
ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女 上
ダヴィド・ラーゲルクランツ,ヘレンハルメ美穂,羽根由
早川書房
再び「ミレニアム」に会えて嬉しい
「ミレニアム」の3巻を完読して、もうこの世界に会うことは出来ないだろうと思っていた。だから、別の作家による4巻が出ても食指は動かなかったけど・・・ 読んでみてビックリ!これはまさに「ミレニアム」。ミカエルもリスベットもそのままで嬉しかったし、物語のスケールは大きくなって大興奮。もっと早く読めばよかったと後悔。
0投稿日: 2019.01.14
犯罪者【上下 合本版】
太田愛
角川文庫
展開が読めない楽しさ
巨大企業の不正や、それに絡む政治家といった社会派的な背景はあるものの、魅力的な主人公達の活躍によって、とてもスリングに物語が展開するので、先が読めない楽しさを堪能。ちょっと(私にとって)要らないと思う描写が時々あるのが気になったが、全体的に読みやすくて、最初から最後までハラハラドキドキして面白かった。先にシリーズ3作目の「天上の葦」を読んでいたので、3人の過去を知ることが出来たのも良かった。
0投稿日: 2019.01.03
横浜駅SF【電子特典付き】
柞刈湯葉,田中達之
カドカワBOOKS
不思議な世界観にどっぷり(笑)
横浜駅が日本の大部分を支配している!? そんな不思議な未来の世界なんて?と思っても、リアリティがあり説得力がある描写に、本当にそんな世界があり得るかも・・・と思ってしまうと、その不思議な世界の中の住人となって読み続けた。 2つの舞台で繰り広げられるちょっとした冒険の展開と、その結末に至るストーリーはとても面白く読後も爽やか。でも、もう少しこの世界に浸っていたかったなぁ。
0投稿日: 2018.10.05
百貨の魔法
村山早紀
ポプラ社
百貨店を舞台にした素敵な奇跡
連作となっている全ての短編に心打たれ、温かい気持ちになった。 登場人物は百貨店で働くことを誇りに思い、常にお客様のことを考えて行動するプロ達で、みんなが魅力的で輝いている。それぞれの周囲で起きる、ささやかな"魔法"のような出来事に喜び、時には感涙。 私も地方在住の子供の頃は、百貨店に行くことが特別なことだったよなぁと、少しノスタルジックな気持ちになることも。
0投稿日: 2018.03.10
かがみの孤城
辻村深月
ポプラ社
感情移入しにくいけど・・・
不登校になってしまった中学生の気持ちには、感情移入出来ず、主人公の行動にもどかしさを感じ続けながら読み進めたが・・・ 孤城に集められた子供達との交流を通して、成長していく姿には拍手喝采。そして怒濤の終盤の後には、感動的なフィナーレが待っていた(^_^) 読後には、いろいろと考えさせらながらも、とても爽やかで良い作品に出会ったと思った。(この手の作品は本屋大賞にエントリーされないと絶対に読んでないので)
1投稿日: 2018.03.10
桜風堂ものがたり
村山早紀
PHP研究所
本を愛する人々の心温まる物語
本読みのプロで、優れた本を探す名人の書店員が見つけた無名の作家が書いた小説。その小説を多くの人に読んで欲しいという書店員達の熱意と、それが起こす"奇跡"に深く感動した。本屋さんが抱える悩みや流通の仕組み、本好きな書店員が考えていることなど、本屋の裏話的な話も多くて興味深かった。主人公を始めとする登場人物達の人間味溢れる物語の共通点は、本に対する愛。 私のような本好きにとっては、読んでいて嬉しくなったし、読後の温かさはとても心地よい。他の本好きの人達も、そうなるのは必死と思う。
3投稿日: 2017.02.18
守り人シリーズ電子版 2.闇の守り人
上橋菜穂子,二木真希子
偕成社
もう止められない・・・「守り人」シリーズにはまりそう
「精霊の守り人」が面白かったので、読後にすぐに購入して、これもあっという間に読み切った。一直線の冒険活劇ファンタジーだった前作と異なり、本作はバルサが過去を清算するために訪れた故郷で、独裁的な統治者と向かい合う物語。ここでのバルサは強い用心棒ではなく、悩み葛藤しながら過去に対峙する女性だ。前作では物足りなかったバルサの内面がたっぷりと語られたことに満足し、より一層その魅力に取り憑かれてしまった。 残念ながら私が好きなトロガイ婆さんの出番は無かったけど、前作よりも圧倒的に面白かった!著者があとがきで書いているように、シリーズの中で大人に最も支持されていることに大いに納得。 これで「守り人」シリーズを1,2巻読破したわけだが、もうこのシリーズにすっかりはまってしまった(^_^; さぁ、次の巻を購入だぁ!
2投稿日: 2016.03.21
守り人シリーズ電子版 1.精霊の守り人
上橋菜穂子,二木真希子
偕成社
分かりやすく楽しいファンタジー
NHKのドラマが始まる前にと思って読了。ファンタジー小説というと、その世界観を理解するまでに時間を要することがあるけど、この作品は大人も子供も容易に理解出来るような分かりやすさ。おかげで、単純ながらもスピーディな物語の展開をたっぷりと楽しみ、あっとういう間に最後まで読んだ。 主人公のバルサ(強い!)を始めとして、登場人物はみんな個性的で魅力的で、すっかりこのシリーズに、はまってしまいました。 もちろん、次の巻も読了後に速攻で買いました(^_^)
0投稿日: 2016.03.20
読むための日本国憲法
東京新聞政治部
文藝春秋
最高の憲法解説本
日本国憲法の全ての条文について、丁寧に分かりやすく解説しており、改めて憲法を理解することが出来た。各条文の成り立ちや、これまでの国会の議論も紹介されているのが本書の特徴で、それらは参考になる事柄が多かった。今年(2016年)は憲法が公布されて70年になる年、憲法を学んで見たいと思う人にお勧め!
1投稿日: 2016.01.09
限界集落株式会社
黒野伸一
小学館
楽しいサクセスストーリー
読んで楽しい農村復活の成功物語。登場人物は主人公も含めて個性豊かな人ばかりだが、各人の人物描写が優れているから違和感なく受け入れられる。実在の限界集落は、この小説のようなことを行っても復興するとは思えないが、こうなればいいなという夢を楽しく見せられ、元気づけられた。
0投稿日: 2015.02.07
