住友銀行秘史
國重惇史(著)
/講談社
作品情報
大蔵省とマスコミに「内部告発状」を送ったのは私だ。実力会長を退陣に追い込み、上層部を動かし、わが住友銀行は生き延びた。そのなかで、行内の人間関係が露になり、誰が本物のバンカーなのかもわかってきた。いま明らかになる「イトマン事件」の真実、闇社会の勢力との闘い、銀行内の激しい人事抗争――。四半世紀の時を経て、すべてを綴った手帳を初公開する。
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商品情報
- シリーズ
- 住友銀行秘史
- 著者
- 國重惇史
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 講談社
- 書籍発売日
- 2016.10.06
- Reader Store発売日
- 2016.10.06
- ファイルサイズ
- 4.5MB
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この作品のレビュー
平均 3.3 (63件のレビュー)
-
孤軍奮闘と自意識過剰のブレンドに酔うかも
「ただ、何かが起きている、このバブルを謳歌している日常の裏で、恐ろしい出来事が起きているという直感はあった。
行動を始めなければならない。何かしなければならない。
私にはできる。いや、私にしかできない…。」
その決意の表れとして1990/3/20から約2年間國重氏がつけたメモがこの本の元になっている。この本そのままであれば当に孤軍奮闘。保身に汲々とする上司を時には煽り、匿名の告発文を駆使して週刊誌や新聞を動かし、ついに住銀の天皇と呼ばれた磯田一郎を追い詰めた。
主要登場人物が70人ほどで、うち半分ほどが住銀社員。肩書きだけでなく入行年次出身大学が書かれているのがおかしい。銀行というところはそんなもんなんだ。磯田会長、辰巳頭取を筆頭に副頭取が2人、専務が4人、西川善文氏など常務が8人恐らく実際にはもっと役員がいるのだろう。そんな人数で頭取になるのを争ってたら行内がぐだぐだになるのも不思議ではない。
それにしてもだ、MOF担もやり、一選抜中の一選抜だった國重氏も当時の肩書きは業務渉外部の部付部長でしかない。ここまで行内政治の情報に通じているのかというのも驚きだが、これが本当なら同じような情報はそこら中に溢れていたのではと言う疑問はある。メモにも数多く行内で情報収集とある。國重氏のリークを知っていて利用してた人がいるのではないか。
イトマンの伊藤須永光ー許永中が住銀を食い物にしたのは間違いないとして、この本では川崎定徳の佐藤茂は住銀を救う側として描かれているがどうなんだろうか。いずれもグレーゾーンの人々に見えるのだが。
國重氏自身も面白い人でリークのlettterを投函した時にはハワイで休暇を取っている。「私は、こういう休みはきちんと取る。日本人のサラリーマンにありがちなのが、土日も構わず休みも取らず、一心不乱に働き続けるというタイプだ。それは私の流儀ではない。」と書いているがその後の佐高信氏のインタビューでは「女と行ってたんですよ」とあっけらかんと話をしている。その後楽天の副会長を辞任したのも68歳にしてダブル不倫の末の暴力沙汰と言うスキャンダルがあったりとあまり典型的な銀行員らしくはなさそうな人物だ。それくらい突き抜けてないと当時の銀行システムをひっくり返そうとしなかったのかも知れないのだが。國重氏の言い分だけを全部信じるのは難しいが大きな役割を果たしたのだろう。とにかく生々しくて興味深い告発だ。
http://honz.jp/articles/-/43433
普段書いてるパターンのレビューはもっと上手くここにまとめられていた。続きを読む投稿日:2017.01.11
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バブル絶頂期にまきおこった、住友銀行とイトマンを巡る事件に関する詳細が記されている。
著者は元住友銀行の元取締役であり、組織内部から状況を伺い、逐一をメモとして残した。住友銀行という組織を護るただ一…心に、陰に陽に行動し事件のおとしどころを探っていく姿は、感銘しかない。
巨大組織の中とはいえ、実は組織の大小は問わず、実に人間臭いところで組織が動かされていくことが、手に取るように分かり非常に面白い。
勤め人なら読んでおいて損はない、一冊だ。
続きを読む投稿日:2024.02.26
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