誘惑地帯 小説秋田音頭
阿部牧郎
誘惑地帯 小説秋田音頭
阿部牧郎
講談社文庫
母親似
表紙が亡き母にそっくりだから買ったまでだが。 作者は京都育ちの東北人らしいが、田舎の空気感をよく書けている。 文庫本で読みたい感じがした。出張のときに、昭和を思い出しながら。 自分の母親はこういうことはしていなかったと思うが、尋ねることはできない。
0投稿日: 2024.04.26
甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1)
山田風太郎
講談社文庫
甲賀派
職場で全く気配を消してパソコンに向かってる女が、恐るべき高確率で滋賀または三重の出身であることが分かり、忍術について調べ始めて出会った本だ。 はじめ、名前を覚えるのが難しいと感じたが、実はそれがまた特別な物語を読んでいる感覚へとつながり、まんまとこの世界にはまってしまった。 この本のレビューを見ると、皆なにか興奮しているように見えるが、まさしく読後感はそんな感じです。
0投稿日: 2024.04.26
親孝行プレイ
みうらじゅん
角川文庫
真面目な本ではないが、親孝行したくなる
親も年だし、私はときどき親孝行したくなる。しかし、考えただけで実行しないことも多い。 この本は軽く読める本だが、「やっぱりすぐに親孝行しよう」「親孝行は楽しいこと」という気にさせてくれる。 さてはみうらじゅんは、ちゃんと親の愛情をたっぷり受けて育ったタイプなんだな? 知らんけど。
0投稿日: 2018.04.12
ユダヤ人大富豪の教えIII 人間関係を築く8つのレッスン
本田健
だいわ文庫
自分や人間関係を捉え直すことができる本
登場人物の綱引きによって人のポジショニングは決まる。 人間の4つのタイプが示されていますが、時によってそのすべてに私は当てはまっていると感じました。 これらのタイプは相対的なものであって、その人の「性格」ではないというところが響きました。 性格ではないということは、気付きさえすれば、やめられる・変えられるということです!
0投稿日: 2018.04.12
歴史読本2015年2月号電子特別版「空海と高野山の謎」
歴史読本編集部
歴史読本
文章たっぷり
雑誌のようなものかと思って購入しましたが、文章の分量が十分あります。というより一般的な書籍と同様、文章が中心で、淡々と読んでいくものです。 逆に、時々挿入される写真などは、寺社の写真が主です。 内容は目次どおりで満足ですが、Q&Aの章などは、カラフルなメリハリがあってもよかったかとだけ思います。
0投稿日: 2017.12.20
写真・図解 日本の仏像 この一冊ですべてがわかる!
薬師寺君子
西東社
国宝・重要文化財の質のよい写真多数
国宝や重要文化財の写真はハンコのような図柄でマークされているのでひと目でそれと分かります。 解説も非常にうまくまとまっています。 仏像の(おおまかな)制作技法のコーナーもあり。 iPadで見ていますが、満足度高いです。
0投稿日: 2017.12.09
新訳 原因と結果の法則
ジェームズ・アレン,山川紘矢,山川亜希子
角川文庫
自己啓発書の古典
「人は自分が欲しいものを引き寄せるのではありません。自分の心の状態にふさわしいものを引き寄せるのです」 「貧困とわがままは不幸せの二つの極端なケースです。それらはどちらも不自然であり、精神的な混乱の結果です」 などなど、山下夫妻が新訳した自己啓発書の古典です。 訳者まえがきの、あわの歌のくだりは不要に感じました。 全体のボリュームはあまりありません。
0投稿日: 2017.12.07
わがふるさとは黄泉の国
半村良
角川文庫
表題作が長編だったらなおよかった
古事記に出てくる「黄泉の国(よみのくに)」「黄泉比良坂(よもつひらさか)」というような、おどろおどろしい死後の世界の地図上の言葉などが出てきます。神話の陰の部分に思わず反応してしまう人におすすめです。 実際そのような世界に迷い込むことになるかもしれません。もし、かの地に近づいたら、読む速度を緩め、イメージしながら先に進むのがよいと思います。 それぞれの作品はすべて全く違ったモチーフ・雰囲気の作品で、ごまかしようがないくらい寄せ集め感があります。 あくまで私の主観ですが、表題作だけでよかったかも。
0投稿日: 2017.11.17
光ラズノナヨ竹【文春e-Books】
壇蜜
文春e-Books
竹取物語
おもしろいかどうかは分からないが、読んでいると文章が壇蜜の声で聞こえてくる。 ほんとだ。
0投稿日: 2017.10.24
福島第一原発 1号機冷却「失敗の本質」
NHKスペシャル『メルトダウン』取材班
講談社現代新書
NHKスペシャル取材班の力作
震災直後の緊張状態が続く中、「一刻も早く核燃料を水で冷却しなければメルトダウンが起こり、東日本はこの先百年間人が住めない壊滅的な状態になる」という報道もされていたように記憶している。国民は、ヘリコプターによる散水や、消防車による注水に希望の光を見ていた。 しかし、今の解析では、消防車による注水が始まった時点で、1号機の核燃料はすべて溶け落ち、原子炉の中には核燃料は全く残っていなかったと推測されるのだそうだ。 その結果、核燃料と原子炉の構造物であるコンクリートは混ざり合い、「デブリ」と呼ばれる塊になった。デブリは1号機だけでおよそ279トンで、もともとのウランの量69トンに比べ4倍以上の量に膨らみ、今後の廃炉作業の大きな障害となっているのだそうだ。 福島の原発は結局今どうなっているのか? 最近意識から遠ざかり気味のこの問題だが、実際には解決に至っていない進行中の問題であることを認識させられた。
0投稿日: 2017.10.20
