「お言伝てを預かっています」 山門津多恵の頭には、時折、死者の言葉がひびいてくる。 宛てた人物にその言葉を伝えるまで、津多恵は楽になれない。 見ず知らずの人物を訪ねるために外見を装うのを、美容師の恵介が手助けしている。 幼くして死んだ娘から母親へ、放蕩息子から父親へ、少年院の中から親友へ……。 伝えられた言葉は残された人に何をもたらすのか。 痛みをかかえた心をほぐす、あたたかくやさしい物語。
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山門津多恵が、「ことづて屋」として、頭に聞こえてくる死者からの伝言を指定された相手に届けるようになってから2年以上過ぎた。いつも助けてくれる恵介は、津多恵の最大の理解者となっており、感謝しつつも、つき合わせて申し訳ないような気持ちも。ある時、届ける相手の居場所がわからず、なんとか探してたどりついてみると、それは思いもかけない人物で……。 二人が新しい一歩を踏み出す、感動のシリーズ第3巻!
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頭に聞こえてくる死者からの伝言を相手に届けるうちに、「ことづて屋」を名乗るようになった津多恵。 届ける人や言葉はいろいろ。 「ママを守って」と幼い息子に言い遺した父親から、改めて息子へ。 夫から老いた妻へ大事な物の隠し場所を。 熊谷空襲で死んだ親友が70年ごしで明かす秘めた恋心。 そして、来ると約束したのに現れなかった恋人からの言葉。 それは震災後の計画停電の夜で──。 人の気持ちによりそう優しい物語。
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「お言伝てを預かっています」 山門津多恵の頭には、時折、死者の言葉がひびいてくる。 宛てた人物にその言葉を伝えるまで、津多恵は楽になれない。 見ず知らずの人物を訪ねるために外見を装うのを、美容師の恵介が手助けしている。 幼くして死んだ娘から母親へ、放蕩息子から父親へ、少年院の中から親友へ……。 伝えられた言葉は残された人に何をもたらすのか。 痛みをかかえた心をほぐす、あたたかくやさしい物語。
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