紫式部集 付 大弐三位集・藤原惟規集
紫式部(著)
,南波浩(校注)
/岩波文庫
作品情報
『源氏物語』の作者として名高い紫式部も,実名や伝記など詳しいことは知られていない.しかし,この集に収められた彼女のほぼ全生涯にわたる歌と詞書は,その勝気で聡明な少女時代から晩年までの生活や心情・人柄などを,細かく感じとらせてくれる.娘・大弐三位,兄・惟規の集も併せ,紫式部研究に不可欠の一冊.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 紫式部集 付 大弐三位集・藤原惟規集
- 出版社
- 岩波書店
- 掲載誌・レーベル
- 岩波文庫
- 書籍発売日
- 1973.10.16
- Reader Store発売日
- 2024.02.22
- ファイルサイズ
- 72MB
- ページ数
- 234ページ
※この商品はタブレットなど大きなディスプレイを備えた機器で読むことに適しています。
文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
この作品のレビュー
平均 4.0 (1件のレビュー)
-
山本淳子氏の「紫式部ひとり語り」がとてもおもしろく、その独白のもととなる紫式部集に興味を持ったので、全体はどういうものなのかと本を探してみた。で見つけたのがこの本なのだが、・・本文は原文に必要な注釈が…下についているが、古文の苦手な私にはまるきり歯が立たない。でも校注者の南波浩氏の解説はとても興味深かった。
南氏は「紫式部集」は、詞書と歌が緊密に結びつき、少女時代から晩年までの紫式部の歌風、心情、生活、人間性を知るうえでとても絶好の書だという。そこには一般にはあまり知られない式部の、勝気で、率直で、しかも明るく優しく、知性ゆたかな紫式部が見えるという。
にもかかわらず、古来からあまり注目されなかった。それは良い伝本が流布しなかったから。江戸期の研究、安藤為章「紫家七論」、本居宣長も取り上げていない。与謝野晶子が「紫式部考」(大正5年7月刊『新訳紫式部日記』所収)で取り上げたのが最初だ。
この岩波文庫版が出たのが1973年10月。南氏は前年1972年に「紫式部集の研究ー校異篇・伝本研究篇」を著し、現存数十本の伝本を校合の結果、それぞれの系統を明らかにし、信頼しうる校定本文の作成に務めた。
最も信頼できるのは「実践女子大学蔵本」でこの本もそれを底本にし、実践本(126首)に2首を増補し128首として著した。
〇現存伝本の系統は3系統となっており、その伝存の過程で脱落や異同が生じて、自ずから異なる系流をなした。
1.定家自筆本系:代表は実践女子大学蔵本⇒この実践女子大本が最善本である。
古本系、別本系以外のものは定家本で数十ある。
2.古本系:代表は陽明文庫本
他系に比べ最も歌数が少なく、部分的に古い姿を残存させているので古本系といわれる。現在7本。
3.別本系:享保写本・宝暦写本・岡田本の3本
定家本系から派生したものと思われるが、本文が乱れていて信頼性がうすい。
<南波浩氏に至るまでには・・>
・江戸時代「群書類従」に収められ公刊されたが、本文にかなり誤写があり、しかも、その後公刊された活字本はすべて類聚本に拠ったものであったため、本文の校合にも、誤文の訂正にも役立たなかった。
・昭和初期になり、その点に注目した池田亀鑑博士が、類聚本以外の異系統の伝本を探求して、紫式部集の伝本研究に大きな礎を築いた。
・戦後になって、諸家の研究によって、続々と新資料の発見、翻刻、紹介が行われた。現在では式部集の写本は数十本の存在が知られるに至った。
娘賢子・大弐三位集、弟・藤原惟矩の歌集も所収してあるのも価値がある。
南波浩(なんばひろし):1910.4.30-2000.6.29 京都帝国大学大学院修了。同志社大学名誉教授。
1973.10.16第1刷 1978.10.20第5刷 図書館続きを読む投稿日:2024.05.05
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。