孤独について 生きるのが困難な人々へ
中島義道(著)
/文春文庫
作品情報
孤独を全身で味わった哲学者が孤独を礼賛する
戦う哲学者が、誰一人からも理解されない偏った少年時代、混迷極まる青年時代を振り返り、助手時代の教授による壮絶なイジメ地獄までを実録する。
そして、ようやく「孤独を楽しみ、孤独を磨きあげ、孤独に死のう」という積極的孤独を選びとるまでの思索を描ききった。
この哲学的自分史の凄絶ぶり、また深遠さは比類がない。
解説:南木佳士
※本書は2008年11月に刊行された文春文庫の電子書籍版です。
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商品情報
- シリーズ
- 孤独について 生きるのが困難な人々へ
- 著者
- 中島義道
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春文庫
- 書籍発売日
- 2008.11.07
- Reader Store発売日
- 2023.02.17
- ファイルサイズ
- 0.4MB
- ページ数
- 224ページ
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この作品のレビュー
平均 3.3 (25件のレビュー)
-
おもしろい。とにかくおもしろい。(僕と同じ人種が居た!)という発見とでも言おうか。
この本は、著者自身の孤独にまつわる自分史であり、したがって、深い哲学的思想がどうこういう類の本ではない。著者の偏屈…で混迷極まる孤独っぷりを、これでもかと開けっ広げに語り尽くす。そこが痛快で楽しい。タイトルだけ見れば、めちゃくちゃ重そうなテーマだけれど。
著者はあとがきでこう書いている。「いつか、自分のぶざまな人生について書いてみたいと思っていた。なぜ、周りの者たちがすいすい進んでゆくところを、自分ひとりだけ転倒するのか?なぜ、こんなにも他人とうまくいかず、なぜこんなにも生き方が下手なのか?要領が悪く、不器用なのか?なぜ、こんなにも自分が嫌いなのか?そして他人はもっと嫌いなのか?なぜ(自分を含めた)人間の嫌なところばかりが見えてしまうのか?つまり、なぜこんなにも生きるのが困難なのか書いてみたいと願っていた。」願っていたけれど、「書けば書くほど憂鬱になる」という有様で、ある意味で呆れるくだらなさ。
思えば、僕たちは幼いときから、(明るく楽しく元気よく、みんなと仲良く遊びましょう)と大人たちに教えられてきた。裏を返せば、大人しかったり、根暗だったり、みんなと遊ばなかったり、一人で本を読んでこもったりすること、つまり孤独であることは、半ば絶対悪のように刷り込まれてきたのである。それは社会性を育むため、協調性を育むため、という大義名分があるからだ。しかし、大人になってあることに気付く。確かに社会性や協調性は生きてい
くうえで大切だけど、しかし、じゃあ、時に無性に独りっきりになりたい気分に襲われるのはどうしてなの?と。トイレに鍵を掛けて、便座に腰を掛けているときに味わう、あの独りぼっちの安堵感は何なの?と。
人間は社会的生物だと言った人もいたが、そもそも人間なんて身勝手・自己中心的な生き物である。しかし、自己チューだけでは世の中を生きていけないので、社会性・協調性という仮面を被り、皆、生きているのであり、往々にして、仮面は息苦しいのだ。だから人間には(少しでもいいから)孤独な時間が必要なのである。‘本当に素直な自分に帰れる時間’が必要なのだ。孤独であることは悪いことではない。孤独を楽しめる人間になりたい。
はっきり言って、しょーもない本である。でもこういう本があるから救われる。少なくとも、僕は救われた。皆さんにおかれては、本屋さんで見かけたとき、序章をパラパラと読み、おもしろいと感じたらば、是非買って読むべし。上辻推薦。続きを読む投稿日:2010.12.19
哲学書かと思ったけど、哲学者の自伝ですね。幸か不幸かは私には解からないけど、強靭な精神を持ち合わせているのは確かかと。
投稿日:2023.12.24
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