小説
阿刀田高傑作短編集
シリーズ内の平均評価:
(28)
良家の若妻・真樹子は、そろそろ1歳の娘と朝の時間を優雅に過ごしていた。そこへ、出産の時に病院で世話をしてくれた初江が、突然訪ねてくる。表面は人のいいおばさん風だが、何か薄気味悪い感じのする女。彼女が帰った午後、刑事がやって来て・・・・・・「来訪者」より。人生、男女、心など、人間が生み出す数々の謎をモチーフに描く、鮮やかで洗練された珠玉のミステリー10編。
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全身黒ずくめの男に、手相を譲ってほしいと言われた学生が、先生に相談を・・・・・・「掌の哲学」。一人息子が結婚して家を出た。独りで迎えたお正月、母の身に・・・・・・「母は愛す」。兄と似ていないことを気に病む弟。家族で温泉に行き・・・・・・「兄弟姉妹」。正義感の強い伯母が、列に割り込む男に注意した。薄く笑った男は・・・・・・「年の瀬」。短編の名手が放つ、洗練されたブラックな仕掛けと艶かしい男女の謎でさまざまな人間模様を描写する。日常に潜む不可思議な世界を描く11編。
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夫は妻の仕事をよく知らずに結婚。ある日、妻が薔薇を手に町を歩く姿を目撃し尾行する。秘密に気づいた時、夫は・・・・・・(「薔薇配達人」)。妻は笑顔の優しい夫の早世を悲しんだ。死の間際に"会いに来る"と言ったが・・・・・・(「花あらし」)。男は若い頃に交際した女と出張で再会。旅先の遊びだったが、女の秘めたる激情に震撼し・・・・・・(「爪のあと」)。ありふれた日常の風景の裏に隠された妖しく不気味な謎、幻想、恐怖。読むごとに生と死が隣り合わせであることを思い知らされ、ぞくりとさせられる。短編の名手が放つ戦慄のミステリー11編。
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横浜のホテル。偶然再会した先輩の部屋で男同士飲み始めた。先輩は、部屋から見える窓に特別な想いを・・・・・・「夜間飛行」。作家が、京都の宿で“かじ”と書かれた墓を見た。その夜、“藤十郎の恋”のお梶が夢に出て・・・・・・「お梶供養」。角田の仕事は、高層ビルのガラス拭き。遊佐は作業のいい相棒。新婚の角田は、遊佐にも相手が見つかるようにと・・・「危険な場所」。切なく悩ましい男女のエロス&ミステリー11編。
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夫の浮気が原因で離婚した恭子は、小学生の娘と二人暮らし。ある夜、学生時代の友人晴美が訪ねてきた。相談があるというが・・・・・・「隣の女」。病弱な姉を支え、独身のまま五十代を迎えた静江。姉の乗った飛行機が墜落したと知らせが入り・・・・・・「凶事」。夫の隆男は嘘をつく。結婚してよくわかった。このままではいけないと思い詰めた律子は・・・・・・「嘘つき」。ドンデン返しの技が冴えるブラックユーモア11編。
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平凡なサラリーマン岩下。深夜、電話にでると謎の声が、日本シリーズの勝利チームを告げて切れた。さらに、競馬や株の有利な情報を一方的に伝える電話が続き・・・・・・「幸福通信」。図書館に勤める妻が、幻聴があるという。気がかりながらも、出張のためアレクサンドリアへ。遺跡見学の途中、石穴から奇妙な音が・・・・・・「あやかしの声」。膨大な蘊蓄を愉しみ、豊かな想像力で結実した物語を味わうペダンティズム10編。
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篠田大介は、エリート営業マン。お見合いした静子は、笑顔のかわいい、たよりなげな印象の女だった。悪ずれしたところのない静子にいとしさを覚えて結婚を決意。だが、新婚旅行の初夜に・・・・・・「無邪気な女」。男は指の美しい人妻・映子に溺れた。駆け落ちをしようと待ち合わせたバーに届けられたものは・・・・・・「夜のアスパラガス」。日常にひそむ恐怖の戦慄を描くホラー劇場12編。
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良家の若妻・真樹子は、そろそろ1歳の娘と朝の時間を優雅に過ごしていた。そこへ、出産の時に病院で世話をしてくれた初江が、突然訪ねてくる。表面は人のいいおばさん風だが、何か薄気味悪い感じのする女。彼女が帰った午後、刑事がやって来て・・・・・・「来訪者」より。人生、男女、心など、人間が生み出す数々の謎をモチーフに描く、鮮やかで洗練された珠玉のミステリー10編。
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