
乙嫁語り 1巻
森薫
Fellows!
続きが読みたい
皆さん書かれてますが、とにかく絵が緻密。とくに印象的だったのは、1巻の大工さんの工房でした。立てかけられた扉や柱のすべての模様が書き込まれていて、ビックリします。木の削りかすが散る表現は、彫りすすむ音までが聞こえてくるようです。 食事の風景など、大家族での生活が楽しそうです。今の日本にもまだあるのでしょうか? 惜しみつつ、ちょっとずつ再読しているのですが、続きが早く読みたいなあ。見開きできる端末がよりおすすめ。
3投稿日: 2013.10.06
気のきいたホウ・レン・ソウ
今井繁之
三笠書房
基本が大事
ありそうでなかなかない、ホウレンソウについてのビジネス本。ホウレンソウの定義に始まり、後半は実例をまじえてきっちりと教えてくれます。 自分も人も、できていそうで難しいホウレンソウ。「自分の責任になるようなミスを隠したがる」という一節は、ヒリヒリと身にしみます。 よし、明日からはきちんとやろう!
2投稿日: 2013.10.06
やりたいことをやれ
本田宗一郎
PHP研究所
温故知新
本田宗一郎氏のまるで落語家のような洒脱な語り口を知っていると、なおおもしろく読めます。 やっぱり苦労人だなあ。にわかに信じがたいエピソードもありますが、一方でスティーブ・ジョブズ氏とまったく同じことをおっしゃっている部分もあります。すぐれた経営者は洋の東西を問わない、ということでしょうか。 現代に仕事をする人にも、通じるところがきっとあるはず。むしろ若い人向きです。
5投稿日: 2013.10.06
アップル 驚異のエクスペリエンス 顧客を大ファンに変える「アップルストア」の法則
カーマイン・ガロ,外村仁,井口耕二
日経BP
営業スタッフ必読
「驚異のプレゼン」のカーマイン・ガロ氏の本。自分でアップルストアに足を運んだ体験もまじえつつ、ディズニー、ナイキ、スターバックスなど、日本でもおなじみの企業の接客の方法について紹介しています。 「なぜ、そうした接客方法がよいのか?」、また「具体的にどうするのか?」を中心にすえた紹介は、「驚異のプレゼン」同様、非常に読みやすく、かつ実践しやすい表現になっています。 日本になじみのない商慣例も紹介されているので、頭の中でちょっと考えないといけない部分もあります。 自分自身も日々精進せねば!と思う今日このごろです。
0投稿日: 2013.10.03
蟲師(1)
漆原友紀
アフタヌーン
自然観が素晴らしい
いわゆる流離譚で、主人公は歩き続けるのですが、目的地は明示されず。 蟲についても、はっきりとはわからないままなので、きっと読んだ人によって見つけるものは違うでしょう。 私には「わからないものとの、わからないままの共存」ということがテーマのように感じられました。 一話独立のオムニバス形式(少しずつわかってくることもあるので、順番に読むほうがよいと思います)で、いつのまにか繰り返し読んだお気に入りのエピソードができてしまいました。 背景となる山、川、野原や雨、雪、夕焼けといった自然の描き方が本当に素晴らしいです。読むときにはいつも子供のときに遊んだ里山のイメージを思い出します。
9投稿日: 2013.10.03
竹光侍(1)
松本大洋,永福一成
ビッグスピリッツ
全巻通しての感想です 追記
「ピンポン」の松本大洋さんの時代物。紙ベースで全巻持っているにもかかわらず、持ち歩きたくて、ついつい電子版も買ってしまいました。 前半はほのぼの系ですが、中盤からおや?どういうお話?という感じになり、異様な緊迫感の終幕まで突っ走ります。 細かくお教えできないのが、もどかしい・・・ ある種の様式美と、それを作者みずから破壊しているような不思議な印象があります。 いろいろな評が書かれていますが、色物とみるなかれ。基本的には、骨太な時代物です。 永福一成さん(原作者)による小説版も、電子版で出してほしい。→すみません。出てますね。小説版もおすすめ!
3投稿日: 2013.10.03
自分の時間、お金、権利を守る! 「武器」としての労働基準法
布施直春
PHPビジネス新書
使えます!
労働法関係のビジネス本は、ほとんどが「雇う」側の視点で書かれていますが、この本はめずらしく「雇われる側」の視点で、かつ、とても読みやすいです。項目別に、どのように解釈されるのか、また、「どのように言えば雇う側にプレッシャーを与えられるのか」も書かれており、その点でも秀逸です。職場で悩む人必見! 私自身は多く不満を持っているわけではないのですが、それでも社員が労働法の基礎知識を持っているほうが望ましいと考えるので、こうした本がもっと増えてほしい。 電子書籍なら、単語から検索をかけることもできるので、しばらくハンドブックとして重宝しそうです。
2投稿日: 2013.10.03
道をひらく
松下幸之助
PHP研究所
歴史的名著
現在のパナソニックの前身、松下電器の創業者、松下幸之助氏のおそらくもっとも有名な著作です。 仕事をしている人も、また、していない人にも、必ずどこかに共感できるフレーズがあるはず。 これほどの経歴の人なのに、意外なほど偉ぶりも、説教くささもなく、「書籍説明」どおり読みやすい珠玉の文章です。 ひとつのお題につき2ページずつと、ショートショートのような体裁なので、電子書籍なら、目次の気になったところに飛んで読みすすめていくのもありかと思います。 仕事で疲れたとき、久しぶりに読んでは「よし、またやるか」と思わせてくれる、ビタミン剤のような存在です。
1投稿日: 2013.09.30
天地明察 上
冲方丁
角川文庫
上下巻通じての感想です
私は失敗と再チャレンジのお話と感じました。実社会でいつか必ずめぐり合う、「自分よりできるヤツ」と「取り返しがつかない(ようにみえる)失敗」、「もう一度挑戦する気持ち」の繰り返しは、主人公がスーパーマンタイプではないことによって、リアルに感じます。 その道の先輩たちの励まし、叱咤も泣けます。こんな上司たちがいたら、部下は育つでしょうに。 回想の「カランコロン」(はじめは下駄の音かと・・・)から、穏やかな幕切れまで、一気に読みました。 それにしても、史実として渋川春海、関孝和、本因坊道策という天才たちが同時代にいたというのが、すごいですね。
1投稿日: 2013.09.30
奇跡のリンゴ 「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録
石川拓治,NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」制作班
幻冬舎文庫
食べてみたい!
自分の決めた目標に、ひたすら真摯に取り組む姿に感動します。私なら、うまくいかないと言い訳して逃げるもんなあ。 失敗のエピソード(農業でもほかの仕事でも)は、普通ならつらい話の連続ですが、ところどころに挿入されるご本人の語り口(「~なのな」が口癖?方言?)が昔話の語り部のようで、一篇の物語を穏やかに聞かされているようです。 数が少ないでしょうからレアものと思いますが、死ぬまでにこのリンゴを食べてみたい!
0投稿日: 2013.09.30
