ライトノベル
ブギーポップ
シリーズ内の平均評価:
(266)
君には夢があるかい?残念ながら、ぼくにはそんなものはない。でもこの物語に出てくる少年少女達は、みんなそれなりに願いを持って、それが叶えられずウジウジしたり、あるいは完全に開き直って目標に突き進んだり、また自分の望みというのがなんなのかわからなかったり、叶うはずのない願いと知っていたり、その姿勢の無意識の前向きさで知らずに他人に勇気を与えたりしている。 これはバラバラな話だ。かなり不気味で、少し悲しい話だ。――え? ぼくかい? ぼくの名は"ブギーポップ"――。 第4回ゲーム小説大賞〈大賞〉受賞。上・・・
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世界って奴ァ悪意に満ちていると思わんかい? 普通に生きているつもりでも、どこで足下掬われるかわかったもんじゃねえよな――オレはエンブリオ。人の心の中の殻をぶち破らせる存在。望むと望まざるとに関わらず、オレに触れたものは過剰な可能性を引きずり出され、災厄に巻き込まれることになる……そしてその厄災が今、最強と稲妻の再対決を呼ぶ。この命運を賭けた決闘が決着の時を迎えるとき、街は震撼し、高らかな炎が上がり、そしてブギーポップの奴は悪意(ウィキッド)たっぷりに運命に介入してきやがるのだ……不思議なエンブリオを巡る死闘の果てに待つのは地獄か未来か、それとも――
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人の心の中にはひとつの卵があるという。その卵は心の中で表向きは無いことになっている何者かを貯えながら育っていき、殻の中で生まれ出るその日をずっと待ち続けているのだという。それが殻を破ったとき、その可能性はこのぼく、ブギーポップをも凌いで、世界を押し潰すかも知れない。……そして卵の指し示す運命はここにひとつの対決を生み出す。一人は既に最強で、もう一人はこれから殻を破る。だが宿命の秒読みは二人が出会うそのときまで刻まれ続ける。最強と稲妻、この二人は己の生きるたったひとつの道を見出すため、多くの者を巻き込み避けえぬ激突を迎えることになるだろう――謎のエンブリオを巡る、見えぬ糸に操られた人々の死闘の第一幕がいま上がる。
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君は何かを取り逃が(ミッシング)してしまったことはあるかな? とてもとても大切なことだったのに、つまらない意地を張ったり、目の前のことばかりに気を取られて見逃してしまったことはないかい? ……これはそういうことを繰り返さざるをえなかったある魔術師の話だ。彼は天才で、成功者で、そして失敗者だ。この魔術師が辿る一途で愚かで、そして寂しく陽気なこれはアイスクリームの物語。冷たく鮮烈な甘さは、一瞬の、そう、このぼくブギーポップですら見逃してしまうほど速く、あっという間に溶けてきえてなくなっていくひとときの慰み──道化師と死神とそして夢破れた人々が織りなす、無邪気で残酷な哀しいお伽噺。
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君はこの世に取り返しがつかないことはないと思うかい? 辛い過去も、どうにかして精算することができると思うだろうか。それとも過去は、触れることのできない暗部でどうしようもないかな? 昔に起きたことはその後のすべてを決めて変えることはかなわないのだろうか? ……これはぼく、ブギーポップの誕生に関する物語だが、ここには四人の変わり者が登場する。彼らは探偵で、人の恐怖を喰らう者で、作家で、暗殺者だ。彼らが炎の魔女と出会うときに、四人が辿る道を、あなたは取り返しのつかぬ失敗と見るか、それとも――ささやかで不可思議な、六つの異形の視点から語られる、ブギーポップ最初の事件。
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“ぼくは歪曲王。君の心の中にある歪みに君臨するもの。君が歪みを黄金に変えることができるまで、ぼくはずっと君の側にいるだろう――”二月十四日の聖バレンタイン・デイ。 都市のど真ん中に屹立する異形の高層建築〈ムーンテンプル〉の観覧イベントに集まった人々を巻き込んで世界が歪んでいく。人々に甘く囁きかける歪曲王は、すべてがねじ曲がったその世界こそ天国にいたる階段だという。そして、そこにはもうひとつの奇妙な影がまぎれていた。“やはり来たな、ブギーポップ……!”人の心に棲む者同士が相まみえる時、終わりなき一日が、幕を開ける。
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君は運命を信じているかい? 自分たちの意志とは関係なく回っていく世界の流れを実感したことはあるかい? これは六人の少年少女たちの物語だ。彼らは未来を視ることができる不思議な力を持っていて、彼らの間でだけその能力をささやかに使っていた。彼らに罪はない。そして責任もない。しかし――「これ――ブギーポップ?」六人の予知にこの僕の幻影が現れた時、運命の車輪は回りだした……。第4回ゲーム小説大賞で〈大賞〉を受賞した上遠野浩平のブギーポップ第三弾。六人の選択は救いか、それとも破滅か……?
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君にはやらなければいけないことがあるかい? そうしなくてはだめだと思い込んでいることはないかい? それは君にとって本当に大切なことなのか、真剣に考えてみたことがあるかい? もし、君がどんなことをしてもやり通すというなら、それもいいだろう。だが、それが、何の望みも願いもない、ただの暴走であるなら、君は〈イマジネーター〉の手の中に墜ちているのかもしれない。もしそうなら、このぼく――〈ブギーポップ〉は、何度でも君の前に帰ってきて、そして“対決”するだろう――。ゲーム小説大賞〈大賞〉受賞の上遠野浩平が書き下ろす、待望の新作。君はブギーポップに救われるのか、それとも……。
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あなたは自分の心の中に、何かが足りないと思ったことはない? 他の人にはあるのに、自分にはそれがないと悩んだことはない? 欠けているものを誰かに埋めてもらいたいと願ったことはない? そのことなら、もう心配はいらないわ。すぐに“そのとき”が来る。新しい可能性がひらかれて、苦しみのすべては終わるときが来る。私の敵〈ブギーポップ〉が邪魔さえしなければ――。私? そうね、敵は私を〈イマジネーター〉と呼ぶわ……。第4回電撃ゲーム小説大賞〈大賞〉受賞の上遠野浩平が書き下ろすスケールアップした新作。イマジネーターの手から君は逃れられるか……?
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君には夢があるかい?残念ながら、ぼくにはそんなものはない。でもこの物語に出てくる少年少女達は、みんなそれなりに願いを持って、それが叶えられずウジウジしたり、あるいは完全に開き直って目標に突き進んだり、また自分の望みというのがなんなのかわからなかったり、叶うはずのない願いと知っていたり、その姿勢の無意識の前向きさで知らずに他人に勇気を与えたりしている。 これはバラバラな話だ。かなり不気味で、少し悲しい話だ。――え? ぼくかい? ぼくの名は"ブギーポップ"――。 第4回ゲーム小説大賞〈大賞〉受賞。上遠野浩平が書き下ろす、一つの奇怪な事件と、五つの奇妙な物語。巻末には上遠野浩平が電子書籍化にあたって書き下ろした『後書き』を収録!!
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