文学
鼻
あらすじ
ある寺の僧、禅智内供はなんと18cmにもなろうかという“鼻”の持ち主。周囲からからかわれるため、ある日、鼻を短くすることに成功するが、まわりの人たちは前にも増して笑っている。内供は考えた。みな他人の不幸に同情するが、それが解決されてしまうと物足りなさを感じ始める。あわよくばもう一度不幸になってほしいとさえ思い、ちょっとした敵意さえ持つのだと。
世間から離れ、解脱したはずの僧が、プライドを保ちながらコンプレックスに一喜一憂する自意識過剰ぶりは笑えてしまう。けれど、自分たちを考えてみれば、似た様なシチェーションで一喜一憂していないかと恥ずかしくもなってしまう。

