
東京物語
奥田英朗
集英社文庫
人生の一ページ
1978年から1989年までのお話。知ってるだけにいろいろと懐かしい。 ビートルズ暗殺だとか、キャンディーズ解散だとか、ダブルデッキだとか、 松田優作のブラックレインだとか、バブル景気だとか、 物語もさることながら、時代背景だけで楽しめた。 名古屋から上京してきた青年が大人になっていく過程。 最後はいつのまにか30歳になって、これから人生どう生きるか、みたいな。 男の30歳も節目なのかな。 誰もが通る道だけど、人生いろんな生き方があって、 転んで失敗して、若いときはあっという間に過ぎちゃうんだよな~ とか、過ぎてしまった人間としては懐かしく思う、青春グラフティ。
0投稿日: 2017.05.18
あの歌がきこえる
重松清
新潮社
やっぱり好き
連作短編集です。 再読でしたが、やっぱり泣ける。 短編なのに、この短い間に泣かせるなんて、やっぱすごいなって改めて思う。 いろんな作家さんを読んだ後で読むと、 こういうハートフルな感じが好きなので、「これこれ!」って安心する。 音楽と一緒によみがえる思春期の物語だけど、 時代背景が自分とも重なるので、ユーミンとか、ビートルズとか懐かしい。 男の子の思春期の成長って、分からないはずなのに、 すごく分かる気がするのは文章力なのかな。 作品うんぬんより、自分はこの作家さんが好きなんだなって再認識した。
0投稿日: 2017.04.07
コーヒーが冷めないうちに
川口俊和
サンマーク出版
号泣したかったけど
レビューでは、評価も高く「泣ける」ということでしたが、 結局、泣けませんでした。 うっときて、涙ぐむところは数ヶ所あったのですが・・ 肝心なところで、展開が想像できたりして、冷めてしまったり・・・。 初めて読む作家さんだからか、うまく文章になじめませんでした。 丁寧なんだけど、ちょっとくどいというか、その割にあまりイメージがわきにくくて・・・。 このストーリーだと、舞台でやったら面白そうだなぁ~とか思いました。 (って、もう舞台化されているし、この作家さんが、舞台作家だと後で知りました。いろいろ納得です。) もっと号泣したかったけど、ちょっと泣けなかったな。
1投稿日: 2017.03.03
