文学
カインの末裔
あらすじ
“カインの末裔”とは、キリスト教の人間の宿命についての考え。カインは人類最初の殺人者であり、嘘つき。そのカインの子孫である人類はみな、罪深い心を持っているということ。北海道の小作農、仁右衛門は妻と子と馬を連れ、ある農場へたどり着く。しかし、姦通、暴力、窃盗など傍若無人な振る舞いを続け、農場から去らねばならなくなる。地方の小さな共同体で生きるために必要な連帯や責任、ルールを、仁右衛門は去る最後になってようやく理解する。たとえ一部は仁右衛門の責任ではなかったとして、共同体を維持するためにはある種のスケープゴートが必要になるのだろう。カインが全てを背負ったように。

