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官能小説レビューさんのレビュー
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  • 秘書のカガミ 1

    秘書のカガミ 1

    堀戸けい

    漫画ゴラク

    官能小説ではないがオススメ

    官能小説ではないが、女性視点の官能小説を想像させる物語の組み立てがなされていて楽しめる作品。 主人公が派遣の秘書ということで毎回違う会社が舞台になります。そのためターゲットの男性が都合よく登場します。 シリーズ化しやすい構造で毎回落ちも決まっており、安心して読めます。 お約束のようにパンチラがあり、会社の法律ネタの豆知識ありとサービス精神にあふれています。 この作品を読んだあと、秘書ものの官能小説を読んでみるとビジュアルが想像力をかきたてることでしょう。

    1
    投稿日: 2013.10.22
  • こんな官能小説が読みたかった!vol.1

    特選小説編集部

    こんな官能小説が読みたかった!vol.1

    特選小説編集部

    特選小説

    町の書店で初老の男性が熱心に読んでいる月刊誌

    町の書店で初老の男性が熱心に読んでいる月刊誌が気になって確認すると『特選小説』である確率が高いです。 ネット書店では、そういった客層が見えない点がまだまだですね。 まず、スポーツ新聞や週刊誌でエッチな小説を読んで、ちょっと楽しみになる。 次に、官能小説という分野があることを知り、100%官能小説だけの本を探すと『特選小説』に行き着く。 そういった類の雑誌が『特選小説』だろうと思います。 『こんな官能小説が読みたかった!vol.1』は『特選小説』を電子書籍化した待望のシリーズ第一作目。 一口に官能小説といってもジャンルや時代などさまざまなバリエーションがあります。いったい自分がどんな分野が好きなのか?まずは、多くの作家を読んでみるのが良いでしょう。 きっとお気に入りの作家が見つかります。スタートの1冊としておすすめです。 『あの中』(雨宮慶)、 「膣壁に無数の繊毛が生えているような感触があった。しかも膣がうねるようにうごめいて収縮を繰り返し、」 『湯けむりの玉肌』(渡辺やよい) 「素早く檜の風呂椅子に腰を落とすと、股間の状態に気づかれないように少し前屈みで、女に背中を向けた。」 『追憶の花火』(美野晶) 「詩織も薄い紫の浴衣に着替えて、二人は10年前の夏の夜と同じように、縁側に腰掛けていた。」 『美熟女セーラー服』(睦月影郎) 「大丈夫。娘さんの制服をザーメンで汚すようなことはしない。」 『うしろの正面だあれ』(室伏彩生) 「ユウは、直樹たちにしてみれば、女神みたいなものよ。わたしはパイズリはできても、お尻であの子たちを感激させてあげることはできないもの」 『壊し屋』(草凪優) 「依頼さえあればめくるめく恍惚を与えてやり、セックス以外になにも考えられない骨抜き状態にしてしまう」 『自転車屋ケンちゃん』(橘真児) 「特に心惹かれたのは、自転車に乗った女性たちである。それも、小さなサドルに乗っかった豊満なヒップに、彼の視線は釘づけとなった。」

    4
    投稿日: 2013.10.14
  • 美姉の魔惑

    櫻木充

    美姉の魔惑

    櫻木充

    双葉文庫

    初めて読む中編官能小説として自信をもっておすすめ

    官能小説は単に、その性描写だけではなく、そこに至る過程の自然さ・説得力があってこそリアリティが感じられ高い評価が生まれます。しかし、ダラダラと設定を読まされては興ざめしてしまいます。さっさと卑猥な性描写へと移らなければダメなのです。 この相反する条件を巧く書き分ける官能小説家として櫻木充は高い評価に値します。 さて、本作『美姉の魔惑』(あねのまわく)はフェチの対象として「ストッキング」をモチーフにしています。「ピーンと伸びきったストッキングメッシュは、想像していたよりもずっとなめらかで、上質なビロード生地を撫でているような感触だった。」などと理性的に分析するかと思えば、「唾液と女汁にまみれたクロッチを亀頭にあてがい、愛しい美姉の沁みで鈴口を塞ぎ、ひたすら破廉恥な夢想に溺れこむ。」といった具合です。 おそらく、ストッキングに強い興味をお持ちの方は少ないと思いますが、本作を読了後はきっと興味津々になるでしょう。 「匂い」に対する好奇心・姉たちの目を盗み「使用済み下着」で秘かに性欲を満たしていく主人公のハラハラとした緊張感から、どんどん読み進めてしまいます。 本作は5章からなりますが、短編集ではなく主人公と年上の女性二人の三角関係をベースにした中編官能小説です。きちんとしたプロットがありながら、各章きちんと性描写で盛り上げるそつない仕上がりです。 短編集では、状況説明にどうしても無理が出てしまいますが、本作は、章を重ねることで得られる説得力のある内容としっかりとした性描写で自然な読後感を与えてくれるでしょう。 オムニバス形式の寄せ集め短編集には真似のできない本格的な中編官能小説です。一気に読む必要は全然ありません。1章ごとに官能の山場があるので、今まで短編集しか読んでいないような官能小説初心者の方が初めて読む中編官能小説として自信をもっておすすめします。

    1
    投稿日: 2013.10.05
  • 保育園の誘惑

    睦月影郎

    保育園の誘惑

    睦月影郎

    双葉文庫

    大人の心を持って、子供の姿になるというファンタジー

    山田風太郎の『くノ一忍法帖』は服部半蔵がくノ一に様々な性的な忍法を使わせて物語が進みます。 一方、睦月影郎の『保育園の誘惑』は服部半蔵直系の主人公が体の関節を縮めて子供の姿に変身できる特技だけを駆使して、物語が進みます。 大人の心を持って、子供の姿になるというファンタジーを楽しめるとともに、ある条件で大人に戻ってしまうというハラハラとした緊張感もありテンポ良く物語が進みます。 睦月影郎は多作なベテラン官能小説家なので、性描写と他の部分のバランスがとても良く出来ています。 初めて読む官能小説としても安心しておすすめできます。

    2
    投稿日: 2013.09.24