わが願ひ、君が幸ひのみにて候ふ―― 一通の文だけを残し姿を消した許嫁・颯太との再会を願い、下総の小さな村からひとり江戸に出たおいちは、ひょんな縁から、本郷丸山の歌占師・戸田露寒軒宅で世話になることになった。そのほんの数日後、露寒軒宅の女中おさめと、その生き別れになっていた息子の縁を、一通の手紙によって再び繋いでみせたおいち。おいちに人の心を汲む才を認めた露寒軒は、颯太と会える日まで「代筆屋」を営んでみるよう勧めて……。真心を込めた手紙が人と人との縁を紡いでいく、連作時代小説、期待の新シリーズ誕生・・・
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母を亡くし、生涯共にと誓った颯太とも生き別れて、おいちがひとりで過ごす二度目の秋。本郷丸山の歌占師・戸田露寒軒を手伝いながら、自らも代筆屋の看板をあげるおいちのところに、犬猿の仲の従姉・お菊がやってきた。それをきっかけに、おいちは二度と帰ることはないと思っていた故郷を訪ねることとなる。一方、露寒軒宅に颯太の姉・七重が訪ねてくる。恋しい人との再会を期待するおいちだったが……。文によって人と人との縁を結んできたおいちは、自らが望む縁をたぐりよせられるのか――大好評時代小説、シリーズ完結。
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本郷梨の木坂の歌占師・戸田露寒軒宅の手伝いをしながら代筆屋を営むおいちは、なんとか客を増やそうと心を注いでいた。そんなある日、日本橋大伝馬町の紙商小津屋で、おいちが再会を夢見る許婚・颯太の姉・七重とそっくりの声を耳にする。一方、代筆の客を紹介してくれたお絹の娘で、火付けで死罪となったお七の墓が近ごろ荒らされていると聞き、見張りを申し出たおいち。おいちと颯太が結ばれる日はやってくるのか――。真心をこめて代筆するおいちの文が、人と人との絆を結び、縁をつなぐ大好評連作時代小説、第三作。
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行方知れずの許婚・颯太との再会を願い、下総から江戸に出てきたおいちは、本郷丸山の歌占師・戸田露寒軒の手伝いをしながら自身でも代筆屋を営み、なんとか暮らしを立てていた。そんなある日、露寒軒のもとに意外な客がやってきた。故郷でいがみ合う仲だった従姉のお菊である。わがままだが、牡丹のように華やかなお菊も颯太を想い、行方を捜していると知り、おいちの心は散り散りに乱れるが……。文とは、想いと想いを繋ぐもの――心の奥を汲み、真心を込めて綴るおいちの文が人の絆を結んでゆく連作時代小説、待望の第二作。
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わが願ひ、君が幸ひのみにて候ふ―― 一通の文だけを残し姿を消した許嫁・颯太との再会を願い、下総の小さな村からひとり江戸に出たおいちは、ひょんな縁から、本郷丸山の歌占師・戸田露寒軒宅で世話になることになった。そのほんの数日後、露寒軒宅の女中おさめと、その生き別れになっていた息子の縁を、一通の手紙によって再び繋いでみせたおいち。おいちに人の心を汲む才を認めた露寒軒は、颯太と会える日まで「代筆屋」を営んでみるよう勧めて……。真心を込めた手紙が人と人との縁を紡いでいく、連作時代小説、期待の新シリーズ誕生!(解説・細谷正充)
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