文学
或る女(後編)
あらすじ
葉子は、結局アメリカには上陸せずに帰国し、倉地と同棲を始める。これがスキャンダルとして騒がれ、さらには倉地のスパイ行為も発覚。倉地は追われるように姿を消し、二人の生活は崩壊。葉子は病気で倒れ、ひとりで息を引き取る。自分にふさわしい場所、ふさわしい男を探し求めた旅は、最後はひとりで静かに幕を下ろす事になってしまった。著者の有島武郎も不倫の末の心中で最後を向かえている。評論『愛は惜しみなく奪う』では、「愛とは与えるものではなく奪うもの」であり、「(人間は)絶えず外界を愛で同化することによってのみ成長する」と書いた。その考えは、葉子の生きざまそのものなのかもしれない。
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