
土漠の花
月村了衛
幻冬舎文庫
あくまでも小説の世界だけど
法案が通り、駆けつけ警護がスタートしましたが、タイミングよく読んでしまいました。 ヘリ墜落事故で始まるアフリカの内乱に 巻き込まれ、命を懸けて一人の女性守り、地域住民との交流を描いているが、奇抜な発想と行動にワクワクしながら読んでしまう。 現実とはかけ離れているが、砂漠の中に咲く一輪の花が、癒してくれる。
1投稿日: 2016.11.20
ソニー自叙伝
ソニー広報部
ワック
若者に是非読んでほしい
終戦直後、何もないところから日本のために自分達ができることは何かを考え行動に起こした。 自分が生きる事で精一杯の時代に人々のこと更には日本のためを考え、世界に進出していく。この精神は今も引き継がれている。 1300ページにわたる社員向けの伝記、日本人にとって、いや人間として持ち続けたい心だと思います。 これからの人に是非読んでもらいたい一冊です。
2投稿日: 2016.02.23
日輪の遺産
浅田次郎
角川書店単行本
戦争は悲惨だ
年末の競馬場。万策つきた社長は大穴で勝ち従業員のボーナスを稼ごうとしていた。不思議な老人との出会いから巻き込まれる太平洋戦争末期の隠された莫大な遺産を巡っての人間模様。 老人から渡された手帳の手記を元に現代と当時をの様子を切りかえながら。 大人でも子供であろうと国のためには死をいとわない戦争の悲惨さを痛感させられる物語である。
0投稿日: 2015.10.28
江戸城心中
吉川英治
文庫コレクション 大衆文学館
純粋な心の持ち主なのだが世間に振り回される
大岡忠相が地方の役所に勤めていた時の出来事から始まる。悪人との駆け引き、人は罰するだけではない裁き方。 ある出会いから忠相が見初められ出世をするが、持ち前の能力で功績を残すことになる。 物語の主人公は、村の貧しい家に育った若者が、村の名主の娘に恋をして良い仲になるのだが、目立つことをしたいがために悪事を働き村を飛び出すことから始まる。 ”ぬめがいぶね”に乗り込み悪に染まるが、ドジでのろまな性格と人の良さで世間に振り回される。 恋仲の2人は権力により引き離され、裏切られたと思い込み復讐のため生涯をかけると誓ったが、最後は互いの本心を確認でき誤解が解け本懐を遂げることになる。 思いがけず、忠相と主人公の意外な結末が待っている。
1投稿日: 2015.10.13
天地明察(特別合本版)
冲方丁
角川文庫
お見事!算哲
長男として父の名を受け継ぎ、城内において囲碁を生業としてきたが、和算に関心を持ち次第にのめりこむ。 異例の二本差しを与えられ、もてあましながら本業と趣味に走り回る囲碁侍。 あるとき、知識を評価され全国の観測を命令されたことで、算哲の人生が変わる。 以来、権力の争いに振り回されながらも、多くの知識人に助けられ、自らの体験と知識をもとにカレンダーつくりに励むが、出した予報が「合うときもあれば、合わざるときもあり」で信用失墜となる。 知識人から「過去の文献にも誤りはある」、正解を導き出せ。の言葉に、日本オリジナルのカレンダー作成に挑む。 観測の命令から25年、独学で得た知識をもとに今までより正確なオリジナルカレンダーを完成、人生で得た知恵を活かし公式カレンダーとして認められ、全国に普及することになった。 理解ある多くの人々の支援とともに独学で作り上げたカレンダー、正しいだけでは認知されないこと、自分は表舞台に立たないことを理解しているから成功した。お見事、算哲いや渋川春海。
0投稿日: 2015.09.29
64(ロクヨン)(下)
横山秀夫
文春文庫
広報官は大変だ
後半はテンポが速くワクワクして読み続けられます。 記者はそんなに強かったのか、記者をコントロールしようとして失敗。 組織内部の権力争い、隠蔽など翻弄されながら真実を追求していく。 意外な結末が待っていた。
2投稿日: 2015.06.07
芙蓉の人
新田次郎
文春文庫
気象庁職員の描写
八甲田山も読みましたが、冬山の過酷さが詳細に描かれておりその場から早く抜け出たい気持ちに掻き立てられながらつい先を読み続けてしまいました。 現実にあったことなのでしょうが、今の時代には公のために命を懸けて挑む人がおそらくいないでしょう。当時の日本人の心意気というか、現代人は少しでもいいから見習いたいものである。 世界遺産となった今、素人に冬は無理としても登頂し野中夫妻が目にした光景と挑んだ場所を確かめてみたい。
0投稿日: 2015.05.28
流星ワゴン
重松清
講談社文庫
やり直しがきくんだ。でも、あきらめちゃいけないんだ。
テレビドラマを、見てから読んだ。 妻は家に帰らず、一人息子は家庭内暴力、家族崩壊寸前、仕事はリストラで無職。いつ死んでもいいやとウイスキーのボトルを片手に一切れのパンをかじりながら駅前のベンチに腰かけていると、旧式のワインレッド、オデッセイが目の前にスッと止まる。 助手席にいる少年に誘われ乗り込むと、間もなくのちに朋輩となるチューさんが乗り込む。オデッセイから降りるときは、命が尽きるときと言われる。 車は過去にさかのぼり、いくつもの分岐点に止まる。 その時は解らなかったが、今、その場にいると見えてくる。しかし、変えられない。 行くもの分岐点に立ち寄り、振り返ることで自分自身が見えてくる。 家族の気持ちを考えず、なりゆきまかせ、投げやりだった自分が見えてくる。 そんな自分がオデッセイを降り、最低最悪の現実に戻った時にとった行動は・・・
0投稿日: 2015.04.08
ヤマケイ文庫 わが愛する山々
深田久弥
山と溪谷社
日本百名山の基となった山行記
斜里岳から始まり九州九重山へ、家族で登ったことや地元の山岳会の案内など、思い出をつづった紀行である。昭和時代の開発で自然が少なくなること、時間をかけて歩く登山の楽しみ、未整備のけもの道をあるったことなど、登山道が良くなっている現在では体験できないことや本人が感じたことなどがつづられている。
0投稿日: 2015.03.16
しっかり儲けて確実に貯める 株ドル 名波はるかの株入門
名波はるか
ゴマブックス
ニーサを始めた自分にわかりやす参考になった
今年ニーサ口座を開設し株購入を始めたのですが、言葉の意味や取引タイミングなどわからないことばっかりだったので、初心者のための株入門との題名で読んでみました。 自分を「株ドル」と呼んで書かれているので、ベテランのようにも、ベテランをからかっているようにも取れますが、丁寧に説明されているので初心者には分かり易い説明でした。 株取引は欲をかかず、タイミングを逃さない本人の決断力とのまとめのようでした。
1投稿日: 2014.11.10
