ハムレット
ウィリアム・シェイクスピア(著)
,福田恆存(訳)
/新潮文庫
作品情報
城に現われた父王の亡霊から、その死因が叔父の計略によるものであるという事実を告げられたデンマークの王子ハムレットは、固い復讐を誓う。道徳的で内向的な彼は、日夜狂気を装い懐疑の憂悶に悩みつつ、ついに復讐を遂げるが自らも毒刃に倒れる――。恋人の変貌に狂死する美しいオフィーリアとの悲恋を織りこみ、数々の名セリフを残したシェイクスピア悲劇の最高傑作である。
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商品情報
- シリーズ
- ハムレット
- 著者
- ウィリアム・シェイクスピア, 福田恆存
- 出版社
- 新潮社
- 掲載誌・レーベル
- 新潮文庫
- 書籍発売日
- 2010.10.01
- Reader Store発売日
- 2016.01.29
- ファイルサイズ
- 0.8MB
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この作品のレビュー
平均 3.8 (184件のレビュー)
-
人生初のシェイクスピア
四大悲劇を制覇しようと思ったのだが、どれから読んでいいのやら…
とりあえず内容を知っているものから読むことに
(どうやらシェイクスピアのオリジナルではなく北欧伝説を元に作られて…いるようだ、知らなかった)
テンポ感、躍動感がありますね
さすが戯曲作品という感じ
そのせいか途中まであまり「悲劇」感みたいなものが乏しく少し肩すかしを食らう
おまけにユーモアがあることにも驚く
勝手に終始悲壮感漂う内容かと勝手に思い込んでいたのだ
ハムレットは最初ちょっとつかみどころのないキャラクター
「復習に燃える男!」というよりもモヤモヤ、グズグズと葛藤しながら
自分の不甲斐なさを嘆いたり、腹を立てたり、自分を奮い立たせたり…
とやけに人間臭い
これは共感されやすくていいのかも(だって王子だもんね)
周りからは気がふれたと言われていたが狂気を装っているだけ(だと思う)
「生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ」
父を殺された屈辱と、あれほど父への愛を誓っていた母の裏切りを胸に耐え忍んで生きるか、
父を殺害した叔父であるクローディアスに復讐して自分も死ぬか
気高く生きるには、どちらを選ぶべきなのか、深く悩む
追い詰められ覚悟を決めたハムレット
でも後半のハムレットはかなりのキレ者だし、愛するオフィーリアとも心できっぱり別れを告げ、(オフィーリアにひどいことをいうけど)一人孤独に闘う
このハムレット自身の展開も作品の展開と相まって流れを作る
最後は怒涛の如く一気に展開してあっという間に、
まさかここまで…という大悲劇が!
描写の細かさ、感情表現の豊かさ
戯曲ということもあるのだろうが、ぎっしり描写のテンコ盛りであった
あと登場人物たちがなかなかのキャラクターなんだよねぇ
父を殺し母と再婚した叔父は言うまでもないが、母親も軽率だしいったい何を考えているのやら…
オフィーリアも弱すぎるし、オフィーリアの父親も長いものに巻かれちゃう感じだし、オフィーリアの兄も激昂タイプ、友人らは寝返って裏切るし…
うーん孤独な戦いで後半はハムレットの心中を察するとなかなか切ない
あと個人的にはミレーの「オフィーリア」が大好きでオフィーリア像が自分の中で勝手に出来上がってしまっていたせいもあるのだが…
彼女の描写に関してちょっと物足りないのと、展開に違和感も残る
あと最後に一番残念なのが、ストーリーを読む前に把握していたことだ!
これ知らずに読んだら最後は衝撃的でしばらく打ちのめされそうである
(5分くらい脳震とう起こした感じになっちゃう気がする)
ストーリーの途中だって、もっとハムレットに同調して盛り上がれた気がする
冷静に読んでしまって、なんだかハムレットに申し訳ない気持ちになった
まっさらな状態できちんと読みたかった!
そういう意味では惜しいなぁ続きを読む投稿日:2023.04.13
最後があっけなく終わったので、もっと延ばしてほしかったのが率直な感想。主人公のハムレットの気質からして、彼はかなり賢い印象があった。しかし、場面としてハムレットの恋人のオフィーリアが死んでしまうところ…は、当のハムレットにとってもかなり気の毒だと思った。続きを読む
投稿日:2024.04.09
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