モノ言う中国人
西本紫乃(著)
/集英社新書
作品情報
尖閣問題、反日デモなど、中国の世論が日本に及ぼす影響がますます大きい。長い中国在住歴を持つ著者は、一般に言われるような知識人の民主化運動よりも、インターネットの普及によってごく普通の人々が「モノ申す権利」=「話語権」を獲得したことが、中国に大変化をもたらしつつあると喝破する。「モノ言う人々」を質・量ともに変貌させるネットの危うさ、メディア管理の限界に立つ体制側、しかし巨大な国で強固な体制なしには生きられない人々自身のジレンマ。西側の思い入れだけでは見えない中国を描く!【目次】はじめに――モノ言う人民の台頭/第一章 中国における“モノ言う権利”/第二章 為政者の「喉と舌」から大衆の代弁者へ/第三章 インターネットにあふれ出した大衆の声/第四章 変質する愛国・反日デモ/第五章 経済の自由化で開いてしまったパンドラの箱/おわりに
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商品情報
- シリーズ
- モノ言う中国人
- 著者
- 西本紫乃
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社新書
- 書籍発売日
- 2011.02.22
- Reader Store発売日
- 2014.01.17
- ファイルサイズ
- 1.5MB
- ページ数
- 232ページ
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この作品のレビュー
平均 3.6 (9件のレビュー)
-
中国が近代化している今の時代をネットという視点や、現地での体験から鋭く分析されている一冊。
今の中国が徐々に変わりつつあることがよく読み取れます。
ある意味、「話語権」というものが無かった一般大衆に…ネットというツールによって、緩やかにではあるが民衆のものになりつつあるという事が様々な出来事を通して、より大きくなっている事が読み取れる。
中国の中から見ると、この緩やかさが当たり前で、外から見ているともどかしく思われるが、それは日本人が鯨を食べるのは野蛮だ止めろということに近い反発の感覚が中国の国民にはあるのだろう。
今の中国のネットユーザーが若年層に多く、そういったネットの状況が今の中国の国情のように見えているが、それは全てではなく徐々に中国自体が緩やかにではあるが変わりつつあるのではないだろうか!?
国外からだけの視点でなく、中国に駐在して中国人の目線も持っている筆者の感覚が共感出来、納得出来る一冊になっている。
中国の今を読むには入門書となる本だと思った。続きを読む投稿日:2012.02.26
[ 内容 ]
尖閣問題、反日デモなど、中国の世論が日本に及ぼす影響がますます大きい。
長い中国在住歴を持つ著者は、一般に言われるような知識人の民主化運動よりも、インターネットの普及によってごく普通の人…々が「モノ申す権利」=「話語権」を獲得したことが、中国に大変化をもたらしつつあると喝破する。
「モノ言う人々」を質・量ともに変貌させるネットの危うさ、メディア管理の限界に立つ体制側、しかし巨大な国で強固な体制なしには生きられない人々自身のジレンマ。
西側の思い入れだけでは見えない中国を描く。
[ 目次 ]
第1章 中国における“モノ言う権利”(最近よく聞く「話語権」という言葉;共産党員でなければ「話語権」はないのか? ほか)
第2章 為政者の「喉と舌」から大衆の代弁者へ―変化する中国のマスメディア(権力者の宣伝の道具としてのマスメディア;縦横にはりめぐらされたマスメディア管理の仕組み ほか)
第3章 インターネットにあふれ出した大衆の声(インターネット世論≠中国の平均的な民意;どんなサイトからインターネット世論が発生しているのか? ほか)
第4章 変質する愛国・反日デモ(広く、薄く、しかし危うく!―三つの愛国デモの比較;インターネットの普及によって変化するデモの主役たち ほか)
第5章 経済の自由化で開いてしまったパンドラの箱(中国理解のキーポイントは「非主流」;「非主流」の「四つの俗」 ほか)
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]続きを読む投稿日:2014.10.04
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