文学
羅生門(新字新仮名)
あらすじ
平安時代、主人に解雇された男は、生きる糧もなくぎりぎりまで追い詰められていた。盗賊になる勇気も持てない男は、羅生門の上階で老婆が死んだ女の髪の毛を抜いているのを目撃する。鬘を作り売ろうとしていた老婆は、死んだ女は元々人を騙していた悪人であり、生きるためにもやむを得ないことだという。次の瞬間、男は正義からではなく、生きるための悪を自己内で正当化し、老婆の着物を奪って逃走する。
ありきたりの正義や善悪、認識を信じていなかった芥川。老婆の理屈に従い、こちらも行動したからといって、老婆の悪も、老婆への悪も正当化はされないだろう。だが、エゴイズムは、どんな状況でも批判すべきものなのだろうか。

