
昴(1)
曽田正人
ビッグスピリッツ
引き込まれる物語です
学生の頃に読んでいたんですが、休載になってしまってそのままになっていました。電子書籍になったというので、なつかしくなって改めて読んでみたんですが、やっぱりおもいしろいです。大人になってから読むと昴(主人公)の天才ゆえの孤独だけじゃなくて、バレエだけに「捧げる」自分にはこれしかないんだという切実な思いも感じられて……読む年代によって感じることは様々なんじゃないかなと思いました。私はバレエに関しては素人なので、エンターティメントとしてするする読んでしまいますが、バレエ漫画をがっつり読まれたいという方よりは、自分では体験できない、ぐいぐい引き込まれる物語をガッツリ読みたい、という方にオススメかと。最後が尻切れトンボぽく終わっているんですが、「MOON」がついた続編が出ています。おもしろいと思われたらぜひ続編も読んで欲しいです。
2投稿日: 2015.01.06
ハイペリオン(上)
ダン・シモンズ,酒井昭伸
ハヤカワ文庫SF
はじめはとっつきにくいのですが…
一番はじめの司祭の物語が個人的には読みくくて「駄目かもしれない…」と思ったんですが、二章の「兵士の物語」からはおもしろくてスルスル読めました。 登場人物たちがそれぞれ自分のこれまでの話をするんですが、時空をこえた恋人同士の話だったり、親子愛だったり、アクションであったりといろいろなジャンルの話が読めます。 私は下巻の「学者の物語」が好きです。娘さんがどんどん若返っていってしまうお話。 全部の話が少しずつ繋がっていくんですが、この『ハイペリオン』が四部作の一作目なので、読み終わった後に「え、謎が謎のまま…?」という箇所がたくさんあります。『ハイペリオンの没落』→『エンディミオン』→『エンディミオンの覚醒』と4作全部読読めるといろいろつながって面白いです。 もちろん単体でも個人的にはすごくおもしろいんですが。でももし読まれておもしろいかも?と思われたら四作全部読破することをオススメします。
3投稿日: 2013.09.24
