とらのしんちゃんさんのレビュー
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火の粉
雫井脩介 / 幻冬舎
人を裁くとはどういうことか。
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読みながら、ハラハラドキドキ。最初は無罪になったこの男の不気味さがどんどんまして、背筋が寒くなった。途中から、いかにこの男の正体が暴かれていくんだろうと思った。なかなか巧妙な男の遣り口。判決を出した本…人が、どう結末をつけるか楽しみに読んでいた。しかし、最後が、ああなるとは、正直裏切られた。いい意味でね。読んだ後で、人が人を裁くことの難しさを思い、さらに背筋が寒くなった。 続きを読む
投稿日:2016.04.07
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巣立ち―お鳥見女房―
諸田玲子 / 新潮社
巣立ち―お鳥見女房―
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諸田玲子さんのこのシリーズは大好きです。お鳥見という地味な仕事を持つ一家に、いろいろ降りかかる難題。それを、この女房殿を中心として、お互い支えあいながら、乗り越えていく。恋あり、サスペンスあり、人情あ…り、まさに、時代物の楽しさを堪能させてくれるものです。 続きを読む
投稿日:2015.04.03
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ちゃんちゃら
朝井まかて / 講談社文庫
奥が深い
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ちゃらというちょっと癖のある主人公。その一途にいきる姿が、まるで五月の風にように清々しい。庭師を目指し、懸命に模索し、自分の生きざまを貫く姿には、とても感動した。それを阻もうとする悪いやつも、しっかり…憎らしく描かれ、最後まで、ハラハラドキドキし通しだった。ちゃらを取り巻く回りの人々も、愛情深い。庭作りの仕事の奥深さにも感動した。 続きを読む
投稿日:2016.01.02
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死のドレスを花婿に
ピエール・ルメートル, 吉田恒雄 / 文春文庫
五度騙された
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はじめは、精神的に追い詰められた女の人の話しかと思いました。しかし、読み進めていくと、こりゃあ。。。。すごい女の話だなと思い、ぞくぞくしながら読みました。どうやって逃げるんだろう。そう思いながら。その…うち、男が登場。えぇ?なんで。男が操っていたのか。またも、背筋が寒くなる思い。こりゃあ、どうなるんや。またまた、展開が変わり、操られていたと思っていた女のまさかの反撃。そして、男の死。花嫁姿で。これだけでも衝撃的なのに、医療記録がまたビックリ。こりゃあ、落ち込みますわな男。そして、最後、もうひとつ、ビックリが一番最後に。こりゃあ、ミステリーファンにはたまりまへんわ。
続きを読む投稿日:2016.03.24