ロドリゴ・ラウバインと従者クニルプス
ミヒャエル・エンデ(著)
,ヴィーラント・フロイント(著)
,木本栄(訳)
,junaida(絵)
/小学館
作品情報
よみがえる〈ミヒャエル・エンデ〉の世界!
暗黒の中世のとある真夜中。嵐の中を進むあやつり人形劇団の馬車から少年クニルプスが姿を消す。彼が向かった先は、誰もがおそれる大悪党、盗賊騎士ロドリゴ・ラウバインの城だった――。晩年のミヒャエル・エンデがのこしたふたりの物語が、美しい加筆とともにふたたび動き出す。「悪」と「おそれ」、その真の意味を探しもとめる、めくるめくメルヘンの世界。小学高学年から。
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商品情報
- シリーズ
- ロドリゴ・ラウバインと従者クニルプス
- 著者
- ミヒャエル・エンデ, ヴィーラント・フロイント, 木本栄, junaida
- 出版社
- 小学館
- 書籍発売日
- 2022.07.20
- Reader Store発売日
- 2022.07.15
- ファイルサイズ
- 79MB
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この作品のレビュー
平均 4.1 (18件のレビュー)
-
Junaidaさんの挿絵に惹かれ、また表紙もいい感じじゃないですか?で、読みたくなった(ブクログ本棚に並べたくなった…とも言う(^-^;)作品です。ミヒャエル・エンデさんの作品は「モモ」しか知らなく…て、しかも家にあるのにちゃんと読んだかどうかさえ曖昧…なんですけどね!
さ、この作品は、盗賊騎士ロドリゴ・ラウバインが悪名をはせる中世の時代、真夜中嵐の中走るあやつり人形劇団の馬車があった…。馬車が立ち往生した際に、少年クニルプスが消えていることに両親が気づく…。クニルプスはロドリゴ・ラウバインの従者になりたいと、自らの意思で馬車を抜け出したのだった…。
個性豊かなキャラが次々と登場します!読んでいてわくわくしますネ。エンディングもよかったなぁ~♪いい意味で、落ち着くべきところに落ち着いたって感じでした。Junaidaさんの挿絵が、作品内の至る所に散りばめられてていてこの作品自体が宝箱のような~そんな印象を持ちました。続きを読む投稿日:2023.09.17
このレビューはネタバレを含みます
【真実を語るおとぎ話】
レビューの続きを読む
主人公の男の子クニルプスは、人形劇団の両親と一話のオウムと一緒に馬車で異動暮らしをしていたのだけれど、ある嵐の日にこっそり抜け出して、向かった先は、盗賊騎士としてもいちばんの悪…党と恐れられるロドリゴ・ラウバインのお城。恐れを知らぬクニルプスは、従者になりたい、と、ゾクゾク森のトゲトゲ岳のオソロシ城に辿り着く。
そこから、いろいろなみんなの思い違いが物語を作って行く。だって、本当は、ロドリゴは悪党なんかではなく、見た目は「牙をむいた闘犬」のようにとりつくろわれていても、心根は「ひな菊のようにやさしい」、怖がりで孤独な海賊騎士の末裔だったから。
あった時からクニプルスがロディおじさん、と呼んでいるところがおもしろい。
お姫さまのフリップもかっこいいキャラでよかった。
人形劇団の両親は、クニプルスと対照的で、なんでも習慣どおりにすることを好み、想像力に欠けている、リスク回避型のキャラとして描かれていたけれど、最終的に、それぞれの性格や傾向に適した暮らし方を見出すところもいい。
恐れ知らずだったクニプルスも、人を苦しめてしまうかもしれない、という恐れの気持ちを学んでいく。
人は他者について思い込みをしたり、時に勝手に気遣ったり、期待を裏切られたりしながら学んでいくんだろうと思う。
そんな教訓がおとぎ話になったりして、その時代にあった娯楽メディアの中で消費されたり、鑑賞されたりしているんだなーと。
想像力。
ミヒャエル・エンデさんすごい。この本は、生前に3章まで書かれていたものを、ヴィーラント・フロイトさんが完成させたとのこと。見事なお仕事です。続きを読む投稿日:2024.05.16
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