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  • 本能寺六夜物語

    本能寺六夜物語

    岡田秀文

    双葉文庫

    六話目がおすすめ

    本能寺の変から30年後、とある山寺に集められた六名。事件に直接あるいは間接に関わった彼らが、自分達の体験や秘密を語りだす。夜の怪談語りのような雰囲気の中、秘密にしてきた事を物語る六人。まがまがしい話やストーカーみたいな気味悪い話を楽しんだ後の最終話が秀逸。明智光秀の小姓だったという男が本能寺の変の真相を語り出す。 こんな説初めてだ。泣けてきた。

    2
    投稿日: 2014.07.10
  • 水滸伝 一 曙光の章

    水滸伝 一 曙光の章

    北方謙三

    集英社文庫

    朗読すると気持ちいいです

    この文体、朗読すると気持ちいいです。かっこいいセリフや独白では特に。 腹の底から力こめて読んでると体に心地よく響きます。

    1
    投稿日: 2014.04.29
  • 炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~

    炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~

    夏井睦

    光文社新書

    ダイエットから生命科学まで

    糖質制限ダイエットの話と思いきや、それにとどまらず、哺乳類の腸の話、生物進化の話、人類が穀物をいかにして食べ始めたかという話、来たる食糧危機の時代を人類が生き残る為の方策まで、話が広がっていく。糖質制限ダイエットしてみようかなと思う人には、納得して始めるきっかけになると思う。ダイエット以外の話も知的好奇心を刺激するし、著者の仮説も面白い。特に、6千年前初めて誰かが小麦栽培を始めたその動機がなんだったのか、著者の答えが面白い。スィーツ好きには説得力十分の仮説カモ。

    8
    投稿日: 2014.01.04
  • わくらば日記

    わくらば日記

    朱川湊人

    角川文庫

    5つの話があります

    5つのお話があります。どのお話も「千里眼で解決!どんなもんだい、気持ちイーー!」とはなりません。少しだけそんな事を期待しながら読んで最初はうん??という気分でした。でも読んでいくうちに周りでかかわるそれぞれの人の人間性が心に響きました。特に主人公姉妹の母さま。(3話目が良い)。しつけが厳しくて姉妹は少しおそれているのですが、今の日本には失われつつある、背筋がシュンと引き締まるような筋の通った美しさを感じました。ちょっと感動。

    0
    投稿日: 2013.12.29
  • タイム・リープ<上> あしたはきのう

    タイム・リープ<上> あしたはきのう

    高畑京一郎,衣谷遊

    電撃文庫

    すっきり楽しい

    経過順にラインを書きながら楽しみました。変なアミダみたくなっちゃったけど。すっきりした。

    0
    投稿日: 2013.11.26
  • 横道世之介

    横道世之介

    吉田修一

    毎日新聞出版

    セピア色に包まれる感じ

    大学一年って自分の可能性がこれから無限に開けていくようでワクワクして、でもまだのーんびりした感じだと思います。この横道世之介も、のんびりして、ワクワクしていて、でも少し不安って感じで話が進んでいきます。しかし、合間に各登場人物の20年後の視点がはさみこまれていて、メインの大学の話が「過ぎ去ってしまった遠い過去の出来事なのかぁ。」と言う事に気づかされ、セピア色な感覚に包まれました。20年後の人達が世之介とのしょーもない出来事を思い出して、「あーあんな変なやつがいたよなぁ」みたく笑って、少し気持ちが前向きになります。楽しかった(?)思い出は思い出として、とりあえず今はここで生きるしかないよなぁ。という気持ちもちょこっとわいてきました。

    1
    投稿日: 2013.11.15
  • 太陽の村

    太陽の村

    朱川湊人

    小学館

    日本昔ばなしの世界は理想郷?

    気がついたらなんか非現実的な所にいた、みたいな設定がいいですね。人生リセットみたいな。。ダメ男だった主人公が、だんだん人を喜ばせたり、働いたりする喜びに目覚めていく過程も読んでいて心地よかったです。というか、こんな村なら打ち上げられてもいいカモ。。と少し思ってしまった。「走れメロス」を暗記しとかねば。。 前半のファンタジー感や主人公の成長はいいのですが、最後の主人公の選択は、賛否両論あると思います。自分としては、別の道へ行った方が好みですが。。

    0
    投稿日: 2013.11.03
  • 海の底

    海の底

    有川浩

    角川文庫

    日本だから成立する話カモ

    怪獣の群れが横須賀に出現しているというのに、自衛隊に武器もって戦わせる事ができず、警察・機動隊が決死の覚悟で戦います。県警の変わり者の警部が出てきて、そいつがなかなか魅力的で、自衛隊を出動させようと奮闘します。一方群れの中で孤立し閉じ込められた潜水艦内では、わがままな子供たちと血気さかんな若い2人の自衛官の衝突します。ここでは息のあった自衛官2人と若い女の子が主に描かれます。 自衛隊や自衛隊的なモノに目くじらを立てたがる風潮に辟易している人には溜飲を下げる事間違いなしです。

    2
    投稿日: 2013.10.25
  • 被取締役新入社員

    被取締役新入社員

    安藤祐介

    講談社文庫

    頑張ってみようかなと思える読後感

    モテない体型で、なんのとりえもない、ずーっといじめられてきて、人生をあきらめて生きてきた主人公。(おぉなんか共感するなぁ。) ひやかしでうけた超一流広告代理店にうかり、採用されるが、それは、「ひとりいじめられっこ」としての極秘使命の採用だった。ひとりダメなやつがいる事で、ほかのすべての社員のはけ口となり、結果として業績が向上する。。。という。。 ダメ人間の典型だった主人公が、なんだか仕事が面白くなっていって、成長していく過程を読んでいて、なんか俺も少しは頑張らねばと思った。

    3
    投稿日: 2013.10.23
  • 楽園

    楽園

    鈴木光司

    角川文庫

    1万年のロマン

    古代アジアの砂漠地帯で結ばれた運命の2人。しかし、妻は他部族にうばわれ、ベーリング海峡を越えて、はるかかなたに連れ去られてしまった。取り戻したい強い意志と執念が、1万年の時を経て、現代のアメリカへ。。 これは輪廻なのか、いや遺伝子に深く刻まれた記憶なのか。時を隔てても消えない強い強い愛と意志。 ファンタジーでロマンチックな冒険談。 3部構成の2番目の南の島の楽園と難波船の話が、3部の中では繋ぎの話なんだけど、なんやかんや面白かった。

    2
    投稿日: 2013.10.12