日本電産 永守重信が社員に言い続けた仕事の勝ち方
田村賢司(著)
/日経BP
作品情報
あなたは、本当の仕事の勝ち方を知っているか?
パワフル経営者、永守重信氏が「部下の耳にタコができて、
そのタコにまたタコができるくらいまで、私は言い続けた」
という門外不出の名言録を初公開!
世界一のモーターメーカー日本電産。
その創業者、永守重信会長兼CEOは仕事における「勝ち方」を熟知している。
日本電産社内で門外不出とされてきた名言録をはじめ、
永守氏の珠玉の100の言葉から、仕事の極意を抽出。
「仕事と情熱」「人と組織」「教育と成長」「上司と部下」「経営者と志」「変化と創造」の
6つのテーマで、氏を長く見てきた経済誌記者が分かりやすく解説する。
新入社員から経営幹部まですべてのビジネスパーソンが体得したい「普遍的な仕事術」を学ぼう。
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この作品のレビュー
平均 3.7 (21件のレビュー)
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【感想】
脱「ハードワーク」というテーマの割に、内容は中々ひと昔前のガツガツ感やコテコテ感があったが・・・笑
日本電産にはスマートなイメージがあったが、何かキーエンスみたいなガッツを感じた。
まぁ中々…読み応えがあった本。
この本自体永守社長が執筆したのではなく番記者が書いたものだから、話が行ったり来たりでストーリーとしては読み辛かったな・・・
あと、このようなガッツは正直強制されてまでやりたくはない。
てゆーか、必要なら自分でします。笑
「常に問題提起や解決を求めて、模索していく」という姿勢は、日本電産ではなくてもとても大事だと思う。
あと、日本人特有の消極的かつ陰気な受け答えは、自分としても本当にNGだ。
コテコテの会社で強制されるのではちょっと嫌気がさしそうなものだが、この精神は自分も失わないよう、日々過ごす予定ですね。
【本の内容を短文で】
この本で感じた日本電産の社風は、ずばり「昭和の会社」。
【内容まとめ】
1.ハードワークの旗は降ろさず、生産性を上げてより短い時間の中でいかにハードに働くかにシフトを合わせる!
2.社員の士気がすべてを決める、物事はすべてやる気で決まる
3.人の能力の差はせいぜい5倍まで。意識の差は100倍まで広がる。
4.日本人は「暑いですな、やってられませんな。」という消極的な挨拶
アメリカ人は「ファイン」「エクセレント(最高さ)」と答える
積極的で前向きな心持ちでなければ何事も成し遂げれない
5.数字オンチが会社を潰す。数字の裏付けのない机上の理屈は負け犬の遠吠え
6.経営者たる者、円安円高のような短期での変化には影響されない仕組みを作ること
【引用】
個性あふれる独自の経営は、かつてハードワークやガンバリズムの代名詞だった。
しかしそれらの言葉は今、時代遅れになりつつある。
ハードワークの旗は降ろさず、生産性を上げてより短い時間の中でいかにハードに働くかにシフトを合わせる!
p12
・社員の士気がすべてを決める
目標を設定し、具体的なノウハウを教え、やらせてみる。そして成功体験を積ませて、さらにやらせる。
その間、「物事はすべてやる気で決まる」という事を嫌になるほど何度も言い続ける。
p20
・勝負は、まず自分に勝てるかにかかっている。自分に勝てる社員は、いかなるものにも勝てると思う。
p30
「楽を追えば楽は逃げていく、苦から逃げれば苦が追いかけてくる。」
「顔を上に向けないと駄目だ。」
下を向いてばかりいると、いつのまにか気持ちが消極的になり、後ろ向きな動き方になる。
いつも前を向いて積極的に生きることが大事!
p36
「人の能力の差はせいぜい5倍まで。意識の差は100倍まで広がる。」
p43
ハードワーキングこそ成長の原理原則
「24時間は誰にも平等だ。」
ヒト・モノ・カネでハンディはあっても、誰もが持っている24時間を徹底的にうまく使えば大メーカーにも伍していける。
食事や睡眠のために最低8時間は要る。
だがそれ以外の16時間は働ける!
p72
永守の企業再生、経営の最大の特徴はそのスピードの速さである。
ゆっくりしているとコストも重なり、何より意識の低下につながる。
それでは目標を達成することができない。
スピードは最大の価値であることを、忘れてはいけない。
p74
「人生は、チャンスをどう見つけるかという戦いだ。」
p77
日本電産「社員心得7カ条」
1.絶えず「これでいいのか?」を合言葉に、事にあたりましょう。
2.自分のことを考えるのと同時に、相手のこともよく考えましょう。
3.責任ある発言を行ないましょう。
4.実行をもって範を示しましょう。
5.苦しみ・楽しみを分かち合える社員、同志でありましょう。
6.良い事も悪い事も進んで報告、申告できる社員でありましょう。
7.原価意識、損益意識をもてる社員でありましょう。
p94
入社試験で早飯試験、便所掃除、声の大きさなど特殊なものが多い。
「早飯、早便など何事も手早い人間は仕事も早い。リーダーシップを発揮して人を引っ張る人材は、自信があるから声も大きい。試験会場に早く来るのは『先んずれば人を制す』という気持ちがあるから。」
p102
「歩を金にする」
「粘りこそ大事、とにかくやること」
(決して優しいとは言えないが)一人一人を強者にするかが大事という雰囲気がある!
p114・自ら燃える社員をつくる
「EQ(感性指数)値を高めよう。」
「人間としての総合的な感性を豊かにしよう」
「常に楽観的、客観的に物事を見て、自分を励まし、不安や怒りの感情を自ら制御する能力の持ち主になろう。」
p133
日本電産「圧勝の3条件」
1.市場に1番に参入する
2.技術優位性で勝つ
3.低コストである
常に速いスピードで動き、技術とコストで勝つ意識を持つこと。
p137
・上司自身が成長すべし
日曜の夜は翌日の仕事のことを考えて楽しく、月曜の朝はもっとワクワクする。
管理職たる者がそうあれというわけではないが、そのくらい本気なら人はついてくる!
絶対的な積極性をもち、仕事に常に前向きに取り組むから表情は明るくなるし、アイデアも出てくる。
「成功するかしないかは、結局自分に勝てるかどうか。」
管理職は率先して前を向いて走り、部下を引っ張る。大事なのはその心だ。
p143
「部下を課長に育てないと、君は永遠に課長のままだ。」
出世をしたければ、自分の所属する部署の業績を上げ、その組織を大きくするのが1番の近道。
p170
・アイアム ファイン
日本人はとかく「暑いですな、やってられませんな。」など消極的な挨拶をするが、
「ファイン」、いや「エクセレント(最高さ)」と答えられるような、積極的で前向きな心持ちでなければ何事も成し遂げれないと、アメリカの医者から教えられた。
p194
永守は社員・幹部に「努力と情熱と我慢できる力、細心な完成と集中力、そして結果」を求める。
そんな条件を兼ね備えたスーパーマンはまずいない事は分かった上で、持っているものを伸ばし持ってないものを身につけさせる!
p198
・「数字オンチが会社を潰す。数字の裏付けのない机上の理屈は負け犬の遠吠えだ。」
p209
それでも永守は猪突猛進した
p226
「テーマ性に沿った3新(新製品、新マーケット、新顧客)こそが、次なる成長へのミニマム条件である。」
日本電産の社員たるもの、新製品、新マーケット、新顧客という3つの親を常に開拓するよう心掛けるべし。
p230
「円安期待論は滑稽だ。」
円安は確かに輸出拡大の追い風になり、景気を押し上げるといった期待が根強くある。
しかし、経営者たる者、円安円高のような短期での変化には影響されない仕組みを作ることこそが経営だ!続きを読む投稿日:2018.03.05
・とにかくカリスマ。徹底的にやる力がすごい。経営者としての資質を説く本。
▪️「経費削減」で未達を蔓延させない。自ら案出しさせ、全ての経費を削る。
▪️「楽を追えば楽は逃げていく、苦から逃げれば苦が…追いかけてくる」苦から逃げないところに改善があり、前進があり、企業としての成長がある。
▪️永守氏は太陽に向かって机を構え仕事をしていて「ひまわり君」揶揄されていた。
▪️「生き生きへこたれず」→後進に力を与える。「愚痴」は言うものより聞く者の方が悲しくむなしい。
▪️業績悪化企業再建の際する質問「この会社は潰れると思ったことはありますか」→大抵、「思ったことない」
なんとしても利益を出すという執念が足りない。
▪️徹底した管理。経営再建企業は1円の購入品から社長決裁。
▪️うさぎとカメ、現実世界ではうさぎもカメも寝ている。だから差は埋まらない。カメを諦めない本物のカメにする。
▪️IQだけでなく感性指数(EQ)を高めよ。人間のタイプ→①自分で燃える、②他人が燃えたら燃える、③いかなる材料あっても燃えない。→最低②にならないと通用しない。
▪️評価は「考え方」=会社ポリシー理解度「熱意」「能力」できまる。
▪️上司になった時。
①過去の自分の上司の良くない点の逆を行け
②部下のミスをあげつらって追い込むな
③部下の成功を一緒に喜べ
最初の支持者は2割でいい、あとは実績を残せ!そうすればついてくる。
▪️部下の人望を得る「諦めない」「悪口は言わない」チームワークが大切
「ごまかさない」部下はよく見ている
「正論で追い込まない」部下が原因に気づいているならしつこく言わない
「休まない」その背中を見ている
▪️永守氏、45歳で断酒。「もっと働くために酒を飲むのはやめた」
▪️経営者は身銭を切るから信頼される。会食は豪華でなくても自分で出せ!会社の金を使うな!
▪️まずは自分に一番共鳴してくれそうな人物を見つけて結果を出すことが大切。
▪️若い頃の永守氏、英語話せないのに米で営業→あれほど一生懸命コミニケーションを取ろうとする人間は初めてだと言わしめた。必死さ、タフさ、交渉力。経営者はこれがあるほど強い。続きを読む投稿日:2023.06.14
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