レビューネーム未設定さんのレビュー
参考にされた数
11
このユーザーのレビュー
-
小説 君の名は。
新海誠 / 角川文庫
新海誠氏って文才もある方だったのね
11
「何を今更」とおっしゃられる方々、どうもすみません。
アニメ好きなのに、漫画ならまだしもアニメーション、実写なんてもっと…と映像になると、理解低下し「いっそ活字にしてくれ」と思ってしまう自分映像リ…テラシー低いのです。
そんな私でも新海誠氏のアニメーションの素晴らしさは伝わっていました。
さて小説です。レビューのタイトル通りなのですが、活字の特徴のフォーカスを当てなくていいところは書かなくていいが生かされていて、まず分かりやすいです。
次に分かりやすいので新海誠マジックに自然にのせられます。主人公三葉も瀧も好感持てます。終盤のぐっとスケールが広がるのが見事です。
ちょっとしたことが布石になっていたことが分かるのですが、下らない布石回収カタルシスなんかに拘るより、早く先が読みたくなります。
ある言葉が繰り返されるのですが、そうでなくてはいけなくてそうとしかいえない言葉です。
繊細で微かで消え入りそうで、でも意志と想いが凝縮されている、ような。
(こんな私の言いかえなんか邪魔ですから忘れてくださいっ…です。)
過去アニメーションに対する「この光と色は○○の象徴か?」とか「この水の美しさは美しさだけではなく○○なのか?」というのがなく、言語化されていて楽ちんで良かったのですが、
ただ新海誠氏ご本人は三葉の町の山の風景や湿度感、山頂の空気感や、それと対比する東京の雑踏感などは「もっと表現できるよ~」と思っていらっしゃるかもしれません。
アニメーション映画への期待が高まるばかりです。
ですが、あとがきより小説は三葉と瀧視点ですが映画では俯瞰の視点が入るらしいので、
小説で基本押さえて→映画、そうして感動を胸に(感動すること前提になっているし^^;)
何度も小説というのはいかかでしょう。
他の作品の小説も「お金も時間もないのにっ」読みたくなってジタジタ苦しいので、
腹いせに星-1したいぐらいですが、それはないので星5です(^^) 続きを読む投稿日:2016.08.15