文学
十八時の音楽浴
あらすじ
日本のSF小説の始祖のひとりと呼ばれる海野十三。本書は、SF小説のなかでも、ディストピアものと呼ばれる、極端な管理によって人間性を抑圧する社会を描いた作品。独裁者ミルキ国王は、コハク博士が開発した”十八時の音楽浴”装置によって、人間をマインドコントロールし、支配していた。国民全体が生きる意欲を失った国に、突如火星人からの襲撃が始まる。裏で国王を操っていたアサリ大臣は”音楽浴”を乱用し、火星人に対抗しようとするが…。 極端な世界を描くSF小説だが、実はすこし状況を変えることで現実に起こってもおかしくない、もしくは似た状況の中にすでにいると示し、今いる足元の危うさを気づかせてくれる物語なのだ。

