ピーナッツさんのレビュー
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一九八四年[新訳版]
ジョージ・オーウェル, 高橋和久 / 早川書房
不条理系
1
体制が暴走し、体制自体が生き物となり意思を持って動き出す不気味さ。
まともな人間が体制に取り込まれて部品になっていく過程には、圧倒的な暴力、不条理がある。投稿日:2013.11.01
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私たちが好きだったこと
宮本輝 / 新潮社
永遠に失われるもの
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私達が持っていたかけがえのない純粋さは、思い起こすと際立ったものではなかったが、それを持っていた頃のことを大事にしたいと思う。
この作品は、そんな爽やかなカタルシスを味わえる。投稿日:2014.11.19
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桐島、部活やめるってよ
朝井リョウ / 集英社文庫
高校生活オムニバス
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計算されたショートストーリーの交差が、高校生活を立体的に、生々しく、そして少し残酷に描き出す。
登場人物それぞれの感情を引きずり、複雑でもやもやとした中にひとすじの希望がある読後感。投稿日:2013.11.01
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優駿(上)
宮本輝 / 新潮社
読後の登場人物との別れが惜しい本
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北海道の小さな牧場で生まれたオラシオン。この競走馬に関わる人々の物語は、それぞれが魅力的で、読後の別れが惜しいほどだ。宮本輝の色あせない傑作。
投稿日:2014.10.17
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優駿(下)
宮本輝 / 新潮社
極上のカタルシス
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北海道の小さな牧場で生まれたオラシオン。彼は間違いなく主人公だが、彼の視点で描かれるシーンはない。それでも、読後に最初に想うのはオラシオンの気持ちだ。
そして次に、本作の世界から離れ、登場人物と別れる…ことの寂しさだ。
宮本輝の醍醐味はカタルシスだ。本作でも、極上のカタルシスを味わえることを保証する。 続きを読む投稿日:2014.10.17