心の監獄 選択の自由とは何か?
エディス・エヴァ・イーガー(著)
,エズメ・シュウォール・ウェイガンド(著)
/パンローリング
作品情報
生き地獄だったはずの強制収容所は、最良の教室だった。
それを開ける鍵は自分のポケットに入っている。
鉄格子がどれほど頑丈であっても、
人はそこから抜け出すことができる。
―人生のすべてが贈り物―
何事もなく順調な人生などない。愛してくれるはずの親からの虐待やネグレクト、パートナーのDV、思いがけない事故や病気、大切な家族の死……。トラブルを避けることはできないが、そのトラブルに対してどう対応するか、どんな態度をとるかは、自分自身で選択できる。選択することをやめ、誰かを恨んで不幸を嘆いているだけだと、人は心に監獄をつくり、永遠に自分で自分を閉じ込めてしまうことになる。
本書では、こうした傷ついた人がつくりやすい心の監獄について、実話をもとに紹介し、その脱出法を解説する。
1,被害者意識の監獄
2,感情を避ける監獄
3,セルフネグレクトの監獄
4,秘密の監獄
5,罪悪感と恥の監獄
6,古い悲しみの監獄
7,正しさの監獄
8,恨みの監獄
9,不安と疑いの監獄
10,批判の監獄
11,絶望の監獄
12,許さない監獄
本書は10代でアウシュヴィッツに強制収容されて両親を失うという「選択の余地ゼロ」の過酷な体験をしたイーガー博士が、その後の人生のあらゆる局面で、「受け身の被害者」ではなく「自由な人間」としてさまざまな選択をし、自分自身を取り戻した経験をもとに生まれた。喪失、苦痛、飢え、死の脅威の中でも生きのび、自分自身でいられることを学んだ収容所での経験は、あらゆるトラウマに悩む相談者へのアドバイスとして現在も生かされている。
もっとみる
商品情報
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.0 (2件のレビュー)
-
心の監獄の扉を開ける―死の収容所で生き方を学んだ
まず、癒やすのは自分自身
「選択療法」の四つの基本方針
アウシュヴィッツで得た贈り物
後ろ向きの自由と前向きの自由
心の監獄から脱出するために
被害…者意識の監獄―どんな時でもできることはある
「見捨てられ不安」に囚われたエミリー
「それは自分のためになるだろうか?」
自分で自分を背負う
母親に支配されていたバーバラ
被害者役を押し付けていないか?
被害者から生還者へ
どんな時間を過ごすかは自分で決められる
感情を避ける監獄―アウシュヴィッツに抗うつ剤はなかった
愛する人から、悲しみを奪っていないか?
「大丈夫」という言葉は害になる
過去の感情と向き合う
親族に銃撃されたキャロライン
「なかったこと」にすればトラウマは消えるのか?
過去に閉じ込められて生きないで!
幸福から自分を切り離していないか?
過去を埋葬する方法
感情は自分の中を通り抜けていくもの
セルフネグレクトの監獄―つきあいが一生続く相手は自分だけ
親から「愛される条件」を教わっていないか?
「存在」と「功績」を分けて考える
レッテルや役割も監獄になる
五十代まで「家族の隙間」を埋めつづけたアイリス
罪悪感と不安を手放す
ためらわずに自分を優先していい
自己犠牲で人を幸せにはできない
おしゃれとは、外側から自分を大切にすること
秘密の監獄―お尻ひとつに椅子ふたつ
不倫に悩む人が本当にするべき選択とは?
に捕まえられないで
悪夢を受け入れる勇気
罪悪感と恥の監獄―自分を許す練習をする
「恥のメッセージ」で自分を定義していないか?
罪悪感はあなたの中からやってくる
「すがりつく相手」を求めつづけた、摂食障害のミシェル
自分で自分に「楽しむ許可」を与える
新しい自分ではなく「本当の自分」を見つける
古い悲しみの監獄―後悔を抱きしめたまま歩けない
大きな悲しみは怒りに変わる
死者を手放す
「もし」は人から力を奪う言葉
ダニエルの離婚と喪失
繰り返し舞い戻ってくる悲しみ
すべての「なぜ」は解き明かせない
正しさの監獄―白黒はつけなくてもいい
自由とは「正しくあらねば」を手放すこと
「自分の正しさ」を証明するのをやめる
メモによってDV被害から脱出したジョイ
幸せと正しさのどちらを選択するか
心の可動域を広げる体操
恨みの監獄―自分と結婚したいと思う?
「愛してくれない相手」を選ぶマリーナ
喧嘩のあとにセックスしてはいけない理由
自分のどこが好きか紙に書き出す
考えすぎる癖をやめる
不安と疑いの監獄―前進している? 同じ場所をぐるぐる回ってる?
不安は過去しか守れない
夫の浮気が今も心配なキャサリン
「できない」と「しなくてはいけない」を手放す
親の不安を受け継いでいないか?
不安リストの「現実味」をチェックする
好奇心があればリスクを取れる
批判の監獄―自分の中にナチスがいる
家族の秘密を集めたアンドレアス
「いつまでこだわりつづけるの?」
みんな心の中にナチスを抱えている
憎しみを哀れみに変える
人は愛するために生まれ、憎むことを学ぶ
絶望の監獄ー今日を生きのびれば、明日、私は自由になる
諦めを選ぶか、希望を選ぶか
喪失やトラウマがあっても充実して生きられる
理想主義は否定や妄想と同じ
傷すら自分に役立てられる
許さない監獄―怒りを伴わない許しなどあり得ない
怒りに飲み込まれるという恐怖
怒りを溶かして、悲しみと恐れを癒やす
自分のエネルギーだけは渡さない!
メンゲレとヒトラーを手放す
人生の贈り物続きを読む投稿日:2022.01.03
感情とは、扁桃体に象徴されるように理性ではコントロールできない獣を飼っているようなものだという表現を思い出す。後悔も恐怖心も嫌悪感も、考えたくもない出来事が何度も頭に浮かんで、その度にネガティブな感情…に支配される。自分の身体なのに、自分で統制出来ないものだ。それでも何とか、クヨクヨしても仕方ないとか、悪く考えないようにしようと、後天的な理性で、それを飼いならそうとする。いずれ、獣は時間と共に消えていく。
では、心の監獄とは何か。著者はアウシュビッツに強制収容され、その過程で両親も殺されている。本では自らの体験を語るよりも、著者に対する相談に答える形で展開される。監獄とは、トラウマでもあるが、自己防衛のために形成した内なる聖域とも言えるのかも知れない。そして、その中において自らを保護したのは良いが、そこに囚われてしまう。恐怖の内側の自由にいながら、恐怖の境目には触れられない。それを乗り越えるのは「許す」こと。勘違いしてはいけない、他者ではなく、自分を許す事が重要だというのだ。
許すとは何なのか。ここからは私感だが、自分に課した約束事や思い込みを解き放ったり、もう少し力があれば事態は避けられたのではとか、因果を自らの責として考える事から解き放つ事ではないだろうか。背負っている荷物を下ろす事ができれば。続きを読む投稿日:2022.07.12
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。