常識のない喫茶店
僕のマリ(著)
/柏書房
作品情報
潜入したい。変なあだ名を付けられたい。顔色を窺って生きてきた彼女が出禁のカードを振りかざす。その瞬間を目撃したい。こんな働き方、誰も教えてくれなかった。――こだまさんも夢中!■内容「働いている人が嫌な気持ちになる人はお客様ではない」――そんな理念が、この店を、わたしを守ってくれた。失礼な客は容赦なく「出禁」。女性店員になめた態度をとる客には「塩対応」。セクハラ、モラハラ、もちろん許しません。ただ働いているだけなのに、なぜこんな目にあわなければならないのか。治外法権、世間のルールなど通用しない異色の喫茶で繰り広げられる闘いの数々!狂っているのは店か?客か?あらゆるサービス業従事者にこの本を捧げます。喫茶×フェミニズム――店員たちの小さな抵抗の日々を描く、溜飲下がりまくりのお仕事エッセイ!■メニュー(目次)I 魅惑の喫茶プロローグ妖怪在庫荒らし出禁です同僚観察記やさしい人いかれたマスターお仕置きです推しの客緊急事態喫茶SNS警察ガチ恋の翁グレーゾーン村の人々不惑の喫茶II おかわりここだけの話喫茶店員あるあるわたしの喫茶紀行特別なお客さん厨房は戦場卒業人生の分かれ道
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この作品のレビュー
平均 4.0 (129件のレビュー)
-
「NOと言える喫茶店」
ひと昔まえ、“NOと言える日本”みたいな言葉が流行ったような気がする(違うかも、うろ覚え)
ここはお客さんに、「NO」が言える喫茶店だ。嫌なお客さんには、いらっしゃいませ…も言わない(笑)店長が出禁にするのでもなく、従業員判断で出禁にもする。接客業の経験がある者からすると驚いた。嫌なお客さんでも嫌々ながらそれだけは言っていた。こんなに素直に接客が出来る店、面白すぎる。
接客業のいいところも、悪いところも楽しめる一冊。
個性豊かなお客さんを紹介してくれて、もし自分が嫌なお客さんだとしたら “こんな風に店員さんから見られてるんだよー”“こんな感じの接客をされたら、自分は嫌なお客さんかもよー?”が分かったりする、とても面白いエッセイ。
「果たして常識がないのはどちらか?」続きを読む投稿日:2021.09.28
このレビューはネタバレを含みます
【店員とお客さんの関係再考】
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ユニークな喫茶店マスターの下で働く著者の体験記。
飲食店で働かれたことある方は、共感する部分が多々あるのではと思います。
といっても、はじめは実話と思えず小説で読み進…めてしまいました。
著者は、新卒で入った営業の職場で、体を壊し、2年弱で退職。
この喫茶店はたまたま募集のポスターが貼ってあるのを見て、電話し、採用されたそうです。
こんなユニークな喫茶店で働き始め、
著者は気づいたら5年経っていた、というぐらい、
とても楽しく勤務されていて、本当にここが見つかって良かったと勝手ながら思いました。
読者としても私も恩恵を受けている。感謝です。
・・・
常識はない、でも良識はある、と著者が断言するこの喫茶店の理念は、
「働いている人が嫌な気持ちになる人はお客様ではない」。
自分を貫き通す狂人的なマスターの下、
店員もお客さんも対等な関係であること、が徹底されています。
なので、
失礼なお客さんとは喧嘩してもいい。
出禁も頻発していそうな、
常連さんにはとことんユニークな名前が付けられ、
そんな愉快で潔いお店の雰囲気が伝わってきました。
・・・
著者の批判する、店員に強いられる低頭平身、必要以上の謝罪、
女性だからということでお客さんから軽んじられたり、なめられたり、セクハラ同等の言動、
これらに対する著者の違和感は、多くの方が感じられているに違いないと思います。
最近カスハラはニュースでもよく取り上げられていますが、
何で今まで放置されてきたのだろう、というぐらい、
意味不明な慣習に見えてきます。
この本では
店員からしたお客さんの見え方がとてもリアルで、
あらためて視点を移して自分を客観視することの大事さも感じました。
「喫茶店で好かれている人は、きっとどこのお店でも大事にされていると思う。」
知らない人の前でどのような態度をとるか、意識の違いが大きく出てくるところだなーと思いました。
・・・
他に印象的だったのは、
人とのやり取りを通して、心が動いていること。
一つ目に同僚とのおしゃべり。
普段も楽しまれているみたいですが、コロナ期間中で人との接触の多くが経たれる中はとくに、
著者は同僚とのに助けられたといったことが書かれています。
私も、同僚に会いに行くために出勤する、といったような経験があり、とても共感しました。
お客さんの差し入れは喫茶店ではあるんですね、知りませんでした。
さらに、お客さんとのやりとり。
バイトなどだと特に単純作業で、機械的に働くという印象があるので、
お客さんとの対応も、業務的、ロボット的なやり取りになりがちなのでは、と思っていましたが、
人としてつながり、優しさや感謝を受け取り合っているところが印象的でした。
__喫茶店で働く傍らで、こうやって執筆の仕事をしている。言葉を扱う仕事だから、言葉
が怖い。何を伝えるにしても、言い方ひとつで傷つけたり、誤解を生んだりすることがあ
る。でも、言葉ひとつで誰かに寄り添うことだってできる。「ありがとう」「大変だった
ね」という一言で心が和むたび、その可能性を強く感じるのだ。とにかく話をすること
相手を知ること。マスターがいつも 「仕事中のおしやベりは自由」 と言っている理由は、
こういうことなのかもしれないと最近気づき始めた。
・・・
一般的な店員の常識を崩すことで、
お客さんの人間としての常識、マナーが問われていて、
大変興味深く読むことができました。続きを読む投稿日:2024.06.16
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