ワクワクする職場をつくる。
高橋克徳(著)
,重光直之(著)
/実業之日本社
作品情報
いま7割の職場が問題を抱えている! ●どうせ何も変わらない●職場や会社に期待なんかしない●我慢しよう、やり過ごそう ――そんな「あきらめ職場」になる前に、一歩を踏み出し、組織を変える。いま多くの職場で蔓延しているのが「あきらめ感」。目の前の仕事に追い立てられる日々。やるべきことはしっかりやっているのに、どこかむなしい。職場の仲間もそう思っているのかもしれないが、でも本当のところどう思っているのかはわからない、気づくとみんな個人商店でバラバラ。会社全体を見ても、どこか閉塞感が漂っている。結局は何も変わらない、会社に期待なんかしないというあきらめ感が広がっていく。そんなあきらめ感の根本にあるものを解き明かし、未来に希望が持てる「ワクワクする職場」に変わる方策を、多くの企業事例とともに、「人と組織の変革を支援する」プロが説く。
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この作品のレビュー
平均 3.4 (9件のレビュー)
-
割と納得感もあり、心に響くところありの良書でした。
強いリーダーシップやスーパーマンのように頑張れとかはまったく求められないので、多くの方に読んでもらって、少しずつ社会が変わっていくことに期待したい本…でした。
ただのキレイ事だけではなく、この本を手に取った人が感じているだろう組織の閉そく感や世代間のギャップなどのあるあるが沢山あり、そのことが読者と本書の距離感をグッと縮めていて、その結果として読後の納得感につながっていると思う。
途中には読者に具体的に感じてもらう仮想ケーススタディに対しても、その性格上ご都合主義な部分があると告白するのも好感で、しらけてしまうことなく読むことができた。続きを読む投稿日:2020.11.14
このレビューはネタバレを含みます
これまで読んだ中でも最高の組織改革の方法論と思い感動のうちに読了しました。
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★読む前
「ワクワクする職場を作る。」と言う書名に、キラキラ系の自己啓発本の香りを感じ、読もうかどうしようか迷いました。
…
★読み始め
しかし、「はじめに」と「目次」を見ている内に読む始めるモチベーションが湧き始め、「メールにCCが多い職場の共通点」「諦めの空気の蔓延」に非常に共感するものがあり引き込まれました。
★最初の感動
私は30年の外資系でのサラリーマン勤務を経て早期退職し、研修、キャリアコンサルティング業務を主務とする合同会社を起業しました。
サラリーマン時代に、組織改革についていつも考え、また本も多数紐解き、トップが号令をかけ、チームを作り、ビジョン、ミッション、バリューを定義し、組織全体に落とし込むと言うどちらかと言うとトップダウンのアプローチを教科書的に学び、組織改革はそれしかないと考えてきました。
しかし、いざアメリカ本社でのトップダウンの組織改革が終わると、確かにコストも大幅に下がり利益も上がり株価も上がりましたが、それまであった業務プロセスも破壊され、繰り返されるリストラで社内には不信感が蔓延して非常に嫌な気持ちになりました。
さて、本書の組織改革は全く異なる、非常に納得高い方法です。関係革新:自分の気持ちと一緒に働く仲間の気持ちに対する感受性を高め気づき、対話し関係性を再構築する。まず私はここに一番響きました。こう言う形で信頼関係を持つことができないと、何もできません。その上で、仕事革新:なぜここで働くのかと言うBeingの部分の気づきとその気持ちの組織での共有、チームワークの再構築、未来革新:究極の未来像を描く。
これまでの組織改革といわば逆の信頼関係というボトムからその上に必要なものを築き上げるという非常に理に適ったアプローチでした。信頼関係ができていないところに、ビジョンから落とし込もうと思ってもビジョンすらできない。できても砂上の楼閣。
★感動ポイント2
関係革新→仕事革新→未来革新って「発酵のプロセス」のようだと思いました。ヨーグルトの種を牛乳に入れ適切な温度管理をするとヨーグルトになります。発酵が進むと全体が良い変質を遂げます。20世紀型の組織は軍隊よろしく上位階層に位置する管理者が情報を独占してそれで組織を支配していました。21世期はSNSの時代。情報は等しく与えられ積極的に入手、集約した人のところに集まるし、共有も簡単です。そんな時代においてはガバナンスのための組織すら変えていかなければいけない。発酵型の組織では、チームリーダーの選任方法すら発酵プロセスの一つのようである。そんな未来、いや既に起っている現代の姿を見せつけられ感動しました。
本書は、本来人が成長する源泉となる働く喜びワクワク感を、働く人の気持ちに気づくところから取り戻し、再構築する素晴らしさを見せてくれました。
ありがとうございました。続きを読む投稿日:2020.02.13
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