文学
生まれいずる悩み
あらすじ
大学教授で作家でもある主人公は、ぶっきらぼうな中学生の少年から、絵を見てほしいとお願いされる。すると、技術はともかくその感性に驚く。10年後に突如送られてきた作品は、本当の芸術家だけが見ることのできる自然が描かれていた。その後、再会した少年は、たくましい漁師へと成長していた。寂れた漁村で家族の生活のため10年間働き続けていたのだ。芸術を傍らに置いて。「だれも気もつかず注意も払わない地球のすみっこで、尊い一つの魂が母胎を破り出ようとして苦しんでいる」と彼のいまを憂いた。芸術か生活か、共同体で生きるか一人になるか、人生は常に選択と可能性に溢れている。

