ったり、こうしなければいけないと感じた時には、理屈抜きに叱ったり、無理やりやらせることも時折必要だ。実際、そうやって鍛えられる部分は実に多い。
基本は、仕事のこととかは、理不尽なんだから笑って流そう。ただ、大切な人が人としてどうなんだという問題に巻き込まれている時は、怒るようになりたい。
親として私は、自分の子どもに対してこう考えている。人様に迷惑さえかけなければいい。
あとは、願わくば自分がやりたいことを見つけ、その実現に対して一生懸命努力できるようであれば、そしえ明日が来るのを楽しみに待てるようであれば、何もいうことはない。
自分の期待に応えられなかったと子どもに失望しているなら、どんなに自分が愛情を注いでいると信じていても、それは愛情ではない。自分本位の勝手な感情であり、エゴと呼ぶしかない。いい学校に行けなかった。大企業に入れなかったからと嘆くのは、いい成績と大きな会社を愛しているだけ。
最近の若者は、勝利への意欲がないと言われるが、スイッチが入っていないだけ。理不尽な状況を用意することで、眠っている遺伝子にスイッチが入り、もう一度本能を呼び覚ますことができる。
楕円形のラグビーボール。どっちに転ぶかわからない。楕円の方が面白いから。何が起こるかわからない。そういう予測不可能性が、よりゲームをエキサイティングに面白くしてくれる。何が起こるかわからないから、不確実だから人はワクワクする。理不尽を理不尽だと思わない人間が、いちばん強い。
虚心平気かな。続きを読む投稿日:2024.04.05
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