薬売りだった父を亡くした、はる。一つ年上の兄は、口入れ屋から奉公先を紹介してもらい、その支度金ではるを親戚に預け、江戸へと旅立っていった。十年の月日が流れ、江戸からやってきた絵描きの彦三郎の絵に生き別れの兄の姿を見た彼女は、兄と再会すべく江戸へと旅立つ。彦三郎の世話で、かつては人気の一膳屋だったものの、偏屈者の治兵衛が継いでからすっかり寂れてしまった「なずな」で、住み込みで働くことになるのだが……。慎ましくも美味しい庶民の料理、そして彩り美しい江戸の四季の中、一生懸命に生きる人々を描く時代小説の・・・
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出入りする客筋が悪いと噂が立ち、窮地に追い込まれてしまった一膳飯屋「なずな」。七夕が近づき、江戸は賑やかになるのに反して、はるの悩みは深くなる……。そんな彼女に自身を取り戻させたい八兵衛は、実力がありながらも心が弱くて勝ちを拾えない相撲取りの金太郎を「なずな」に連れて来る――。行方知れずの兄は一体どこに? 気づいてしまった彦三郎への淡い想いは実るのか? 人気時代小説、いよいよ完結!
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薬売りだった父を亡くし、江戸へ旅立った生き別れの兄を追ってきた娘はる。偏屈者の治兵衛から任された一膳飯屋「なずな」で住み込み働きを始めて、半年。兄らしき人物を長崎で見たという消息を得るものの、店を放ってはおけず、彼女の悩みは深まる。一方、好評だった「稲荷笹寿司」が他の店でも出されるようになったある日、新たな料理の考案を治兵衛から頼まれ、行楽の季節に合わせて弁当を考える。そして棒手振りのみちの与兵衛への想いも募り、店の面々は二人を縁結びしようとするも……。慎ましい庶民の味と生活への讃歌。大好評時代劇第三弾!
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生き別れの兄を探すために江戸にやってきた娘・はるが、隠居の治兵衛から、一膳飯屋「なずな」を任されて、二ヶ月余り。はるの懸命の働きによって、一旦は客の離れた店にも活気が戻りつつあった。けれど彼女が薬売りだった父から学んだ、思い出の鶏湯漬けは、滋味に溢れるものの、物珍しい料理は江戸の人々に簡単には受け入れられない。「なずな」をどのような店にするべきか、悩み始めたはるの元に、兄らしき人物の知らせがもたらされる。慎ましくも美味しい庶民の味と、懸命に生きる人々の情感を描く大好評時代小説、第二弾の登場!
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薬売りだった父を亡くした、はる。一つ年上の兄は、口入れ屋から奉公先を紹介してもらい、その支度金ではるを親戚に預け、江戸へと旅立っていった。十年の月日が流れ、江戸からやってきた絵描きの彦三郎の絵に生き別れの兄の姿を見た彼女は、兄と再会すべく江戸へと旅立つ。彦三郎の世話で、かつては人気の一膳屋だったものの、偏屈者の治兵衛が継いでからすっかり寂れてしまった「なずな」で、住み込みで働くことになるのだが……。慎ましくも美味しい庶民の料理、そして彩り美しい江戸の四季の中、一生懸命に生きる人々を描く時代小説の開幕!
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