
マスケットガールズ!~転生参謀と戦列乙女たち~【電子版特典付】
漂月,sakiyamama
PASH! ブックス
コミカライズ版もオススメ
コミカライズでこの作品を知り、面白くて続きが気になってきたので先行している原作小説の方を読もうと考えました。 現代から近世相当の文明世界に転生した主人公が、貴族主義・男尊女卑という価値観が当たり前の中、女性だけで構成された軍隊を教導することになるお話です。 描写は多すぎず少なすぎず、ほどよく。ラノベ等を読み慣れている人ならサクサク読み進められるでしょう。主人公の一人称視点で割と皮肉を効かせたりもしますので、その辺が気にならなければ楽しめると思います。 ちょっと残念に感じたのは挿絵。そのほとんどが登場キャラクタの顔見せというか上半身が写っているだけのものばかりで白背景だけなので、「場面」を感じさせるものがありませんでした。コミカライズ版と相互補完するのがよいと思います。
0投稿日: 2023.07.23
ふらいんぐうぃっち(1)
石塚千尋
別冊少年マガジン
土地もココロも広い田舎でのんびり魔女生活
東北(たぶん青森)のとある田舎は親戚の家に居候することになった新米魔女・マコトの新しい生活をお送りするようです。 魔女といっても、周囲の反応は「え、そうなの?」といった感じで大して動じません。一応秘密らしいですが、たぶんバラしても大丈夫なんだろうなここの住民は…… そんな安心まったりした環境の中で、箒に乗って空飛んだり、怪しげな薬を調合したり、畑を耕したり、山菜を採りに行ったり……魔女? え、そうなの? ふと何となく読みたくなるような一冊です。
3投稿日: 2014.06.12
いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい! 1
fairys,おだまさる
電撃G'sマガジン
パッケージヒロインルート
父親の再婚で新しい「きょうだい」が。弟のはずなんだけど、妙に可愛らしく、そしてタイトルが全てを物語ってしまっているそんな作品です。 同名ゲームのコミカライズですが、ゲーム版と比べても絵柄の違いはそんなに気になりませんでした。表紙絵で気にならなかったらOKだと思います。 先にゲームをプレイしてからコミックを読んだ身から言いますと、展開は少々ダイジェスト気味。しかし、押さえるべきイベントはしっかり押さえてあるので、歩夢シナリオ好きな人は読んで損なしです。 かく言うわたしは希実花シナリオが好きなのですが、なんとこの漫画、ゲームではテキストのみだった二人の小学校時代の回想シーンが画付きです。 ここまで言えば後は分かるはず。 「いま妹」は一人のヒロインのシナリオに入ると、その他のヒロイン含めて周囲が見守ってサポートしてくれるという、そういう優しい雰囲気が好きだったんですが、コミックでもそれは変わらず。 良コミカライズでした。
1投稿日: 2014.06.04
ワールドトリガー 1
葦原大介
週刊少年ジャンプ
設定資料集とかが大好きな人には!
異世界から攻撃を受ける日本のある都市を舞台に、市民を守り戦う防衛組織「ボーダー」に所属する少年少女達を描いた物語です。 「賢い犬 リリエンタール」作者の次作に当たるのですが、やはりというか「組織」の扱いがとても綿密です。 一筋縄じゃいかないような「大人」から理想を追い求める「子ども」まで色んな人達が一つの組織を築いているのが感じられます。 最初こそ三雲オサムという理想に実力の追いついていない少年にスポットが当てられているのですが、巻を追っていくとどんどん群像劇の様相を呈してきます。 脇役がどんどん主役を食い始めるんです。オサムはそんな「大人」達に囲まれてどう成長していくんでしょうか。 この漫画、コミックのカバー裏にはキャラ設定などが載ってまして、電書版には収録されていないくせに読んでいるのといないのとでは、また読み味が違うものになります。 読み込めるタイプの漫画ですので、両方手に入れるのも良いと思います。
3投稿日: 2014.06.04
詰みかけ転生領主の改革 1【電子版書き下ろし付】
氷純,DOMO
MFブックス
異世界で「強くてニューゲーム」!
29歳でこの世を去った一人の男がその記憶もそのままに、魔法や獣人の存在する異世界に貴族として転生! 悪代官夫婦(←両親)の悪政でお先真っ暗の領地を舞台に、前世・現代日本の知識をフル活用して領地改革に乗り出します。 中世レベルの文明しかない世界で、知る者のいないオーパーツさながらな異世界知識を活用するとんだ2歳児。その2歳児の愛らしい顔で29歳的に毒を吐く。せっかくだから中世ファンタジーを存分に味わおうと暴走する。 ヌルゲーかと思いきや相応のハードモード。逆境にも負けず信頼できる仲間を増やしていく愛され後継ぎの成長物語です。
5投稿日: 2013.12.26
伊賀ずきん 1巻
たなかのか
月刊コミックブレイド
今は昔の世は戦国
とかいいつつメタ全開フルスロットルで忍者修行中の伊賀ずきんが愉快な仲間達とともにドタバタコメディを繰り広げます。 ご当地ネタとか皆無ですし、服部半蔵に至っては最早絵描き歌で、「伊賀忍者ってどこよ!?」な状態ですがそれでも彼女は伊賀ずきんなんです。ときに乙女チックで、ときにリリカル。そしてときにはギャグ漫画という性質を存分に利用して返す刀でぶった切る。大体何でもありコメディ、奇人・変人・人外なんでも取り揃えてございます。
1投稿日: 2013.09.25
タビと道づれ 1巻
たなかのか
マッグガーデン
ヒロインは遅れてやってくる
いつからか同じ一日を繰り返すようになった町・緒道。そこに初めての変化としてやってきたのは人見知りの激しい女の子だった。小さな町の中で自分の欲しかったものを探し求めて人々が行き交います。 言葉の持つ力というかそういうものを感じずにはいられない作品ですね。前作・伊賀ずきんに比べギャグやメタなネタは抑えられていますが、その分ドラマに重きが置かれています! 町の謎が紐解かれていくにつれて見えてくる真実。二週目でも新しい発見があるような作品だと思います。
1投稿日: 2013.09.25
エム×ゼロ 1
叶恭弘
週刊少年ジャンプ
仮面優等生始めました
受験で不合格の原因になった女の子が忘れられずに学校へ忍び込むと、なんとそこは魔法の学校だった! 勘違いや偶然が多層に折り重なり、気付いてみれば主人公・九澄大河は魔法が使えないのに教師をもしのぐ怪物生徒として入学することになってしまっていた。恋に偽装に、楽しい学園生活が始まります。 応用力と機転の利いた何気にサバイバル方面は高スペックな主人公です。自分一人周りに嘘を吐いているという環境の中でただ誤魔化すだけで無く、必死に色んなものに「見合おう」としていくストイックな精神は格好いいと思います。
1投稿日: 2013.09.25
鏡の国の針栖川 1
叶恭弘
週刊少年ジャンプ
真実の愛を探すラブコメ
子供の頃に女の子の危機を救って以来、恩人としてちょっとだけ周りの男子よりもその女の子と仲が良いという本作の主人公・針栖川。だがそのポジションを大事に思うあまり、次の一歩が踏み出せずにいた。そんなとき彼と彼女は不思議な鏡の騒動に巻き込まれてガラス一枚を隔てた奇妙な共同生活を始めることに…… 前作のエム×ゼロに比べてストーリーは短いですがきっちり完結しております。 相変わらず叶先生の描く主人公は硬派で、ラッキースケベ中にも煩悩に打ち勝とうとするので男でも好感が持てます。全たった三巻、真摯なラブコメを一気に読んでしまって下さい。
1投稿日: 2013.09.25
賢い犬リリエンタール 1
葦原大介
週刊少年ジャンプ
大人も楽しめる絵本のような
研究者を親に持ち、今は子供だけで暮らしている兄妹のもとに「弟」がやってきた。犬だった! 絵柄がスッキリとしていて、また至る所に登場人物の名前や難しい言葉に注釈が入ったりしているので、一見低年齢向けな印象を受けます。しかし内容は大人でも楽しめて、色々考えられる余地もあるという、世代が違ってもまた違う読み方が出来る感じでの「全年齢向け」であると言えるでしょう。 登場人物たちにはそれぞれ明確な性格付けが有り、さながら舞台演劇のようです。 良い人も悪い人も、そして素直な人もひねくれた人も、みんな入り交じってのどたばたマイホームファンタジーです。
0投稿日: 2013.09.24
