2015年の食料危機
齋藤利男(著)
/東洋経済新報社
作品情報
アメリカは穀物を覇権維持のための最有力の投資手段だとみなしている。「世界支配の近道は、世界の人々の胃袋を支配することである」がゆえに、農業大国でありながらもアメリカでは農業補助金が穀物農家に支出され続けている。アメリカはすでに、トウモロコシ、大豆、小麦の世界三大穀物のすべてにおいて世界最大の輸出国となっている。世界2位の経済大国となった中国が覇権を狙うとき、アメリカは穀物価格値上げという牙をむくそのとき、先進国のなかでも食料自給率が極端に低い日本では、円安と穀物価格の上昇で、牛丼一杯が1000円になる日が来るヘッジファンドマネージャーが、世界のマネーの動きをつぶさに見ながら、世界最大の穀物輸出国のアメリカが仕掛ける戦略を読み解き、来るべき危機を予見するとともに、日本のとるべき道を示唆した一冊。
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この作品のレビュー
平均 3.9 (10件のレビュー)
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かつて予測した2015年は、いったいどんな年になるか。
本書が発売になったのは2012年。震災後。
遠くない将来、日本は大変な食糧危機に陥っているかもしれない…、という危機感がこの本では語られます。
輸入品の価格高騰で牛丼が1000円、ハンバーガーが90…0円という日も遠くないと筆者は説きます。
トウモロコシ、大豆、小麦という世界三大穀物のすべてにおいて世界最大の輸出国であり、
特に高もろこしでは世界の輸出の6割、大豆でも5割を占めるアメリカは、
急激な勢いで台頭する中国への対抗手段として穀物の値上げという手段=牙を日本にむくかもしれない。
食料自給率の低さが長期に渡って叫ばれ続ける日本。
必要な量が輸入できない第一の危機、
もしくは量は確保できても価格高騰でお金持ち以外にしっかりと行き渡らない第二の危機。
そして第二の危機以後、TPPのこれからや福島第一原発事故の放射能問題を含め低所得層に提供される安い食が安全かということ。
筆者はこれを第三の危機だといいます。現実の恐さを知って、未来を考えましょう。
続きを読む投稿日:2014.10.16
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FOOD CRISIS -
http://store.toyokeizai.net/books/9784492223215/投稿日:2014.11.24
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