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r1-sd00600pさんのレビュー
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  • 指し手の顔(下) 脳男2

    指し手の顔(下) 脳男2

    首藤瓜於

    講談社文庫

    イヴの超人ぶり 脳男の立ち回り!キャラが立ちすぎだ!

    犯罪者やこれから犯罪を犯すものをつきとめ、ダークヒーローとして抹殺してゆく脳男鈴木。超人で絶世の美女イヴの登場。 熱く、その身に凄みのある空気を纏う大男で刑事の茶屋。 気が付くと、読み手はダークヒーロー側に心を根こそぎもっていかれ、むしろ正しいはずの精神科医鷲尾にうっとおしさを感じる。 矛盾したこの自身の感情の動きもこの本の展開が巻き起こす面白さのひとつか。 続編に繋がるような結末も次回作を期待させる。 脳男のその後が知りたくなったら手に取ってみてください。

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    投稿日: 2013.09.28
  • 指し手の顔(上) 脳男2

    指し手の顔(上) 脳男2

    首藤瓜於

    講談社文庫

    あの衝撃の脳男 前作より1年後の追撃

    前作より1年、「脳男」は上巻ではバックグラウンドで動き、精神疾患者による異常犯罪を追って刑事の茶屋のほか精神科医鷲谷がすべての事件を操る黒幕に迫ってゆく過程をみまもる展開。 前作でベールに隠されていた「脳男」鈴木一郎の少年時代や巻き起こした事件を知る人物により、なぜ鈴木が「脳男」になったかまでが明らかになり、下巻に向けて進んでいきます。 映画を見られた方、前作を読んで深堀りしてみたくなったらぜひ手に取ってみてください。

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    投稿日: 2013.09.28
  • 鹿男あをによし

    鹿男あをによし

    万城目学

    幻冬舎文庫

    卑弥呼伝説の謎 逆に深まる?

    玉木 宏, 綾瀬はるか出演で連続ドラマ化されるも低視聴率で終わったドラマは、その後DVD化で後から話題となり、評価も高い。 この小説はその原作、ドラマから入っても、小説から入っても違和感の無い珍しい作品です。 まるで夏目漱石お坊ちゃんを彷彿させる始まりから、壮大な歴史物語につながるつくり、鹿がしゃべる?など 万城目さんらしい作品で、退屈することはありません。 ホルモーシリーズにはまった方は是非。

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    投稿日: 2013.09.24
  • ホルモー六景

    ホルモー六景

    万城目学

    KADOKAWA

    ホルモーのバックグラウンド+謎解きと恋模様!

    鴨川ホルモーの続編とも思われるつくりですが、同時並行してバックグラウンドの恋模様や、実は全国で!?驚愕のホルモーにまつわる事実が明らかになります。 鴨川ホルモーを読まれた方、京都の大学で学ばれている方は是非! 大学に行くのが楽しくなります。

    1
    投稿日: 2013.09.24
  • 鴨川ホルモー

    鴨川ホルモー

    万城目学

    KADOKAWA

    山田孝之主演で映画化 謎のホルモーの正体は!?

    京都大学に長年伝わる 謎の部活動「ホルモー」に誘われることから始まるストーリー すべてが運命で決められている? 登場人物のキャラが立ち、のちに山田孝之主演で映画化もされました。 映画と小説は別物ですが、小説はエンターテイメント作品として懐かしい学生時代も思い出され、熱くなる思いが呼び起されます。 続編のホルモー六景が謎解きとなっており合わせて読みたいです。 何も考えずに読めるので考えたくないときなどおすすめです。

    1
    投稿日: 2013.09.24
  • 硝子のハンマー

    硝子のハンマー

    貴志祐介

    角川文庫

    防犯探偵・榎本シリーズ 第一弾!

    防犯探偵・榎本シリーズの第一弾。 厳重なセキュリティをどのようにして犯人は潜り抜けたのか?謎を追う榎本の潔さと、犯人が考えたトリックの面白さ。介護ロボを起点として最後に解かれる謎は想像を超えたものでした。 この本でハメ殺しという言葉を覚えました。

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    投稿日: 2013.09.24
  • 黒い家

    黒い家

    貴志祐介

    KADOKAWA

    畳み掛ける!迫りくる恐怖 逃げられない

    生命保険金を手にするために、わが子、夫を犠牲にすることに何の躊躇も無い、どす黒い真っ黒な女。 おぞましい、足を踏み入れるのも怖いのにそこに入らざるを得ない保険調査員や主人公。黒い家の内部の描写は読むのも寒気が走り恐怖で何度も後ろを振り返りました。 過去にこれほど恐ろしい小説は読んだことがありません。 保険業界に入社する新入社員には是非一読いただきたい傑作。

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    投稿日: 2013.09.24
  • 八日目の蝉

    八日目の蝉

    角田光代

    中公文庫

    この本を読んで小豆島を旅しました

    愛する人の子供を連れ去っての小豆島への逃避行、そしてその愛はまるですべて子供へと注がれ切ない二人の生活が続きます。 小豆島の風景や文化、島民の描写からまるで自分がそこを訪れ、二人をその場で見守っているような錯覚になります。 行く末と読みながら想像する結末を考えながらページをめくり、最後に訪れるその時がまた切なく思われ、その後小豆島をみてみたくなりました。 この小説はその後、NHKで檀 れい主演で連続ドラマ化され原作に近いかたちで放映されました。映画化もされましたがNHKのドラマの方が見応えがありました。 苦しい本ですがおすすめです。

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    投稿日: 2013.09.24