黒猫さんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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進撃の巨人(17)
諫山創 / 別冊少年マガジン
収束し始める人間関係
5
王家の親子喧嘩の行く末と
ケニーがリヴァイに託した未来とは。
エレンの失われていた記憶に現れた彼や
猿巨人とライナー・ベルトルトの接点とは。
点が線に繋がり始めた様にもみえるが
物語は広げた風呂敷の収…束に向かっているのか
はたまた再度風呂敷を広げ始めているのか…。
分かってきたのはキーマン達の人間関係。
それすらもまだ底が見えない。
17巻にしてこの熱量。
相変わらず期待を裏切らない物語で凄いなぁ。
緊張の場面で、リヴァイのファンにケンカ売ったエレンの暴言が
ツボりました(笑)
時折投下されるシュールな笑いも相変わらず最高です! 続きを読む投稿日:2015.08.06
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新装版 さよならフットボール(1)
新川直司 / 月刊少年マガジン
「四月は君の嘘」の作者の前作という事で読んでみた。
4
全2巻の本作は全11巻の「四月は君の嘘」と比べてしまうと、
内容的には薄いと言わざるを得ない。
「四月は君の嘘」と同じレベルの感動を求めているなら
読まない方が良いと思いますが
「四月は君の嘘」で使…われているギャグの描写や
偉人の言葉を積極的に差し込む手法の初期段階を見れるので
比較することで「四月は君の嘘」が更に楽しめるとは思います。
本作も「四月は君の嘘」同様に主人公は中学生で、
子供から大人に変わり始めるイノセントな年代が持つ
キラキラした真っ直ぐな感じが読んでいて心地良い。
2巻で完結する短編なので、軽い気持ちで読むと
ちょうど良い按配の読後になると思いますよ。
続きを読む投稿日:2014.12.13
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四月は君の嘘(6)
新川直司 / 月刊少年マガジン
逆転の発想
4
演奏に集中すると音が聞こえなくなるというピアニストにとって致命的な現象に対して
瀬戸紘子が有馬公生に与えた新しい解釈。
思いもよらなかった解釈に思わず感嘆の声をあげてしまった。
予想していなかった展開…に★5つ!
何かの欠落の様な一見ネガティブに感じられることも、上手く受け入れ
付き合っていけたのなら、それはもう立派な個性だ。
ネガをポジに転換するのが苦手な人には6巻は何かのきっかけになるかも。
あと、これまた瀬戸紘子が有馬公生に与えた言葉、
「無欲が美徳だとでも勘違いしてんじゃないでしょうね。」 は 何だか耳が痛い。
続きを読む投稿日:2014.10.29
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進撃の巨人(22)
諫山創 / 別冊少年マガジン
タイトルの意味が明らかに
4
知性巨人の能力保持者が語る
『死んでも 死んだ後も』 が伏線なのではと感じた。
以前の知性巨人の能力保持者の名前が調査兵団の1名と同じなのも
偶然なのか意味のあるものなのか。
物語は大きなターニング…ポイントを迎えて
やっと "何と闘っていたのか" が明らかに。
攻めてくる敵の目的が分かった事が本巻以前と以降の違いになる。
物語は一気に収束に向かうのか、よりディープな葛藤に向かうのか。
続きを読む投稿日:2017.04.08
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3月のライオン 5巻
羽海野チカ / ヤングアニマル
作者の真摯さに胸を打たれる
4
じいちゃんの孫ボケに爆笑必至キタコレ! の ほのぼの5巻ではあるが
それだけに巻末からの 「いじめ」の話には胸が締め付けられる。
いじめを庇ったがために自分も虐められることになった ひなたが
恐怖…に負けない様に川辺で発した 優しくて力強い言葉に
その場にいた零だけでなく自分も救われた気がした。
今更どうしようもない過去の出来事でも
過去そこにいなかった、今を生きる誰かの気持ちによって救われることがある。
いじめの話を挿し込まなくても支障はなかっただろう、
それでも書いた作者の想いが誰かの救いになる事を願って止まない。
続きを読む投稿日:2014.10.29
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3月のライオン 11巻
羽海野チカ / ヤングアニマル
ファイター
4
相変わらずの甘・辛・甘・辛…の往復びんたな展開に
ほっこりしたり、いたたまれない気持ちになったりの11巻。
父親(捨男)編は一応の結末を迎えた様に見えるが発動した零の男前な感情は止まらない(笑)
1…1巻で語られる内容も、巻末のおまけ話も零や川本家の「選択」のお話。
人生は選択の繰り返し。
自分の「居場所」を、「明日」を選択するためのもの。
くじけず・放棄せず、選択を続けて進んでいれば同志の人生と交差するときもある。
まったいらな人生なんか無いけど
同志との人生が交差するその日まで心強く進んでいこう。
作者はこれまで通り物語を通して読者にエールを送っている。
3月のライオンはアニメ化と実写映画化が控えている。
作者が発し続けているエールが多くの人に届くといいな。
続きを読む投稿日:2015.10.31