鈴の神さま
知野みさき(著者)
/だいわ文庫
作品情報
「おれは鈴守じゃ」
東京から電車を乗り継いで七時間、バスに乗り換えてさらに一時間。連翹の花咲く四国の山あいの町で、十四年前、俺は神さまに出会った――。
幼い頃から続けてきたピアノに限界を感じる中学生・冬弥、疎開先で出征した夫との子を宿し心細く終戦の年を迎えた女性・和、芽が出ない俳優業への未練を捨てきれない三十八歳のフリーター・鵜木、七十年前にお祭りで言葉を交わした不思議な少年に思いをはせる美鈴……
小さな神さまとの出会いが、彼らにもたらしたものとは――人気作家が心を込めて描く、温かな涙が溢れる五つの物語。
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商品情報
- シリーズ
- 鈴の神さま
- 著者
- 知野みさき
- 出版社
- 大和書房
- 掲載誌・レーベル
- だいわ文庫
- 書籍発売日
- 2018.07.10
- Reader Store発売日
- 2018.09.14
- ファイルサイズ
- 0.9MB
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この作品のレビュー
平均 4.8 (4件のレビュー)
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小さな子ども姿の神さまの愛らしさに癒されます
四国(おそらく愛媛県)の山間の村にある小山のてっぺんの神社の神さまをめぐる、時代も登場人物も様々な5つの物語からなるオムニバス作品。
5つの物語に共通して登場する村の和菓子屋「雛屋(ひよこ)」。… 雛屋のあんこのお菓子が大好きな鈴守の神さま安那(幼名 沙耶)。 着物を着て、頭の上でちょこんと髪を結んでいる5,6歳ぐらいのとても可愛い小さな男の子の姿。
その安那に小うるさいと言われるお目付け役兼家庭教師である狐目のひょろっとした着物姿の青年 楓。 彼らの世界はパラレルワールドのような違う時空で、時間がずっとゆっくり流れているようで、沙耶はちゃんと赤ちゃんの時があったそうだけど、千百歳を超える今も、小さな子供の姿。幸運にも周波が合い、二人の姿を見ることができたごく僅かの人たちに関する物語です。
第1話 「鈴の神さま 1996年 春」とその続編 第5話 「十四年目の夏休み 2010年 夏」への流れ、そして、そのエンディングが好きです。
第1話の主人公はもうすぐ中学3年になる少年 冬弥。 自分には才能がなく諦めたピアニストの夢を息子に押し付けるクラシック一辺倒の毒母。 対して、クラシックを面白くなく感じ、ジャズに興味を持ち始めた冬弥。
パリ国際ジュニアコンクール出場を目前に控えたある日、友達とふざけ合って突き指してしまい、それを毒母にぶちきられ、「もうコンクールに出ない、ピアノもやめる!」と初めて反抗し、毒母とピアノから逃避行した先は、退職後、四国の山間の村に移住した祖父の家。 愛車は黄色いミニ、元商社マンで、若い頃はヨーロッパを飛び回っていて外国語が堪能、遊び心があり、冬弥に対等に接してくれる祖父は毒母の実父とは思えない好人物。
そんな祖父の家を友人として訪れたのが鈴の神さま 安那。 冬弥はすぐ仲良くなり、幼名「沙耶」で呼ぶようになり、いっしょに楽しい春休み過ごします。 今度は夏休みにもっとたくさん遊ぼうと約束して東京に帰った冬弥ですが、不可抗力の事情により、約束が果たせないままになってしまうのです。
第5話は、それから14年後の6月、ロンドンのゲームソフト会社で働く冬弥が、祖父から譲り受けた四国の家を叔父と母が売ろうとしていると知り、長期休暇を取り、急きょ四国の村に向かい、沙耶と再会を果たすお話です。
神さまといっても、オーラはあるけれど、鈴を鳴らせる程度なのですが、しゃらん、というその音色は、「絶対的に正しい音。絶対的に美しい音。」としてダイレクトに響き、「降りてきた」音楽をあわてて書き留め、それをきっかけに作曲を始める冬弥。
全編を通じて、好奇心旺盛で、食いしん坊の安那(沙耶)の言動がいちいち可愛い。 「純粋培養」の沙耶は、化学調味料たっぷりのポテトチップスで蕁麻疹になり、アイスクリームでお腹を壊してしまい、普段はクールでお小言の多い楓が慌てふためく様は、どれだけ沙耶を大切にしているか察せられます。
読後、温かな余韻に浸り、あの後、冬弥と沙耶はどんな夏休みを過ごしたのだろう、と思いを馳せます。続きを読む投稿日:2024.05.20
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やさしい想いに満たされる、ほっこりファンタジー!
疲れた心にじんわり効きます。
四国の山間にある小さな町・高野町を舞台に、さまざまな時代に生きる人々と、
愛くるしい男の子の姿をした鈴の神さまのふれ…あいを温かく描いた短編連作。
中学生の冬弥は春休みに訪れた四国の祖父の家で、不思議な男の子・沙耶に出会う。
甘いものが大好きな可愛い子どもにしか見えない沙耶は、実は「鈴の神さま=鈴守」だった。
ずっと続けてきたピアノとの向き合い方に悩んでいた冬弥は、沙耶と過ごす時間を通して
やわらかな気持ちを取り戻していく――表題作「鈴の神さま」のほか4編を収録。
おじゃる丸を想像しちゃう笑
最後泣けます。゚(゚´Д`゚)゚。
ブックサンタに♪続きを読む投稿日:2023.11.25
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