食いしん坊花子さんのレビュー
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ダチョウは軽車両に該当します
似鳥鶏 / 文春文庫
キュートな動物ミステリー第二弾!
2
『午後からはワニ日和』に続く第二弾、キュートな動物園ミステリー。
主人公の「人間のほうのモモさん」の彼が、
周りの人の表情や様子を学んでいく様子、そして事件度がアップ……、していくように感じました。…
本気でコワイ、と思う……。
軽いタッチで始まりますが、じわじわと核心に迫っていくドキドキ感。
ミステリーとしての盛り上がりと登場人物たちの関係性や成長が見えていくのも面白いですね!
特に、鴇先生の過去が明かされていくのですが……それもみどころのひとつ。
第三弾の『迷いアルパカ』も読み始めましたが、気づいたらはまりつつある……。
そんな魅力のあるシリーズです! 続きを読む投稿日:2017.04.06
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午後からはワニ日和
似鳥鶏 / 文春文庫
まさに「キュートな動物園ミステリ」
3
まずはじめに。
動物園に行きたくなります!
そしたら。
飼育員さんたちが気になります!!
そして
動物園の在り方に思いを巡らし、動物と、
そして、飼育員さんたちにエールを送りたくなります!!!
個性…的な飼育員さんとテンポのよい文章にだまされたように読み進めてしまう。
キュートな動物園ミステリーです。
ネタ的な部分ですが、今回お弁当の漬物エピソードが特に好きです。
似鳥さんのこういう面白さ、もっともっと読みたくなります!
続きを読む投稿日:2017.04.04
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愛すべき娘たち
よしながふみ / メロディ
よしながふみ、最高傑作のひとつ。
3
全ての女性というのは「娘」だった。
当たり前なんですが、そのことを、胸の傷を抉るように描き出しています。
「わたしだけのお母さんでいてほしい」というのも「母も、その母からの言葉を受けて生きている」と…か、
まさにその通りなのです。
その中でも娘として、というより一人の人間として
世の中で説かれている建前をグっと切り込んだ、中盤のお話が好きです。
愛するということ、の意味を暴く筆力はさすがです。
すごい。 続きを読む投稿日:2017.04.01
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君を愛したひとりの僕へ
乙野四方字 / ハヤカワ文庫JA
SFの、切ないラブストーリー
7
こちらの本と『僕が愛したすべての君へ』とは対になっています。
どちらから先に読んでもいいけれど、絶対、両方読んでくだださい!と、懇願したくなってしまうほど、
両方読むことで見えてくる、広がる感動は他…のものではなかなか味わうことのできないものです。
どちらも人を一生懸命愛し、どちらも一生懸命生きている。
そして、平行世界の面白さ、タイムリープの仕組みなどが非常に丁寧にかかれているので
やはりSFとしても、しっかりと楽しめます。
表紙の雰囲気から、若年層を対象にしているのかな?
と読み始めましたが、確かに読みやすいものの、読み応えは本物です。 続きを読む投稿日:2017.04.01
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僕が愛したすべての君へ
乙野四方字 / ハヤカワ文庫JA
可能性ごと、愛する。感動!
3
同じ著者の『君を愛したひとりの僕へ』とセットものです。
どちらを先に読むのがいいのか。それはもう、あなたの運命が決めるのです……なんて。
こっちから、とも、あっちから、とも言えないところがこの作品の…魅力であり、
かつ、その定まらなさが作品世界とリンクしているかのよう。
SFというと、どうしても力が入ってしまう人も、これは力を抜いて、リラックスしながら、
ガッツリ感動を味わえる作品です。
読んだ後、感想を語り合いたくなる、おすすめのタイムリープものです!
この感動は大好きなどら焼き2個分くらい!(つまり、超、おすすめ!) 続きを読む投稿日:2017.03.26
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この嘘がばれないうちに
川口俊和 / サンマーク出版
前作『コーヒーが冷めないうちに』以上の感動!
2
前作『コーヒーが冷めないうちに』に引き続き、
というより、前作以上の感動です。
今回は親友、親子、恋人、夫婦……。
タッチは前回同様軽めのタッチですが、
よりエモーショナルな印象が強くなりました。…
何より、前回以上に泣けます……。
「不思議な」設定は変わらずですが、
その設定の背後にある物語の重みが初めて明かされます。
前作『コーヒーが冷めないうちに』を少しでも気に入った方は、
必読です!前作以上の感動が間違いなく味わえます。 続きを読む投稿日:2017.03.22