文学
門
あらすじ
宗助は、かつての親友安井の内縁の妻、御米を奪った。罪の意識から、崖下の借家でひっそりと暮らしている。そのため父の遺産に積極的に関わることもできず、学費の問題で弟・小六を引きとることになる。そこへ安井の消息が届き、落ち着かない宗助は救いを求め鎌倉へ参禅したが、何も解決できないまま帰宅する。すると、すでに安井は満州に戻ることが決まっていた。春が来たことを喜ぶ御米に、宗助はじきに冬になると答える。夫婦となった幸せは束の間で、暗い過去の記憶は巡るということか。一見幸せに見える宗助と御米をつないでいるのは、安井の影と罪悪感だけなのかもしれない。

