
刀伊入寇 藤原隆家の闘い
葉室麟
実業之日本社文庫
いい意味で常識を覆された一冊でした。
日本の歴史小説のテーマといったら戦国、幕末物が圧倒的な出版数だと思います。私も迷ったら戦国物か幕末物を手にとって読みます。ところがこちらは平安物。平安時代といたらイメージするのが貴族達が和歌を吟じながら酒を飲んで毎日酒宴に興じているというイメージでした。ところがコレを読むとそんなイメージも覆されます。華やかな裏に展開される陰謀や権力闘争。外敵が迫る脅威。いい意味で平安時代のイメージを覆されました。歴史を掘り起こしていくとこの国の歴史の中には戦国、幕末だけでなくもっと面白い物語が隠されているのではないか?と。こういう歴史物がどんどん発表されるといいですね。
3投稿日: 2015.05.21
沈みゆく帝国 スティーブ・ジョブズ亡きあと、アップルは偉大な企業でいられるのか
ケイン岩谷ゆかり,井口耕二,外村仁
日経BP
偉大な企業も明日はどうなっているのか?分からない。
飛ぶ鳥を落とす勢いのアップル。次々と魅力的な製品を生み出し、ワクワクさせてくれる企業なのですがそんな偉大な企業にも「これでもか!」というぐらいに弱点があることを本書は教えてくれます。アップルの今後が気になる方は一読しておく事をおススメします。 10年後にもう一度読み返してみたくなる本です。
1投稿日: 2014.11.27
華竜の宮(上)
上田早夕里
ハヤカワ文庫JA
起こりうるかもしれない未来の話。
お盆期間中の帰省や旅行の移動時の暇つぶしに読もうと思っていたら、旅行先や実家でも先の展開が気になり食い入るように読んでしまいました。家族からは冷たい視線を感じながら、物語からはスリリングな未来を感じながら…。休日にじっくりと腰を落ち着かせて、誰にも邪魔されない環境でもう一度読みたい…。 本書に描かれているような地球環境の激変は勘弁してもらいたいですが、人口知性体のようなテクノロジーの発達した未来は見てみたいです。生きている間は無理かな? じわりじわりと温暖化してる地球環境を考えると人間は陸地から海、もしくは宇宙に飛び出さないと人口を支えられない時代が目の前まで来ているのかもしれませんね。
2投稿日: 2014.08.18
万能鑑定士Qの事件簿 I
松岡圭祐
角川文庫
何気なく手にとってみたら…
映画化がきっかけで読んでみようかなと、何気なく手に取った作品です。正直なところそれほど期待してなかったのですが…面白い!!1巻を読み終わったらQシリーズの虜になってしまいました。 私も皆さんのレビュー同様、1,2巻セットで読むことをおススメします。 学習した知識は活かしてこそ生きてくるということを主人公の莉子を通して感じます。私は知りえた知識を活かしているかというと…う~ん、全く活かせていないですね。
3投稿日: 2014.06.24
専門医が教える がんで死なない生き方
中川恵一
光文社新書
「がん」を知りたくて
タバコは吸わない、酒は飲まない私は「がん」とは無縁と思い興味もありませんでしたがテレビ番組を見て「がん」についてちょっと興味を持ちました。そんなときに目に飛び込んできたのがこの本。 医療の素人の私ですが分かりやすい言葉で記してありますので、あっという間に読み終わりました。自分の生活習慣を考えるきっかけを与えてくれた本です。
1投稿日: 2014.06.19
侍
遠藤周作
新潮社
忠義を尽くす事とは一体なんなのか?
慶長遣欧使節の話をベースにした小説なのですが、主人公の「侍」の運命がかつての自分と重なり思わず涙してしまいました。
1投稿日: 2014.05.24
オーデュボンの祈り
伊坂幸太郎
新潮社
不思議な魅力がある物語です。
現代なのに鎖国状態の閉ざされた島があり、未来を見通せる喋るカカシがいるというありえない設定なのですが読み進めていくとそれを自然に受け入れてしまうような不思議な魅力がありました。荻島に行ってみたいですね(存在しませんが)。
1投稿日: 2014.05.09
新装版 ロードス島戦記 灰色の魔女
水野良,安田均,出渕裕
角川スニーカー文庫
CMがきっかけで再読です
十年以上前に一度読んだ作品ですが、『ホビット 竜に奪われた王国』のCMを見かけたときに再び読みたくなりました。 内容をほとんど忘れていたので読んだ当時のような面白さを味わう事が出来ました。 良い作品は時が経っても色あせない物ですね。
0投稿日: 2014.02.22
獣の奏者 II王獣編
上橋菜穂子
講談社文庫
トムラの言動に注目
この巻で私が印象に残ったのはトムラの言葉。 「人にどう思われるか気にしていると発想も縮こまる」という内容のセリフ。トムラの成長を感じると同時に読み手の私にも「なるほど!」と思わせるような言葉。本書のそういうところも好きです。 もちろん、物語の内容はファンタジーものをあまり読まなかった私でも頭にスッと入ってくる感じで非常に面白い!次巻が楽しみです。
3投稿日: 2014.02.19
レオン氏郷
安部龍太郎
PHP研究所
伊達政宗ファンにも読んでもらいたいですね。
蒲生氏郷の視点から見た伊達政宗を感じることができます。 政宗がいかに野心家で危険な敵であったか、そして狡猾な武将であったか。 昨今のゲームなどの印象で英雄的な武将と思われがちな政宗の裏の一面を知りたい方は是非。
0投稿日: 2014.01.31
