
みずうみ
よしもとばなな
幻冬舎
心を静かに、湖の波のように表現しているような作品
登場人物の設定やキャラはおそらく強烈な部類に入ると思うのですが、 心の揺れや闇(病み?)を静かに、揺るぎなく表現しているようでスッと世界に入れました。 いろんな問題を心に抱えたとき、 割と曖昧に過ぎてしまうことが多いなか、 しっかりと正面から受け止め、噛み砕いて飲み込むという方法も、 自分が壊れずに留まれるのであればよい方法なのだなあと思えるようになりました。
1投稿日: 2015.12.19火花
又吉直樹
文春文庫
好きか嫌いかおもしろいか
たぶん文学的なのだと思いますが、 お笑いのオモシロイを期待して読むと違う感じ。 そして恐らく私には又吉さんのお笑いセンスが分からないので、 最後も意味不明。 もし大学で真面目なお笑い学の講義を聞いたら、 こんな内容になるのかな~という本でした。
4投稿日: 2015.09.1264(ロクヨン)(上)
横山秀夫
文春文庫
あんまり。
凄く評価がよく、期待しすぎてしまったのでしょうか。 私には、事件の内容よりも 警察内の描写や主人公の苦悩が多すぎて、 もう少しスピード感も欲しい印象でした。
2投稿日: 2015.09.12世界から猫が消えたなら
川村元気
マガジンハウス
ジャケ買いから~
表紙が可愛くて、前評判や好きな映画のプロデューサーさんの著者と知らずに購入しました。 猫が世界からいなくなるってどういうこと??と思いながら、 軽~い文章から物語に導入されていくのです。 しかし文のタッチとは裏腹に 日々の当たり前にあるものが在るがゆえに見えてこない、 そんな、大切だけど認識していない心や 分かってはいるけれど見ないふりをしてしまう心を 改めて文章にしたためてある気がします。 軽く寝る前に読もうと開きましたが、 明日の朝は目がハレてしまいそうです。。。
5投稿日: 2014.11.16この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上
白石一文
講談社文庫
カワバタさんを通した思想的ストーリー
今までに読んだことのない系統の内容でした。 全体的には胃ガンを患ったカワバタさんのストーリーになっていながら、 病気や子どもについて深く語る哲学的な箇所や 雑誌の編集長という立場からの政治 、経済的な思想が盛り込まれ、 普段手に取らないジャンルの本を自然と読み上げた感じになりました。 ストーリーも面白い。 個人的には興味深かったですが、作者の哲学や思想が盛りだくさんで、少し削ってストーリーを楽しみたいと思われる読者もいるのではないかと思いました。
3投稿日: 2014.08.26月魚
三浦しをん
角川文庫
オトコノユウジョウ
古本屋。 あまり現在では馴染みのない文化、 時代も曖昧で、 お伽噺話を読んでいるような錯覚に陥りながら世界に引き込まれて行きました。 罪の意識や影を共有している登場人物が 繊細に綺麗に描かれており 脆く崩れそうな反面、 芯が通りぶれない一面を見せてくれ、 思わず惚れこんでしまいました。 まほろ駅の作者さんとは知りませんでした! しをんさんの紡ぐ愛のあるお話と オトコ達、大好きです。
1投稿日: 2014.06.06さようなら、オレンジ
岩城けい
筑摩書房
きれいな文章です
海外に住むということ、 様々な理由があり、 文化や言語も異なり、孤独感も募ることもあるでしょう。 特に女性目線で描かれており、 仕事をもつ男性とは違う、社会から切り離される 困難も際立っています。 難しいテーマだと思うのですが、 正面から問題をとりあげ、 友情や希望を取り込んで 丁寧に文章にされていると感じました。 普段日本では当たり前の学ぶこと、 言葉の大切さを再確認させてくれる本でした。 描写がとても切なく綺麗でした。
1投稿日: 2014.04.30グラスホッパー
伊坂幸太郎
角川文庫
軽い感じ~実は?
読み始めた時は、なんだか殺伐とした、 最近の若者のキレた格好いい感じの小説かと思いました。 しかし読み続けるうちにキャラクター1人ひとりの哲学が浮かび上がり、 最終的には、 主人公の心をうめる為の、葬儀や四十九日 のような儀式をストーリーを通して行ってくたような、 不思議な感じで終わっていきました。
1投稿日: 2014.04.24告白
木村まるみ, 湊かなえ
告白
木村まるみ,湊かなえ
Jour
怖い哀しい、けれど止まらない
ヤバい事を聞かされている、 怒られて変な汗かいている、 読みながら始終そんな気持ちにさせられる一本。
1投稿日: 2014.04.05