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  • 死ぬことと見つけたり(上)

    死ぬことと見つけたり(上)

    隆慶一郎

    新潮社

    カッコイイ!

    カッコイイ! 理想とする男性像のひとつ。毎日、“死んでいる“男の生きざまを通じて、生きるとはどういうことか、考えさせられます。 <杢之助は明日のない今日を生きる男である。たとえそれが愚劣な喧嘩にすぎなかろうと、今日只今に己れの全存在を賭けて決して悔いることのない男である。だからこそ生にも死にも恬然としていられるのではないか。> う~ん、憧れる。 <人間のすることに理屈はどうにでもつく。だがすべて嘘である。何を考えるかではなく、何をするか或いはしないかで男の価値はきまる。杢之助はそう云っているのだ。> くーっ、シビレル。肝に銘じます。 以前、どこかで、毎朝、「今日死ぬとしたら、何をしたいか考える」ということが、人生を良く生きるための心構え、みたいなことを読んだような気がするけど、それって「葉隠」武士のことですな。 毎日“死ぬ”というのは、極めて精神的な生き方で、それ故、最高に人間的な生き方なんだという気がしました。

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    投稿日: 2013.12.29