雑食読書家さんのレビュー
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12
このユーザーのレビュー
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DRAGON BALL カラー版 孫悟空修業編 1
鳥山明 / 週刊少年ジャンプ
カラーで漫画を読むという満足感。
6
内容はすでに多くの方がご存知であり、あえて書く必要はないと思ったので、本漫画の大きな特徴のカラー版についてレビューをしようと思います。
多くの方が、漫画というのは白黒が当たり前で、雑誌の表紙、不定期…にカラーページあるいはアニメ化で、
あーこういう色で成り立っていた世界なんだなと認識する事が多いかと思います。
そのため、白黒の漫画では、読者それぞれの想像された世界が拡がっていたと思います。
個人的には、その個々の読者で想像されていた世界というのが好きだなーとは思っていました。
でも、作者の意図した世界を前提に着色された漫画を読むと今まで読んできた漫画の世界と違った世界、躍動感が伝わってきて、
あー視覚的な情報というのはこうも大事なものなんだと再認識しました。
白黒の世界とカラーの世界、それぞれ好みも含めて好き嫌いはあるとは思いますが、
今まで白黒で読んできた人は一度でいいので、カラーで描かれた名作を読んでみるといいと思います。
思い出に合わせて、きっと今までとは違った感動を与えてくれると思います。
ちなみに、カラー版の漫画を買ってもSony Readerでは白黒で読めるので、
カラーで読みたいときはスマホやタブレットで、白黒の場合はSony Readerでという使い分けもできます。
ぜひ、参考にしてみてください。 続きを読む投稿日:2014.01.01
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横道世之介
吉田修一 / 文春文庫
さりげなく心の片隅に
5
この作品は映画を見た後に小説を読みましたが、
小説ならではの登場人物とのやり取り、心の機微が丁寧に伝わります。
横道世之介に関わった人達が、過ごしたその時は感じないけれど、
いつの間にか横道世之介と…いう存在が心の片隅に居座り、
ふとした時にその暖かさを思い出し、懐かしみ、その時間を愛おしく思います。
その昔と今の描写が非常に楽しい一冊であり、
読み終わった後になんとも言えない余韻を残してくれる作品です。 続きを読む投稿日:2015.04.14
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映画篇(4)
金城一紀, 遠藤佳世 / ビッグスペリオール
その人のことをきちんと知ろうと目を凝らし、耳を澄ますことだ。
0
この巻は、全4巻の最終章であり、今までの物語を少しずつ、でも確かにしっかりと繋げる要となる内容です。
人と人との関わりを丁寧に描き、表現されているセリフに自然と引き込まれ、
1つの長編映画の終わりのよ…うな満足感の高い読後感を味わえます。
タイトルの一文は、本編に登場するキャラクターが喋った一文で、
初めて自分にとってしっかり心に留めて置きたいと感じました。
この漫画は、全巻を通して、キャラクターが喋る言葉が非常に研ぎ澄まされていて、
それぞれ読者に言葉の重み、意思の強さを伝えてくれるのが大きな特徴だと感じています。
映画好きではなくても、非常に楽しめる内容となっているので、
ぜひ、この世界を楽しんでみてください。 続きを読む投稿日:2015.09.05