若者を殺し続けるブラック企業の構造
川村遼平(著)
/角川oneテーマ21
作品情報
注目を集めるブラック企業問題。無謀な雇用体制の裏で、犠牲となる若者たちがいる。現場の声を聞き続けるNPO法人POSSEの事務局長が、問題の構造とブラック企業がはびこる原因を明らかにする。
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商品情報
- シリーズ
- 若者を殺し続けるブラック企業の構造
- 著者
- 川村遼平
- 出版社
- KADOKAWA
- 掲載誌・レーベル
- 角川oneテーマ21
- 書籍発売日
- 2014.02.01
- Reader Store発売日
- 2014.02.17
- ファイルサイズ
- 2.6MB
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この作品のレビュー
平均 3.5 (7件のレビュー)
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ほとんどの人に関係がある話
一見他人事にようなタイトルだが、著者自身も若者であり、当事者に近いところにいる。
だが、ただ不満を言うだけではなく、構造的な問題を指摘し、なおかつ、「ブラック企業」に殺されかかっている同年代の人々を救…うためのNPOを運営している。
ブラック企業について扱った本は最近増えているが、ここまで当事者として関わっている人間が書いているものはそう多くはない。それが本書を読むに値する理由の一つであろう。
「死ぬまで働け」とセンセーショナルな帯が目に入る。
よく見ると、「なぜ私たちは死ぬまで働けを受け入れるのか?」となっている。
欧米に対して日本は働き過ぎ・働かせすぎ、であることはよく指摘されている。
が、なぜそれを受け入れているのだろう?
そもそも、どのあたりが日本で「働きすぎ」なのか?
比較対象は欧米だけではない。iPhoneの部品の生産などを請け負う台湾のFoxconn。
この中国工場で大量の過労自殺者を出し、劣悪な雇用環境として非難された。
が、単純に労働時間だけでいうと日本の一般的な企業とほとんど変わらない。
もちろん、労働時間だけで判断するのは無理があるかもしれないと著者本人も言っているが
何故そこまで労働者を長時間拘束するのが当たり前になっているのだろう。
というか、「長時間会社にいる=勤勉に仕事をしている」、という認識があるのではないか・・・?
「ブラック企業」が生まれる背景にはこの「働きすぎ」に対する日本人全般の認識が関係していると指摘する。
となると、もしかしたら自分の働き方・働かせ方がブラック企業を生み出す温床となっている・・・?
多くの人にとって他人事ではないだろう。続きを読む投稿日:2014.09.15
-
ブラック企業によって若者が犠牲になった事例を交えつつ、日本の労働者が「働きすぎ」てしまう構造を解明している。特に問題なのは、人事評価が「人格的評価」であることだとしている。また、日本型雇用を支える制度…的要素も「働きすぎ」を前提にしたものだと指摘している。続きを読む
投稿日:2014.10.26
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