ebi-2014さんのレビュー
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わたしの恋人
藤野恵美 / 角川文庫
二人の気持ち
3
主人公は高校生。
両親が、とにかく仲がいい家庭に育った古賀龍樹と、すっかり冷えきった両親を見て育った森せつな。
おなじなのは、恋人なんか自分の両親を重ねてしまい、まだ付き合ったことがないということ。…
ある日、部活でケガを龍樹が保健室に行ったことでせつなと出会う。
読んでいて、こっちが照れてしまうくらい、初々しい初恋の話。
何故か自分と重なる部分もあり、サクサク読める物語なので、オススメです。
ちなみに、龍樹の親友の笹川勇太の物語に続くので良ければ次回作のぼくの嘘を読むのもオススメです。 続きを読む投稿日:2015.03.20
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ぼくの嘘
藤野恵美 / 角川文庫
不器用な二人
2
わたしの恋人の、続編なのですが、主人公はまったく違う。
親友の彼女に恋をしてしまった?主人公の勇太は親友の、龍樹と龍樹の彼女、せつなの3人で学校の屋上で昼を食べるところから話が始まる。
龍樹とせつ…なは午後の授業のため、先に教室に戻るのだが、せつなは着ていた上着を屋上に忘れてしまう。
残された勇太は、誰もいない屋上で、その上着をかき抱く。
するとどこからかカシャッと携帯で写真をとる音が聞こえる。
それを撮ったのが二人目の主人公である、結城あおいだ。
あおいに、写真をネタに脅される形で、オタクの笹川は美少女の結城との、ある契約をすることで嘘の恋人をすることになる。
わたしの恋人とは違い、こっちの主人公はお互いに好きな相手がいるところから話が始まる。
お互い、別に好きな人がいて、それは叶わないこととという共通点。友情、恋愛のどちらをとるかにで揺れる心情が見ていて焦れったく感じる場面もありますが、それが妙にリアル感を出してる。
そして少しずつ互いのことを理解し、仲良くなっていくのだが、契約が終わり、例の写真データを削除されることで嘘の恋人は突然終わりを告げる。
そのとき、勇太はどうするのか??
前作を読むことでさらに楽しめる作品となっていますので、是非二作読むことをオススメします。
続きを読む投稿日:2015.03.20
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グラスホッパー
伊坂幸太郎 / 角川文庫
最後まで読めない展開
1
元教師の鈴木は、亡き妻の復讐をするため、「令嬢」という非合法の会社に潜入ことになる。
令嬢の正社員になる為、最後の試験が黄色と黒の服を着た二人組の男女を復讐相手の前で殺すこと。
悪趣味だと思いなが…らも、令嬢の女上司と鈴木はその復讐相手を車で待つことになる。
復讐相手が交差点の向かい側に来たので、鈴木と女上司は車からでる。
えっ?
復讐相手が、目の前で車に跳ねられる。
その交通事故を気に、3人の視点から話が進む。
元教師の鈴木。
相手を自殺をさせる大男の鯨。
ナイフを使う殺人鬼の蝉。
共通点のなかったはずの3人が「押し屋」をいう人物で繋がり、最後の最後まで読めない展開 続きを読む投稿日:2015.04.28
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イニシエーション・ラブ
乾くるみ / 文春文庫
ある意味丸く収まっている?
0
主人公は、「たっくん」です。
読んで頂いた方は意味を分かって頂けると思います。
また、映画化は内容を理解すると無理じゃね?と思ってしまうかと。。。
※映画はまだ見ていないので見てみようかと
イニシエ…ーション=通過儀礼なので成長するために必要な儀式という意味なので、
そう考えると、ある意味全てが丸く収まっているようにも見受けられるのですが、
読み手によって、感じ方が大分異なる作品です。
この小説は、「恋愛小説」なのか、「ミステリー小説」なのか、またはそれ以外なのか自分で読んで判断して頂ければと思います。 続きを読む投稿日:2015.05.30