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非業の死を遂げた怨霊が神として祀られたもの、それを御霊という。その御霊を暴走しないように管理しているのが、この国に奈良時代から存在している影の組織「御霊部」だ。鎧武者の亡霊を鎮めた御霊部の少年・飛鳥井柊一は、長老・籠目の命を受けて安内市の五郎神社へと向かった。そこの御霊は、20年に1度祟りをなすという。神社に着いた柊一は、町全体にあやしげな気配を感じるが・・・?
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高校生らしき男女が、夜の墓地に集まっていた。肝試しに来たのだろう。少年がひとり、墓地の中へ送り出される。彼は素早く目的を果たし、戻ろうとした。だが、彼の足もとを「奇妙な発光物体」が走り抜けて・・・! ――仕事で調査に来ていた飛鳥井柊一は、謎の発光物体の噂を耳にする。怨霊の類いを扱う御霊部に所属する彼は、その噂の調査を決めた。しかし、なぜか肝試しをすることになって・・・!?
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聖霊の類を扱う御霊部に所属する飛鳥井柊一は、北山霊園に来ていた。サソリの化け物と遭遇したこの場所に、その後異変がないかを確認するためだ。とりあえず異常なしと結論づけた彼だったが、そこで不審な人影を見かける!? 一方、御霊部とは商売敵になるヤミブンに所属する楠木誠志郎は、「入らずの森」にある地下霊廟(カタコンベ)を覗きに来ていた。だが、そこで彼はある異変に気づいて・・・!?
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安内市で起きた奇怪な事件。飛鳥井柊一は、怨霊の類いを扱う御霊部の一員とはいえ、その異常さに頭を抱えていた。しかも、調査のため滞在している五郎神社は火事で焼け、境内は惨憺たるありさま。火事の原因は商売敵(ヤミブン)にあったが、それ以外の被害も酷い。そして、街の結界が崩れた今、柊一はまだ何かが起こると考えていた。その彼に早紀子と萌が「入らずの森」に天使が出たと知らせに来て・・・!?
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怨霊の類いを扱う御霊部の監視下に置かれ、20年ごとに注意が必要だという五郎神社。何の因果か、その年の調査を任された飛鳥井柊一は、奇怪な事件に巻き込まれていた。そして、その結果五郎神社のある安内市に張ってあった結界が消失する。結界を失い不安定になったためか、突如凄まじい揺れが街を襲った。そこで柊一は、ヤミブンの楠木誠志郎と結界の礎があった『入らずの森』へ向かうが!?
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代々『入らずの森』を管理してきた桜田家。その次期当主・宗一郎に早紀子は、萌とともに捕らえられていた。彼女の現状を知らない御霊部の飛鳥井柊一は、ダウジングで早紀子が桜田家にいるらしいと知る。早速、柊一は宗一郎を訪ねるが、出迎えたのは弟の裕樹だった。仕方なく彼に確認を取るが、話すうちに喧嘩になる。そして、不覚にも召喚獣(ムシュフシュ)の毒を受けた柊一は、昏倒してしまい・・・!?
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安内市を騒がせた怪奇現象も、異界の入り口を閉じたことで解決する。御霊部(柊一)やヤミブン(誠志郎)も去り、漫研に所属する早紀子と萌は部誌の発行のため原稿に取り組んでいた。そんな萌の描く作品は、安内市の城主の息子・じゅあんを主人公にしたものだ。だが、話を作ったことで闇に潜む「なにか」の気配が濃くなって・・・!? 安内市のその後を描く『死の影の谷』に加え、短編『胡蝶の城』、『水底からの声』を収録。
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京都へ向かう新幹線の中で、早紀子と萌に出会った柊一。再会を喜ぶ早紀子たちに、彼は京都を案内すると約束した。一方、仕事で京都にいた誠志郎は、柊一たちとは出会うことなく奈良へ向かう。だが、安内市の事件に関わったメンバーが今、偶然にも集おうとしていた。翌日、柊一と早紀子は骨董市で百人一首の札を手に入れる。それが、厄介な恋騒動に巻き込まれる原因になるとは知らずに!?
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御霊部に挨拶しに行く裕樹に便乗して、早紀子と萌は東京に行くことにした。転校した美也に会うのはもちろんだが、柊一やヤミブンの誠志郎にも会えたらいいと思ったのだ。一方、鳴動したという御霊神社の調査のため、柊一は同僚の雅行とともに鎌倉へ出張していたが、特に収穫もなく事務所に戻ることになる。事務所に戻った彼らは、早紀子たちと再会し、鎌倉観光に付き合うことになるが・・・!?
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鎌倉で柊一たちを見つけた誠志郎は、耕作に怪我を負わせた裕樹と、御霊部の動向を探るべく彼らと合流した。だが、召喚獣(ムシュフシュ)をオサキに倒された裕樹の傷は深い。彼は誠志郎(ヤミブン)を拒否し、美也と帰ってしまう。その後、彼らが召喚できなくなったと知った誠志郎は、複雑な思いでそれを報告する。そんなとき、新たに仕事が舞い込んできた。行き先は箱根の美術館。誠志郎はそこで「不穏な視線」を感じて・・・。
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御霊部存続の危機に柊一は焦っていた。だが、阻止する手立てもないまま、彼は仕事で鎌倉へ行くことに。そんな折、早紀子からメールが届いた。電車が不通のため、まだ横浜にいるというのだ。そこで早紀子と会うことになった柊一は、彼女から夢の話を聞かされる。百人一首の札が血に染まる夢だ。柊一は不安げな彼女に大丈夫だと言うが、彼と別れたあと早紀子は道に迷い、怪異に巻き込まれて!?
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鎌倉を訪れて以来、立て続けに怪異と遭遇し、鎧武者の亡霊にまで追いかけられた早紀子。柊一や美也によって助けられはしたが、彼女自身は源実朝の霊にとり憑かれていた。それは早紀子が「時代モノのマンガを描きたい」と何気なく言ったことが原因だった。そこで彼女は、実朝を主人公にマンガを描くことになる。呪具を使わず鎮魂を行うため、早紀子たちはかつてない修羅場へと立ち向かうが!?
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