火の昔
柳田国男(著)
/角川ソフィア文庫
作品情報
電気やガスのなかった時代、人々は、火をどのように使って暮らしてきたのか。先人たちが生活の中心に据えてきた火にまつわる事柄や風習を紹介。柳田の鋭い観察力と膨大な知識をもとに、生活史をたどる。※本作品は紙版の書籍から索引が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
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商品情報
- シリーズ
- 柳田国男コレクション
- 著者
- 柳田国男
- 出版社
- KADOKAWA
- 掲載誌・レーベル
- 角川ソフィア文庫
- 書籍発売日
- 2013.07.01
- Reader Store発売日
- 2013.08.16
- ファイルサイズ
- 5.2MB
- シリーズ情報
- 既刊20巻
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この作品のレビュー
平均 3.5 (4件のレビュー)
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火を扱う道具一つ一つ、日本各地でどのように呼ばれていたか
っていう説明の量が想像以上で、確かに膨大な知識でした。
読みながら、博物館などで見かける絵巻や浮世絵に登場するような民衆の姿が頭に浮かんできます。
後書きで、この本が書かれた時期が日本ではどういう時…だったかを知り、何か思いを込めて書かれたんだろうけど、文章中では全く感じられず、自分が実際に確かめたことを色々と修飾せずに書き記すというのが、物事を研究する人の文の書き方なんだなと思いました。
続きを読む投稿日:2014.01.09
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若者というより子ども向けに書かれたらしく、宮本常一なみに平易な書物だ。ここでは柳田的文学趣味は開花せず、素朴な民俗学的知が開示されている。
火といえば、レヴィ=ストロースの『神話論理』にあっては、自然…そのものから分離しだした文明/文化を象徴する鍵概念である。
柳田の論述は相変わらずどのくらいの時代のことを言っているのかわからないが、主に農村における、「火と扱うための道具」をどんどん掘り起こす。本書は戦時下において書かれたそうだが、当時既に日常生活の火は電気に取って代わられており、火の文化を忘れ去られないために、柳田はここに書き留めたらしい。
確かに火は多くの場面で過去のものとなりはしたが、原発事故が起こりエネルギー問題に直面している現在から見ると、電気は「火の文化」ほど人類の歴史に深く根付いたものではなかったなという感慨を持つ。続きを読む投稿日:2014.11.01
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