監禁面接
ピエール・ルメートル(著)
,橘明美(訳)
/文春文庫
作品情報
『その女アレックス』の鬼才ルメートルが放つ徹夜必至、
一気読み保証のノンストップ再就職サスペンス。
リストラで職を追われたアラン、失業4年目、57歳。再就職のエントリーをくりかえすも
年齢がネックとなり、今は倉庫でのバイトで糊口をしのいでいた。
だが遂に朗報が届いた。一流企業の最終試験に残ったというのだ。
だが最終試験の内容は異様なものだった。
〈就職先企業の重役会議を襲撃し、重役たちを監禁、尋問せよ――〉
どんづまり人生の一発逆転にかけるアラン。愛する妻と娘たちのため、
知力と根性とプライドをかけた大博打に挑む!
解説:諸田玲子
※この電子書籍は2018年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 監禁面接
- 著者
- ピエール・ルメートル, 橘明美
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春文庫
- 書籍発売日
- 2021.01.04
- Reader Store発売日
- 2021.01.04
- ファイルサイズ
- 1MB
- ページ数
- 496ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.3 (24件のレビュー)
-
正に予測不能、驚天動地、全力疾走。
容易に想像できる未来の範疇を当然の様に飛び越えていくのだが、その頻度とスピードが凄まじい。何度もステージが変わり、何度も注視する部分が変わる。「その女、アレックス」…のあの振り回され様を鮮明に思い出すこととなった。
失業者、アラン・デランブル。
彼は正規雇用を求めながらパートとして働いていた工場にて(一応)上司の尻を蹴り上げる。訴訟から目を背けながらある大手企業に全てを賭けた男の最終面接が始まる。...と要約すると、タイトルと相まって不穏な想像がムクムク膨れ上がる。「監禁面接」...むふふ、どんな凄惨な事件が待ち受けているのだろうか。(人間性)
そして始まる「監禁面接」の内容にまず第一の自身の拙い想像力の現実を突き付けられる。更に、早々この最終面接はこじれにこじれたまま終着する事となるのだ。その時は落胆していたが、これは第二部の序章に過ぎなかった。
これ以降はネタバレを含む気がするので割愛させていただくが、一言言えるのは「想定外」な道筋であった事。もう目的地がどこなのか、何が待ち受けているのか、気分はさながら誘拐され車に押し込められ、これから何が起こるのか想像を放棄した無力な人間になったかの様だった。
失業者目線の嫌味なジョークが面白い。
例えば、「マーケティング&マネジメント」についての説明。マーケティグとは欲しくもない人々にモノを売ることであり、マネジメントとは役に立たないヒトを動かし続ける事。
更に、「ストックホルム症候群」...殺人鬼に愛情が芽生える事。それは自身を守るためとも言われている。これを後に尻を蹴り上げる事となる上司の例えに使っていた。つまり、
ーー会社という殺人鬼と共に過ごす間に自身の保身の為それに取り込まれた男ーーだ。
中々ブラックなジョークである。
コロナの影響もあり、失業者の悲痛な叫びとけしからん妄想が融合した中々アクの強い作品だったが、アランを主軸に彼の家族とたった一人の友人、シャルルの愛情と友情の存在が絶妙で、これが心の均衡を保ってくれていた。
しかし、読了までにすごく時間がかかってしまった。時間の確保に貪欲になれなかったのだ。
恐らく同情を向ける対象であるはずのアランに感情移入が出来なかったのだろう。どちらかと言うと妻、ニコルと二人の子供達を憐れむのに必死だった。そりゃ疲れてしまう。
そして読者は皆、ネイティブアメリカン崩れの友人シャルルを好きになると思う。最高にカッコよかったもの。故に彼の迎えた結末にほとんどの人は上がる中指を抑えられなかったと思う。悲しみより怒りが爆風に乗ってやってきた。
細かいことを言えば一般人ハッカーの技術がプロ並なのも、そこに説明が皆無なのも首が据わらずクラクラしたまま読み進める要因となった。助言者カミンスキーの存在も謎のままだ。
金で動く人間がこんなにいるなら、小説の登場人物はいくらでも都合の良い職種の奴を雇えてしまうぞ。プライスレスを求む。
アレックスでの極限での命のやり取りや、凄惨でむごい描写は無いのでライトに読み進められるかと思うが、「雨降って地固まる」結末はやはり見込めない。これは個人的には好みではあるのだが、どうやら今回は癖に刺さらなかった様だ。
他人事程度にアランに幸あれ( ´•ω•` )続きを読む投稿日:2022.05.26
そのまえ、そのとき、そのあと でそのときが一番読みやすかった。ルメートルの仕掛けがたくさんあるのだけど、そのあと、で、アランもうやめとき!もうそこまででいいでしょって気持ちになる。
シャルルに社用車を…譲ったりして欲しかったし(でもシャルルはルノーが好きだからいらないかな)もっと良い引き際があったよねぇと思う。だからこそ欲張ったアランは一番欲しかったものを失くしてしまった。
ニコルの話全然聞いてくれないんだもの。そりゃあねぇ。あとアランすぐブチギレすぎ。続きを読む投稿日:2024.06.10
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。