銀狼ブラッドボーン(3)
艮田竜和,雪山しめじ
マンガワン
不死の生き物なんていない。
生き物は何時かは死を迎える。 吸血鬼でさえも。 人間によって殺戮された過去が 憎しみを糧に甦る。 【骨喰い】の誕生と 吸血鬼大虐殺の過去が 明らかになりつつある第三巻。 遂に、ハンスとレイフが激突。 蘇らせた人間や吸血鬼を操り 街を恐怖に陥れるグリム。 復活した吸血鬼の祖ファウスト。 吸血鬼根絶を目論む軍の人体実験施設。 老体に鞭打って戦うハンスを助けようと 一人、蘇生吸血鬼達のアジトを探した 半吸血鬼のココウィルは……。 種が違うというだけで 相手を受け入れ難い人型。 自然の摂理に反して生まれた者に 翻弄される人間と吸血鬼の戦いに 未来は託されます。 まだまだ謎は多い分、先が楽しみです。
1投稿日: 2016.05.29はたらく細胞(2)
清水茜
月刊少年シリウス
ハマってます(笑)
細胞が擬人化されているので より身近で感情移入しやすいからか めっちゃハマってます! 自分の身体、大事にしようって 改めて思います。 早く続きが読みたい!
2投稿日: 2016.05.24カボチャの冒険
五十嵐大介
バンブーコミックス 4コマセレクション
カボチャの冒険
ニャーニャーニャーの日にちなんで。 自然と伴に生きる飼い主さんと猫の日々。 ほのぼのしているようで、かつての街猫が、自然の中で色んな生き物と出逢いながら、少しずつ逞しく成長していく姿に勇気を貰えます。 猫の世界も人の世界もサバイバル。 人間社会の中で戦う私たちに、小さなヒントをくれるカボチャと一緒に冒険してみてはいかがでしょう?
1投稿日: 2016.02.22ノラガミ(13)
あだちとか
月刊少年マガジン
神だって迷うんだよ。
人の心は弱い。 人の心が迷わない訳がない。 夜トパパv.s.ひよりの回。 生きてきた時間が違い 世の中を眺めてきた時間が違い 理の違う世界で生きている、ひよりと夜トパパ。 夜トパパに翻弄されるひよりは、半妖がアダとなってのっぴきならない状況に。 ひよりと雪音をなんとか守ろうとする夜トの行動が心に響きます。 【人】という存在と関わることで神も進化していくわけですが 人の心も同じように進化、成長していくんでしょうね。 傍に居てくれる存在によって、その成長は良くも悪くも変化していくものですが。 ひよりはどう成長していくんでしょう。 そして夜トはどう夜トパパと対峙するのでしょう。 雪音の成長と変化は今後どうなっていくのでしょう。 続きが楽しみです。
1投稿日: 2015.06.13もののがたり 1
オニグンソウ
ミラクルジャンプ
孤独な心同士が寄り添う恋物語・・・・・・のはず(汗
・・・というには、激しいバトルアクション続き(笑)で、何処が恋物語やねん! みたいな一人ツッコミを咬ましてしまいそうになります。 付喪神。 古くも新しくも、かの者の想いが物に移り魂を宿らせ、科学では証明しがたい現象を起こす。 それは人であったり、人と寄り添う生物であったり、時に肉体を失くした魂であったり。 現世とは異なる次元に存在する常世の霊魂”マレビト”であったり。 この『もののがたり』には、二人の主人公がいます。 一人は、現世に迷い出てしまった付喪神を常世に返す役割を担う【塞眼~さえのめ~】という一族の次期当主、岐(くなと)兵馬。 もう一人は、”特例”という存在の付喪神数名、彼らを【家族】とし一緒に暮らしている、長月ぼたん。 一人は、大切な存在を付喪神に奪われ、その過去故に力を欲し付喪神殲滅を誓い、一人は稀な存在ゆえに人の世に馴染めず、家族同様の付喪神を拠りどころとして生きてきました。 そんな真逆な生き方をしてきた二人が、ひょんなことから同じ屋根の下に住まうことになります。 当然、上手く行くはずがない。 はずがないのですが・・・・・・。 兵馬は真っ直ぐな性格で正直者、直面する物事をきっぱりと捌ききります。 人として人を愛し、人に優しく、命を大切に思う、心根の優しい青年です。 それ故、大切な人の命を奪った付喪神を心底憎み、その頑なさ故に頑固で融通が利きません。 過去の悲しい出来事から付喪神を眼の敵にすると同時に、力の及ばなかった自分を責め、強さを望み、心にある種の闇を抱えており、その闇を溶かす為、祖父の塞眼現当主が荒療治と表し、長月ぼたんの屋敷に居候として特例付喪神達と共に過ごす羽目になります。 対する長月ぼたんは・・・・・・というと、ほわわんとしていて、笑顔の可愛い、羽織、匣、薙、結、硯、鏡という胡散臭い黒服集団を取り纏める長とは思えない、至って普通の女子大生。 そして出逢って早々にやらかしてしまう、兵馬さん。 恋するというからには、この二人なのでしょうけれど。 どこがどう恋物語ですか?? 兵馬さんと特例達があれやこれや暴れているばっかりなんですけど?! あぁ、タイトルは恋物語じゃなくて『もののがたり』でしたねー。 という第1巻です。 戦闘シーンはカッコイイし、所々冗談交じりで進むストーリも面白く、キャラクターも個性的な面々が揃っています。 兵馬のストイックさも嫌味にならず、丸きりの正義感かと思えばそうじゃない。 ヒロインの長月ぼたんに関わることはまだ1巻では明かされていませんが、彼女の抱える闇もまた、これから兵馬とぼたん自身に影響と変化を与えていくんだと思います。 これまでのレビューを読んでくださった方がいらっしゃるとすれば、またか!と思われそうですが、こういう世界観が好きなので、結構楽しく読めました。 電子書籍で購入していますが、現在2巻まで出ています。 2巻はまた少し進展した【恋物語】が読めます・・・・・・えーと、たぶん(汗
1投稿日: 2015.06.13天叢雲
軍曹ペン銀,風庭ルスイ
月刊コミックブレイド
これ、面白いんですよね。
こういうネタが好きだから、そう思うんだろうけれど。 まさに書籍説明のまんまな内容で(笑 これが出版されたときに本で買ったのです。 絵もなかなかに上手いし読んでて楽しいんですけど、ちょっと1冊に収めるには勿体無い感じです。 ギュっと凝縮されていて、読み終わったあと物足りないなぁ・・・って思っちゃう。 まぁ、それも自分がこういう世界観が好きだからなのかもしれません。 続きは・・・でないんでしょうね。 原作の『軍曹ペン銀』氏が読んでみたいと思っていた悪魔狩りの『戸土野 正内郎』氏とは、今の今まで知りませんでした(笑 ちゃんと調べてみるもんですね。
0投稿日: 2015.05.03九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子
九井諒子
HARTA COMIX
本で読んだのを読み返し。
これは凄くよかった。 7つの短編からなる不思議なお話。 ほのぼのもあれば、考えさせられるものもある。 どれも好きだけれど、一番笑ったのは『犬谷家の人々』。 親を思い、子を思い、人を思い、世界を思う。 小さな絆が大きな絆になり、それが世界中に広がれば、たった一つの想いが満ちていく。 争いや諍い、種族の違いからくる差別や、心を縛る枷や失ったものへの悲しみ。 そういうものが、一つの小さな絆によってふんわりと溶けていくような、そういう物語ばかりでした。
1投稿日: 2015.05.03八百万の神に問う1 - 春
多崎礼
C★NOVELS
やっと読めた・・・。
電子書籍で買ってあったのにずっと読めてなくて、やっと最初の【春】だけ読めました。 常世ノ山に続く【楽土】。 外の世界でが戦いに明け暮れ、沢山の人の血と命が流れ去っている、 その様を見ていた天ノ神が大地ノ神とともに【楽土】に通じる道を作ります。 【楽土】に至るには掟があり 和を以って貴しと為す。忤う無きを宗と為す。 これを遵守すれば難なく門をくぐれ、心穏やかでなきもの、掟に従えぬものは迷いて戦乱の世に返されるという、心の安寧の地として【楽土】は人々に開かれています。 【楽土】は、言わばあの世に続く道・・・のようです。 「和を以って」というからには、武器を持って戦うことはできません。 人と争うこと、傷つけあうことを良しとしない掟の上に、音導師という存在が成り立っています。 言葉を巧みに操り、諍いを制し、和を齎す。 その力は人々の心、そして自然の中に存在する神々の心を動かし、音叉を響かせることで、最善の決着を付ける才を持っています。 【春】は、楽土の一つ、ナナノ里の音導師であるサヨと、ナナノ里長に呼ばれた(伝説の音導師)シン音導師との音討議を発端として話が進んでいきます。 序章から始まり、全部で六章+終章。 間に誰とも分からない追懐が入りますが、話を読んでいくうちにだんだんとその追懐が誰のものかも分かっていきます。 一つの章はそんなに長くありませんが全体は繋がっていて、厄介ごとに巻き込まれつつ、音導師の才と、登場人物たちの人柄、楽土の姿が見えてきます。 読んでみて、とても面白かったです。 冒頭を読んでいて神道感や仏教感が強いのかとも思ったのですが、そういう感じではなく、本来、日本人がずっと昔から心に持っていた神・・・【可見】という精霊信仰に近いものなんだな~と感じました。 人と【可見】が本当に身近に一緒に存在し生きていた時代と同じような場所が、楽土である・・・と。 人と人が和を重んじ、あらゆるものに魂が存在し、そこに神が宿ると信じてきた古来日本人の精神が、このお話には込められているような気がします。 倭人と呼ばれ、大和と名乗り、大輪の日の本にある人々。 【わ】という音は、古来から続く日本人を読んだ名、そのものであると何かで読んだことがあります。 【わ】とは、【和】であり【輪】であり【環】である。 言葉巧みに人々の心の垣根を溶かし、互いの納得の行く結論へと導く音導師の戦い、見事としか言いようがありません。 音導師という存在に、日本人の元来の姿があるように思えます。 続きの巻も気になりますが、それはまた読めた暁に。
0投稿日: 2015.04.12クジラの子らは砂上に歌う 4
梅田阿比
ミステリーボニータ
クジラの子らは砂上に歌う 1~4(4巻最新にて続く)
ちょっと話が重いので、がっつりと読める気力が要ります。 やっと最新刊まで全部読めました。 『泥クジラ』 印(サイミアという念力)を持つ者と持たない者が約500名ほど、穏やかに暮らしている、一見すると幸せに満ちた小さな天国のゆりかごのような大きな島船。 砂が全てを覆い尽くした世界の、砂の海を漂流する船『泥クジラ』の記録係であるチャクロは印を持つ少年で、ある日、漂着した廃墟船で一人の少女リコスと出逢うところから話は始まります。 【帝国】の“アパトイア"と呼ばれる感情なき兵士だった少女リコスは、『泥クジラ』の子供たちと接するうちに少しずつ感情を取り戻していきますが、突如、【帝国】の襲撃に遭い、島船『泥クジラ』は戦場と化してしまうのでした。 物語の雰囲気がどことなく、ジブリで描かれる世界と似ているような感じも受けますが、砂の海を走る島船の原動力や、【帝国】と呼ばれる国、また【帝国】以外の他国のこともはっきりとは出てきていませんし、4巻まで読んでもそのバックボーンの殆どが見えていなくて、物語の全貌を想像することは難しいのですが、大きな世界に翻弄されるちいさな島の住民たちは、咎人として流罪を受けた人々の末裔であり、遠い過去の真相と大きな世界の存在を全くと言っていいほど知りません。 自分達の知らないところで起こった出来事に対し、ずっと語り継がれてきた戒めや約束事を守って生きてきた人々、特にサイミアという特殊な能力を使う人々は短命であり、その短い一生を穏やかに懸命に生きてきたはずなのに、過去の罪を今生きる人々に背負わせる【帝国】の決断に、今のこの時代に起こっている国家間戦争や内戦がダブって映ります。 2巻から最新刊の4巻までは、『泥クジラ』と【帝国】との戦いに胸が痛くなるような想いで読みました。 柔らかいタッチで描かれた人物たちと、丸みの多い温かな線で描かれた背景なんだけれど、語られている物語は相当に鋭く、人の心や感情、ファンタジーでありながら現代人の持つ心の闇を映している様です。 大きな流れの中でたくさんの小さな命が失われていく最新刊まで、涙なしには読めません。 5巻からどんなふうに話が進んでいくのか気になります。 コミックスになってからしか読まないので・・・。 これまでの彼らの苦悩と悲しみを思うと、先を楽しみにしていると言っていいのかどうなのか。 ちょっと悩むところです。
1投稿日: 2015.03.16一鬼夜行 1巻
小松エメル(『一鬼夜行』ポプラ文庫ピュアフル刊),森川侑
月刊ビッグガンガン
始まりの章という感じ。
話は序盤のようなので、謎な部分は多いけれど、なかなか面白かったです。 漫画のほうを先に読んだので、原作の小説も読んでみたい。 人としては無感動、無表情で怖い印象の喜蔵と、妖怪だけれど表情豊かで人間味のある小春コンビが、色々な妖怪に関わる事象を解決していきます。 妖怪って不可思議な存在だけれど、これを読むと、人間ってなんて不可思議な生き物なんだろうって思う場面も。 続きが楽しみです。
1投稿日: 2015.02.22